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下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.11 裏戸のスキッド
185/195

第185話 脱出



 「さあ、行くぞレイラ」


 ギルバンの声にも緊張が走る。


 今度こそ絶対脱出しないと。


 「今だ」


 ギルバンは腕時計に仕込んだのレーザーナイフを起動させる。赤い炎のような光の刃が現れる。


 スパスパっと。


 いつもの鮮やかな手並みで、ギルバンは自分とレイラの拘束具を切った。


 ほんの一瞬だった。一秒かかっただろうか。レイラも思わず見惚れる。

 

 「走るぞ」


 ギルバンは先刻クーゴが出ていった(ライン)に沿って、駆ける(ダッシュ)。レイラもそれに続いた。


 背後では機械(メカ)やロボットがギシギシ音を立てて動き出すのが聞こえたが、振り返らない。


 (ドア)の一つにたどり着く。


 閃光が走る。


 「レイラ、危ない」


 ギルバンがレイラを抱えて伏せる。後ろからロボットが撃ったのだ。何とかかわした。閃光は(ドア)に穴を開ける。

 

 ギルバンは、レーザーナイフで(ドア)(ロック)を切る。次の瞬間、2人は外へ飛び出した。


 

 「やれやれ、何とかなったな」


 ギルバンの額にも、さすがに汗がにじんでいる。


 2人は、やっと停めてあったギルバンのエアカーにたどり着き、乗り込む。すぐに発進させた。もう誰も追って来れない。裏街(アンダーグラウンド)を全速力で飛び出す。夜のライトがぐんぐん後ろへ遠ざかる。地下〝工場〟では、機械(メカ)にロボットたちが、まだ騒いでいるのだろうか。



 「ありがとう」


 レイラは言う。助けてもらったのだ。命が危ないところだった。


 「悪かったね。あなたも、危ない目に合わせちゃって」


 「別にいいんだ」


 ギルバンは涼しい顔をしている。


 「俺は本職(プロ)の探偵だ。報酬をもらって自分で受けた仕事をしただけだ。特別割増(ボーナス)を請求しなくちゃな」


 うふふ、とレイラ。


 「たっぷり請求しなよ。探偵ってあんまり尊敬したことなかったけど、これからは尊敬することにするね」


 「俺は特別さ」


 と、ギルバン。ズボンのポケットからウイスキーの小瓶を取り出す。


 「探偵だってやくざな連中は、いっぱいいる。ま、人を見ることが大事だな。飲むか?」


 「要らない」


 レイラは、差し出されたウイスキーを断る。


 「そうか? じゃ、俺1人で()るぜ」


 と、ギルバンは、ウイスキーを瓶からゴクリと飲む。


 私立探偵がウイスキーの小瓶をいつもズボンのポケットに突っ込んでるって、いつの時代の人間だよ。レイラは思う。やっぱりこいつは、50億年以上、遅れているんだ。人を見る、か。見かけじゃ、ギルバン、凄腕探偵には、とても見えないんだけど。



 2人を乗せたエアカー、夜の街を疾駆する。



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