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20.終戦は嫌だ!……でも……終焉

20.終戦は嫌だ!……でも……終焉

 空を埋め尽くす数百隻の魔道船の大群の襲来……いくら準備してあるとはいえ、投石器で破壊しきれるだけの数とは到底思えず、やがて城が攻略されてしまうのではないかと思えた……。


「大丈夫だ……投石器だって、時間に余裕がある時は追加で製造していたから、城の前庭だけに配置する数だけではない。移動式を相当数増加したから、恐らく城下町へ出て準備しているはずだ。」


 事務長の言う通り、船団が城下町上空へかかろうとした瞬間、砲撃……いや投石が開始された。


 一度に数十石の投石は、次々と巨大で動きの遅い魔導船の船底へと突き刺さって行き、更にボウガンの矢を木製に変え長くした火矢が魔導船目がけて飛んでいき、魔導船の船底に火が移って行く。やがて魔導船は数石の被弾で大穴を開け、燃え上がりながら墜落していった……。


「凄い……。」

 巨大な魔導船が天空から落ちてくるがごとく墜落してくる様は、正に神との戦争をも彷彿とさせた……。


「投石器を操っているのは全員近衛兵だ。どうせ投石と落石の戦いとなれば魔法結界など役に立たんからな……それに魔導船には魔法兵は乗りこんで居ないはずだから、その点も安心だった。


 城の警備は手薄になるが僧兵には魔法結界は維持させ、5百の近衛兵には遊撃隊として移動式の投石器を担当してもらうよう指示をしておいた。投石位置を指示するものが専任となり10名で1チームのはずだから、50台の投石器を城下町に配置したはずだ。


 20から40mの高さ範囲で10mごとに照準を変えて配備してあるから、多少高さを変えても追撃可能となっている。魔導船の速度では逃げられないはずだ。


 更に全員槍やボウガンを持ち武装もしているから、墜落した船の生き残りも、簡単に捕獲できる仕組みだ。


 おかげで王様を守る近衛兵がどんどん減って行くと、兵士長が散々嘆いて居ったようだ……だが王様は勿論進んで承認なされた。」


 事務長は空に映し出される光景をまじまじと見つめながら、表情を変えずに解説してくれた。


 そうか……ここで俺たちを足止めし、魔導船が王都へ到着する時間を稼いだつもりだろうが、その分こちら側にも十分な準備期間があったわけだ……。


 対面に映し出される魔王の表情は硬く、余りにも想定外の状況に焦り、声も出ない様子だ……。


 堪らず高度を上げる魔導船だが、それでも投石と火矢の勢いは止まることなく続き、やがて高高度まで魔導船が達すると、そこに向かって蛍のような一群の光が地上から放たれて行った。


「坊主が考案した空飛ぶ行灯も投石器部隊に配備して、風魔法を操って魔導船に直接達するよう操ることとした。だが坊主の言った魔導船の底に貼りついて燃え広がるというのがどうにも難しくてな……少し改良させてもらった……まあほぼほぼ坊主の原案通りにはできたのだがな……。」


 事務長が言いにくそうに言葉尻を濁す……。


 紙筒に蝋燭を灯した行灯は、熱によって上空へ上昇し魔導船に近寄って行く……が、魔導船を通り過ぎた行灯の炎は紙筒を燃やし落下し、魔導船に向かって降り注いでいった。


「魔導船が航行できる上昇限界はおよそ百mと見切ったうえで、上空110mに達した時点で紙筒に燃え移るよう細工をしておいた……幾度か試作をさせたが、どうやらうまくいったようだな。


 あれなら確実に魔導船を火の海に沈めることができるし、万一船から外れても地上までには燃え尽きる。」


 なんと……俺の発案では実現しそうもない点まで考慮し、改善してくれたわけだ……それでも俺の発案通りだと……俺はただ単に素案を出しただけで、実行案は完全に事務長のおかげとしか言いようがない。


 上空の様子を眺めながら事務長が初めてにやけて見せた……はるか上空では行灯の大群に囲まれた魔導船に火が付き、どんどんと燃え広がって行く光景が映し出され、やがて崩落しながら墜落していった。


《ばっ……馬鹿な……》

 余りの想定外の光景に、自信満々だった魔王はこれだけ発するのがやっとの様子だ。


《おいっ、どうなっている!》

 魔王が怒鳴りつけた時点で、青空をスクリーンとした生中継は終了となった。いつの間にか目の前にいた小鬼たちは逃げ出したようで既に姿を消していて、後には爽やかな青空が広がるのみだった。



 王都での戦闘確認後、注意深く周囲の状況を確認しながら装甲車は前進を続け、夕刻には穀倉地帯の東側へ到着していた。川の堤防に上ると目の前には海のように対岸が見えないほど幅広い大河が流れていて、遠くの山々が霞んで見えるのみだ。


 大河には下に板を渡した吊り橋がかかっていて、吊りロープの太さから見て、とても装甲車が乗って進める状況には見えなかった。恐らく人か、せいぜい小さな荷馬車程度……それでも小鬼たちはこのつり橋を使って対岸へ避難したと見え、穀倉地帯には一匹も残ってはいない様子だ。


「魔導船があるから無駄にも感じられるが、恐らく大半の魔道船は使いきったと仮定して、つり橋付近を警戒して守ることにしよう。他にもつり橋がないか、他の班の報告待ちだな……。」


 事務長はとりあえずつり橋を塞ぐ形で装甲車を停車させ、その場に陣を敷くよう指示を出した。


 テントを張っているときに他班から報告が来たようで、どうやらこの長い大河に橋は2ヶ所だけかかっているようだ。しかもどちらもつり橋……。


「どうしてなんですかね……王国側の大河は木製でしたけど、それなりのしっかりした橋が架かっていましたよね?なのにこちら側は……ロープもさほど太くないつり橋……この先が魔王国なんでしょ?米や麦を運んだりするような往来はなかったんですかね?


 それとも米や麦は王国側に輸出していたのですかね?」


 エルムグリム王国側の大河と魔王国側の大河では、かかっている橋に差がありすぎる……一体どういうことだ?


「元々この穀倉地帯は王国領だったと、先日レルムが話しておっただろ?それが魔王国の侵攻で、共同の耕作地になった。恐らく魔王国へと続くつり橋は、その時に魔王国側がかけたのだろう。小鬼たちの技術だからつり橋が限度だったのだろうな……。王国側は元々王国がかけたものだから、しっかりとした橋だ。


 魔王国には巨大な魔導船があるから、米や麦の輸送にはそれを用いればよいから、橋など必要はないのだ。まあそれでもどちらの橋も魔法で補強してあるから、多少の嵐では落ちるようなものではないはずだがな。


 それよりも支配したばかりの小鬼たちが逃げ出さないよう、しっかりとした橋などは逆に作るつもりなどなかったのだろうな……小鬼たちは普段は小作農として、穀倉地帯で農業に従事していたのだろう。


 奴らは小屋を建てて住むという習性がないのか……畦道には炊飯用の竈跡は所々に見かけたが、小屋などはどこにもなかった。もしかするとつり橋を渡った先に集落があるのかもしれんが……それにしても丸々1日以上は歩かねばならん広い穀倉地帯……中に集落を形成しなかった理由が分からんな……。


 小鬼たちは元々山の中の洞窟などに潜み、木の実を採取したり小動物など捕獲して暮していると聞いた。だから……雨風を防ぐことができる住居も、必要と感じるのだが……。」


「そうですか……でも小鬼たちの集落がなかったのは都合がいいといえますよ……そもそも元々の国境は、この川までが王国だったわけですよね?


 だったら今回の戦争はエルムグリム王国の勝利と言えるはずです。元通りに国境をこの地まで戻して終戦と出来ませんかね?講和条約を結ぶんだったら、絶対にそれを条件とした方がいいですよ。


 それと……賠償金ですよね……国境の町を丸々ひとつ潰されてしまったわけですよね?更に魔王軍に連れ去られて奴隷とされないよう、国民を疎開させて王都迄の各村々を破壊して回った……おかげで戦いやすくなり、戦況を改善できたわけですが……復興費用も請求しましょう。国家予算並みの……。」


「まあそうだな……恐らく今日の戦闘で、魔王国は大半の魔導士と僧兵を失ったことだろう。戦力は半減以下のはずだ。向こうもこれ以上の戦争継続は望んではいないだろうな……王様あての上申書で提案してみるとするか……兵士長とレルムとも相談してくる……。」


 夕食を一緒にしながら事務長に提案してみたら、事務長は急いで他の天幕に向かって小走りで行ってしまった。食べ終わってからでよかったのにな……事務長の席には食べかけの肉とスープが置かれたままだ。


 遠征時は兵士長たちと一緒に食事することが多かった事務長だが、メリアンちゃんが犠牲になってからは、かなり多くの頻度で俺と一緒に食事をしてくれるようになった。彼女が忙しいときには誰か別の子が代わりに、俺と食事をしてくれた。


 かなり気を使わせていることに気が引けるが、戦闘時以外ぽっかりと時間が空くと、すぐにメリアンちゃんのことを思い出して涙が止まらなくなるので、ひたすら戦争のことばかりを考えるようにしている俺がいる。


 だから……どちらかというと、この圧倒的に有利な戦況も、あまり喜んではいない。下手に魔王国に降伏でもされては困るのだ。何が何でも攻め滅ぼして、魔王国の人間を根絶やしにしてやる……つもりだ。


 その為、向こうが呑み込めないような講和条件を突き付けて、少しでも戦争を長引かせてやる……そう考えている。



 それから数日間……何事もなくただ日が過ぎて行った……とはいえ、たまに小鬼たちがつり橋を使って川を渡ってくることがあり、降り口に装甲車が止まっているのを見ると、急いで引き返していく光景が何度も見られた。魔王国だって穀倉地帯をあきらめたわけではなさそうで都合がいい……だが、戦闘にはならなかった。


「ついに終戦だぞ……魔王国側は降伏した。更に今回のみならず過去の侵攻の非を認め、この穀倉地帯はエルムグリム領であることを認めると同時に、王国の昨年の国家予算に匹敵する額の賠償金支払いも了解した。


 更に魔王国は国境線沿いに高い鉄条網の柵を配置し、小鬼たちが国境を超えてエルムグリム領へ侵入しないよう、最大限の警戒を行うことも約束した。


 緊急の突貫工事が行われる予定で、国境線の柵が完成次第、この地で講和条約が締結される予定となっている。やったぞ……ついに終戦だ……平和が訪れる……。」


『おおっ!』『やったぁ!』『これで家に帰れる!』

 国王様からの返信を読み上げた事務長の言葉の後、周囲は歓喜の渦に包まれた。


「ば……ばか……な……そんな……穀倉地帯を取り返して賠償金は請求して……魔王国側はそれをのんだのですか?魔王国なんて信用できませんよ……賠償金だってちゃんと払われるかどうか……柵だって簡単に通り抜けられるかもしれないじゃないですか……そんなもの出来たところで、王国の安全なんて確保されませんよ!」


 皆の歓喜の声に負けずと、声を張って異論を叫ぶ。ばかな……魔王国側が領土返還にも賠償請求にも応じるだなんて……想定外だ……。


「坊主の言うことも分かるが……勿論王国側にも国境警備用の高い塀を設置することになっているし、常に僧兵が待機し、物理結界を張りめぐらすことも計画されている。


 手放しで安全とも言い切れんが、今回の魔王国侵攻の戦闘で王国側も十数万の兵を失ったが、魔王国側だって数日間の王国進攻と、穀倉地帯での戦闘あわせて数十万の兵は犠牲となっているはずだ。百万の兵は恐らく半分にも満たない数まで減っているだろう。


 魔王国側も国の再建を行わねばならんだろうし、当面王国に攻め込む余裕はないと判断している。その間に王国側は王都の城壁をより堅牢なものにしたり、ボウガンや装甲車の数を増やしたりと戦闘力を高めておけば、やすやすと魔王軍に攻略されることもなくなるはずだ。


 王国側が有利なうちに焦って講和条約を結ぼうとしているわけではない、十分な今後の対策の目途が立っているからこそ、これ以上の無益な戦闘を避けるためにも講和条約を結ぶのだ。分かってくれ。」


 事務長はもとより、兵士長と魔導士レルムもそろって頭を下げた。俺なんかの反対意見を尊重して、説得してくれようとしているのだ。だが……


「でも……でも……メリアンちゃんが……奴らの卑怯な手にかかって死んだメリアンちゃんの仇を討たなければ……魔王国が疲弊している今こそ、攻め込むチャンスですよ!


 魔王国内へ装甲車で攻め込んでいって、魔王含めた魔族たちをどこまでも追い詰めて討伐してしまえば、今後は王国に侵攻してくる国はなくなりますよ。そこまで追求して初めて勝利ではないのですか?」


「それは無理だ……これまでの戦いを思い出せ!全てが平地で、しかも街道など舗装された道があったから装甲車の力が発揮されたのだ。不慣れな魔王国で、しかも大半が険しい山道となるはずだ。川でも装甲車は飛行術で進むことは出来るが、断崖の上から岩を落とされたらどうする?


 見通しのきかない山道では、どれだけ警戒しても警戒しきれんぞ!しかも山道では投石器も使えんしな……坊主も分かっているのだろ?ここ迄と異なる地形では、戦う戦術は大きく異なることを……。


 山岳地帯用の新兵器や戦術を考え出したとしても、一朝一夕では準備できるものではないはずだ。それよりも、いい加減メリアンの遺骨を弔ってあげたらどうだ?


 戦闘時は常に装甲車の隣の席に縛り付け、夜は骨壺を抱いて寝ているのは知っている。だが……メリアンはこれ以上の戦闘を望んではいまい。それよりも安らかに眠れるよう、弔ってやれ。


 メリアンはあたしらにとっても、大切な仲間だった。だから仇を討ちたい気持ちだってわからんでもない。だが……敵は既に降伏しているのだ……しかもこちらが出した条件を全てのんでな……これ以上の戦闘に意味を感じえないぞ……しかもそれは多大な味方の犠牲を伴いかねないのだからな……。


 これ以上無駄に犠牲者を出さないためにも、講和条約締結は必要だと思わんか?」


 事務長が真剣な表情だけど、それでも優しく……無茶苦茶な理論をかざす俺なんかを諭そうとしてくれている……分かっていたんだ……けど……けど……けど……


「わ……わかり……ました……メリアンちゃんはぜひ……ご両親が眠る故郷の丘の上に……。」

 そこまで言葉を発するのがようやくだった。余りの興奮状態で頭に血が上り過ぎ、そのまま事務長の胸の中へ倒れこむように……



 俺がテントの中で目覚めた時には外は既に騒がしく、式典の準備に皆大わらわな様子だった。それでも俺の枕元には事務長がついて、半日近く看病してくれていたらしい……本当に申し訳ない……。



 3日後には新たな国境となった穀倉地帯東側の堤防の上で、エルムグリム国王と魔王による調印式がつつがなく行われ、これにて本当に終戦となった。


 魔王国側は多額の賠償金を支払うかわりに、戦争を仕掛けた戦犯を追求しないことを条件にしたようで、そのほかは王国側の要求が全て通ったこともあり追求しないとしたようだ。本来なら魔王がA級戦犯として処刑されるべきと思うのだが、さすがにそれはできないだろうと事務長が言っていた。


 一昨日メリアンちゃんの妹たちが到着したので、一緒にメリアンちゃんの故郷の村を一望できる丘の上の両親の墓の隣にメリアンちゃんの骨壺を埋めてあげ、両親含めた立派な墓標を設置してもらった。


 このような時にも移動手段として、高速に走行できる装甲車は有り難かった。


 俺は事務長にお願いして、記憶の限りに描いた位牌を作ってもらい、戒名なんて風習はないこの世界で、どうせ読めないメリアンちゃんの名前をこの世界の文字で刻んでもらった。いずれ住むところが決まったら、日曜大工で仏壇らしきものを作って、位牌を祭って供養すると決めた。



「さて……今回の戦勝の功績をたたえ、表彰を行う。」

 講和条約の調印が済み祝典もつつがなく行われ、魔王たち一行が帰国した後にも式典は続いた。なんと……表彰式……ううむ……


「まずは宮廷魔導士レルム……貴殿の活躍により陥落しかけた王城からの反撃が可能となり、また魔王国側が仕掛けた講和条約を匂わせた、多田羅殿の暗殺計画を露呈させることに一役かった。


 様々な功績により、特級魔導士の称号を与える。」

 ほお……レルムが特級魔導士に……大魔導士とどっちが偉いのかな……


「続いて……」


 更に表彰は続く……兵士長は王国軍の大将に……勿論近衛部隊の兵士長は兼任となった。事務長はというと……俺が思うに事務長がこの戦勝の一番の立役者だと思っている……あれ?事務長のまま?どうしてだ?工房のほかの班長たちなんか、それぞれ武勲を上げたといって様々な恩賞を与えられているというのに……。


 メリアンちゃん達のような連絡係も今回の活躍は大きかったと思うが、それぞれ恩賞を与えられて、さらに女性はじめての兵士として認められたようだ。今後はボランティアの連絡係ではなく、城を守る兵として給金がでるらしい。


 メリアンちゃんは俺をかばって戦死したこともあり、2階級特進とかではないのか?と主張したのだが、戦争開始早々に多くの兵士が犠牲になり、中には一般人をかばって亡くなった兵も多く居たようだ。戦況が好転してからの犠牲者はメリアンちゃん一人だけだが、優劣はつけられないと特別扱いはされなかった。


 それでもボランティアの連絡係から兵士として犠牲になったと解釈され、遺族の妹たちには年金が支給されることになった。


「最後に、今回の勝利の一番の功績者である多田羅文美雄殿……彼は大魔導士として異世界から召還されたが大魔導士ではなかった。それでも過去の大魔導士に勝るとも劣らない活躍をされ、王国を勝利に導いてくれた。

 多大なる見識を持ち様々な武器や戦術を授けてくださる多田羅文雄殿に対し、賢者の称号を……。」


「お待ちください王さま……恐れながら申し上げます。俺なんか……ただ単に思い付きを適当に話しただけで……賢者にはもっとふさわしい人がいます。俺が話した雲をつかむような案を形にした……。」


 俺なんかが賢者なんて大それた称号を頂くわけにはいかない……もっとふさわしい人がいる……


「そうであろうの……賢者にふさわしいのは……事務長であろう?


 では、多田羅殿の推薦で事務長を賢者としよう……これでよいな?」

 王様がこちらへ振り向き、にっこりとほほ笑みかけて来た。


「は……はあ……。」

 あれ?どういうことだ?最初から……


「その上で、多田羅殿には勇者となっていただく。この国の窮地を救っていただいた、素晴らしい知恵と力を持った勇者様……今後はゆっくりとこの異世界を、ご堪能下され……。」


 そう言って王様は深々と頭を下げられた……ば……馬鹿な……お……俺なんかが……勇者?

 無理無理無理無理……!!!


 完


 ここまでお付き合いいただき、大変ありがとうございました。

 次章以降もごひいきの程、よろしくお願いいたします。

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