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実況

どうも高橋です。

劇的な展開です。

謎の猟奇的転校生と僕だけの永遠のアイドル的な西口さんが共闘しています。

“ギュィイイイイン!!”

メイドロボの両手ドリルが快音を響かせます。

「零野ったら手があんなになってしまっては、お掃除もお買い物にも出来ないでしょうに。」

早乙女がなんか言ってますけど、馴れてきたらBGMにしか聞こえなくなってきましたよ。これも西口さんの魅力のおかげですね。

「来イ、鉄屑メイド。」

ジャックナイフとカッターナイフを手でクルクル回しながら、邪悪な笑みを浮かべる孫鈴・・・明日から隣の席を見る度に恐怖です。

“ゴォオオオオオオ!!”

メイドロボも喋りはしませんが、スカートからジェットが吹き出して少し浮いてます。

・・・僕の周りにロクな奴居ませんね。いや、もちろん僕も含めてロクでもないです。はい、自覚症状はあります。

では僭越ながら、この高橋がバトル実況させて頂きます。

“ドォン!!”

メイドロボがスカートのジェットで一目散に孫鈴目掛けて飛んでいきます。

それで尖った右ドリルの先端を孫鈴の頭上から振り降ろします。

“ドガァ!!”

粉々に地面を吹き飛ばすドリル、規格外の破壊力です。

けれど、そこに孫鈴の死体はありません。

彼女は後方にくるりと回転しながら飛び、飛んだ先にあった模型店の看板を蹴って反転して、メイドロボに飛びかかります。

「死ネ。」

飛びかかりながら、右手のジャックナイフを振り上げて、メイドロボの脳天に振り降ろし返す孫鈴。

“ガキィ!!”

しかし、石頭・・・というかロボ頭のメイドロボには刃が通らない!!

「ハァ、いい加減固いのはウンザリダナ。殺り方を変えよう。」

“ドバァ!!”

サラダ油!!恐らく商店街で入手したであろうサラダ油を孫鈴はメイドロボにぶっかけました!!

そしてぇ!!

“ボッ!!”

マッチに火を付けてぇ!!

“ポイッ”

投げましたァ!!

“ボォオオオオオ!!”

燃えます!!燃えてます!!メイドロボット燃えてます!!

良い子は真似しないでね!!

やったのか?

“ガキン・・・ガキン・・・ガキン”

うぁ・・・炎を身に纏って尚も力強い足取り、全然大丈夫っぽそうです、この感じは映画のターミなんたら2で見たことあるヤツです。

さぁ、解説しやがれ早乙女。

「零野はもちろん燃えませんし、耐火メイド服を着ていますから裸体を晒す事もありませんですわ。」

この御令嬢は、なんでちょっと誇らしげなんでしょう?

でもね・・・僕ったらこんな凄まじいバトルを実況しながらも、意識の半分以上は別の事に気を取られているのです。

それは別に珍しい事ではありませんでした。

「あ~ん!!コンタクトレンズ入れるの難しいよぉ!!」

西口さんがコンタクトレンズを入れるのに手間取っている可愛らしい光景です。

うふふ、何故に非常時の今にコンタクトレンズを入れてるか知りませんが、混沌とした商店街の中で西口さんだけが僕の癒しであります!!


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