表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.11 裏戸のスキッド
181/195

第181話 工場にて



 決着(ケリ)をつけるため、ジロモを地下〝工場〟へ。


 その時。


 「ジロモの兄貴」


 本部事務所の扉が開き、若い者が入ってきた。


 「なんだ?」


 と、ジロモ。


 「ちょっと賭博場で揉め事(トラブル)が。おいで願いませんか?」


 「俺が出ていく必要があるのか?」


 「ノースリーの一家(ファミリー)(ギャング)なんです。店の者じゃ対処できなくて」


 「ち」


 ジロモは獰猛なギャングの顔になる。


 「しようがねえなあ。なあ、クーゴ、聞いたか。ちょっくら行ってくるぜ。お前の話っていうのは、また後で聞くからな」


 と、ジロモは若い者に案内されて出ていった。


 

 ◇



 空振り。


 どうしよう。クーゴは考える。


 何、大丈夫だ。また、ジロモと2人きりになって、うまく地下〝工場〟に連れ込むチャンス。いくらでもあるだろう。


 ミルはどうするか。


 さっきうまく捕まえたときに、とっとと(バラ)してもよかったのだ。いや、そうするべきだったのだ。


 ジロモを先に(バラ)そう。


 そう思ったのは、やはり親分(ボス)の女でクーゴ自身もこの3年間生死を共にしたミルを(バラ)すのに、気後れがあったのだ。


 だが。


 甘い考えに浸っていてはならない。


 もう自分の命が懸かっているのだ。


 「よし、まず、ミルを()ろう」


 心に決めたクーゴは、地下〝工場〟へと向かう。



 ◇



 地下〝工場〟では。


 レイラが必死にもがいていた。


 このままでは殺される。そういう話だ。何とか抜け出して、逃げなきゃいけない。


 で、そのためにできること。


 ひたすらもがいて、拘束を解くしかなかった。


 でも。


 手首足首に、拘束具ががっちりと嵌っている。


 いくらもがいてもビクともしない。


 しまいには疲れてきた。


 「ちょっとーっ! 誰かーっ!」


 頑張って叫んでみる。だが、〝工場〟の中、自分の声が虚しく反響するだけ。


 「えー、こんなのないよーっ! ギャングが殺し合うのは勝手だけどさあ、なんで私が巻き込まれなきゃいけないの? 悪党と撃ち合って死ぬのなら本望だけど、誰にも知られず始末されて闇から闇に葬りさられるなんて、あんまりよ! 私は宇宙警察の刑事なのよ! みんなに期待されてたのよ!」


 泣きそうになる。


 でも、叫びを聞いているのは、無機質な機械(メカ)だけ。


 もうダメだ。


 諦めるしかないのか。


 がっくりと首うなだれるレイラ。


 その時。


 「おい、レイラ」


 声がした。


 顔を上げると。


 目の前で見下ろしているのは。


 ギルバン。


 私立探偵の男。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ