適当
どうも、高橋です。
突然ですが僕の周りで不思議なことが2つ起こっています。
1つは、あの愛想の無い、殺気ムンムンのツインテール少女の孫鈴が、学校の勉強に夢中になっている事です。
隣の席なので、彼女が何をしてるか嫌でも分かるんですが、休み時間にも授業で習った事を復習しているようです。
しかし、けして頭は良くないらしく、うんうん唸りながら、よく通りすがりの斉藤に質問しています。
「ナァ、斉藤。三角州ってなンダ?」
「三杯酢の仲間じゃね?」
・・・質問する相手を確実に間違えてます。
まぁ、学校に通ってるんだから、勉強に一生懸命になるのは不思議じゃないのかもしれませんね。
ただ2つ目は確実に不思議です。
何せ、一人の生徒が学校にメイドを連れて来たんですから。
いやぁ、立派なメイドさんです。フリフリの付いたお洋服なんか着ちゃって、しかも美人、流石は早乙女財閥の御令嬢ともなると違いますねぇ~・・・ってそんなバカな。
学校にメイドを連れてくるなんて漫画かよ!!誰も突っ込まねぇし!!流石は遠足で人一人消えても気付かないクラスだよ!!
今日、早乙女が登校した時から、常にメイドは早乙女の後ろに立って居ます。
何も喋らずにジッとしているメイドは、まるで人形の様です。
このまま僕以外の人間が、誰も気付かないで学校での一日が終わるかに見えましたが、終業の挨拶の直前に、担任の柳が異変に気づきました。
「あ~タバコ吸いてぇ、あれ?メイドが居る。」
遅いよ!!ニコチン摂りすぎで、頭どうかしたんじゃないのか!!
柳が気づいたので、今までなんの説明もしてこなかった早乙女が、ゆっくりと口を開いた。
「先生、コレは鉛筆削り機です。」
僕は自分の耳を疑いました。
何を言うかと思えば鉛筆削り機だと!?斉藤にしかそんな言い訳通じないぞ!!
流石の柳もコレには騙されなかった様で、こんな事を言った。
「ほぅ、ならそれで鉛筆を削ってみろ、出来なければ明日から連れてくる事はならん。」
ん~、なんか変だけど、柳にしては及第点かな。
「かしこまりましたわ先生、零野、この鉛筆を皆さんの前で綺麗に削ってみせなさい。」
「ラーサ。」
初めて口を開いた、零野と呼ばれたメイドは、早乙女から新品の削って無い鉛筆を左手で受け取ると。
“ギュァァアン!!”
右手をドリルに変えて、器用に削り始めた。
じ、人類の科学技術の進歩を、こんな所で見ることになるとは、僕は夢にも思わなかった。
「出来ました、御嬢様。」
削り終えた鉛筆は、それはそれは見事な出来で、均整された美しさがそこにはありました。
「中々の出来ね、褒めてあげるわ。」
イチイチ偉そうな早乙女、こういう所が気に入りません。
削る工程を一通り見た、柳先生の反応は如何に?
「うん、合格。さぁタバコ吸いてぇから、日直サッサと号令を掛けろ。」
起立!!礼!!着席!!




