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友情

夏希です。

赤団、白団が死力を尽くして戦った体育大会は我々赤団の勝利で終了しました。

戦場となった運動場には力尽きた生徒達が倒れています。

「はぁ、はぁ・・・やったわね、よもぎちゃん。」

「う、うん・・・私も色んな戦場を廻ってきたけど、今日のは中々凄かった。」

ちなみに美鈴ちゃんは地面に俯せに倒れてピクリともしません。今はゆっくり眠りなさい。

さて私が赤団勝利の為に貢献したのは、私の頑張っている姿をお兄ちゃんに見てもらい、褒めてもらうOr蔑んでもらう予定だったのです♪

うふふ、今こそお兄様の元へ馳せ参じましょう。

「って!!お兄ちゃん居ないじゃないのよぉおお!!」

気づくのが遅すぎました。

お兄ちゃんが居ません。

競技に集中し過ぎて肝心のお兄ちゃんが居ないのに気が付いていませんでした。

クソッ、あのゴミに聞いてみるか。

「おい、ゴミ!!起きろ!!」

“ゴスッ!!”

私は寝ているゴミこと・・・斎藤の体を蹴りました。

「うぅ・・・なんだ高橋妹?敗者に掛ける言葉なんてない筈だろ。」

「お兄ちゃんは何処?返答しだいではテメーの金玉を潰す。」

「た、高橋?そこに寝てるの高橋じゃないのか。」

斎藤は倒れている、とある生徒に目を向けましたが、あんなのはお兄ちゃんじゃないと一目で分かります。

「ぼ、僕は田中だよ。」

「あっ、田中かぁ・・・そういえば高橋は見てねぇな。田中は見たか?」

「高橋くんなら始まった時から居なかったけど、他の皆が誰も気付いてないから、何か理由があるんだと思ってたよ。」

なんてこと!!お兄ちゃんが居ないのに頑張ってたなんて!!まるでピエロだわ!!

私は力尽きて両膝を地面に付けてうなだれました。

もう嫌だ。生きるのが辛い。

“ポンッ”

そんな私の右肩によもぎちゃんが優しく手を置き、絶望する私に微笑みかけました。

「夏希ちゃんが頑張ってたのは私が知ってるよ、あとで一緒に頑張った事をレポートにまとめてお兄さんに提出しようよ。」

「よ、よもぎちゃん!!」

女の友情を感じます。世界にお兄ちゃんさえ居ればいいと思っていた私は考えを改めます。

えへっ♪友達って良いもんだね♪



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