自慢
「オイ、お前。海って知ってルカ♪」
高橋です。
クソッタレな夏休みを終え、体育大会を控える僕に隣の・・・席の!!中国女が話し掛けてきた。
「は、はい?どうしたの孫さん。」
別に仲も良く無い隣人から突然話し掛けられ、警戒心丸出しの僕。
「海ダヨ、海!!海は神秘的な物で溢れてるんダゾ♪」
うるせぇ、うるせぇ。
何も無い夏休みを過ごした傷心中の僕には、この女の声のヴォリュームはデカ過ぎます。
「へ、へぇ・・・そうなんだ。」
「そうダゾ!!青く透き通った海、色とりどりの魚、テレビや本では味わえない感動がそこにはアル!!」
なんだコイツ?どっかの旅行代理店の回し者か?
この謎の海自慢に、どう返せば良いんだろうか?
「高橋ぃ!!」
「ぎゃあ!!」
どう返せば良いか悩んでいたら、斎藤からの耳元でデカい声攻撃。
殺意が湧いてしまいますね。
「うるせぇんだよ斎藤。次やったらバールの様な物で殴るからな。」
「おぉ気が立ってるぅ♪」
はぁ、なんか最近良いこと無いです。
「斎藤♪斎藤♪次はいつ海に行くンダ♪」
「海?あー寒くなるからもう行かんよ。ウチの家族は寒いの苦手だからな。」
「な、何ィ!!」
孫鈴の顔に衝撃が走り、顔を下に向けて分かりやすく落ち込んでいる。
「あれは兄様じゃナイ、あれは兄様じゃナイ、あれは兄様じゃナイ・・・。」
うわぁ、なんか心の拠り所を失って、病んだ顔でブツブツ言い始めたよ。
斎藤ちゃんとフォローしろよ。
「うん、ウ○コしてぇ。トイレ行ってくるわ。」
最低な理由で病んだ女を置いて走り去って行く斎藤・・・マジ無いわ。
結局この日は孫鈴は気分を持ち直さず、授業中も呪詛な様な言葉を言い続けましたとさ。
さて、席替えはまだか?




