邂逅
清水です。
今、私たちは近所の遊園地“ニャーニャーランド”の入り口前に居ます。
「こ、これが遊園地ですかぁ!!」
蓬ちゃんは初めての遊園地らしく目を輝かせています。あぁこの笑顔が見れただけで私は満足です。
「そうよ、蓬ちゃん。ここは全国のお兄様と妹が集まり、イチャイチャし倒す楽園よ♪」
お兄さんが来るからでしょうか?夏希ちゃんのテンションがいつもより12割増しです。
ちなみに今日は隣のクラスの男の子達も来るらしいので、非常に緊張します。
急に言われたし、男の子となんてまともに話したこと無かったので“流石にちょっと・・・”とか言おうとしたんですが、夏希ちゃんが私に有無を言わせませんでした。
ふぅー私も会話に参加しよう。
「な、夏希ちゃんはお兄ちゃんと一緒に来なかったんだね。」
「えぇ♪だってぇ♪やっぱり一つ屋根の下で一緒に生活している身としてわぁ♪待ち合わせして新鮮な気持ちで会いたい♪み・た・い・なぁ♪」
ウ、ウザい・・・お兄ちゃん絡むと途端にウザい。
「夏希ちゃんのお兄ちゃんがようやく見れるね。」
そんなに見たい蓬ちゃん?
毎日、神話を語り継ぐ様にお兄ちゃん凄い話を夏希ちゃんがするので、恐らく蓬ちゃんの頭の中で高橋兄は完璧超人となっている事でしょう。
「蓬ちゃん・・・見るだけよ。喋る事も触れるのも駄目だからね。私・・・私だけのお兄ちゃんだから、ウフフ。」
死んだ魚の目をした夏希ちゃん。怖いけどコレが夏希ちゃんの通常営業です。
「おーい!!高橋妹ぉー!!」
!?なんか遠くから、二人の男子がこっちに歩いて来ました。
あれが今日一緒に遊ぶ人達なんでしょうか?
「さ、斎藤、相変わらずウルセー奴だわ。」
さっきまで笑顔だった夏希ちゃんが、明らかに嫌そうな顔をしています。
「ガッハハハ!!遊園地は久しぶりだから血がたぎるぜぇ!!なぁ山中!!」
「田中だよ斎藤君、君は今日も元気過ぎるよ。」
元気そうなのが斎藤君で、眼鏡を掛けてるのは田中という人らしいです。
「し、し清水さん・・・こ、こんにちわ。た、たた田中です。本日は晴天ですね!!」
わっ!!喋りかけられた。
「は、はい、そうですね。」
私の名前なんで知ってるんでしょ?
「斎藤!!お兄ちゃんは!!お兄ちゃん出せ!!」
「な、夏希ちゃん!!」
お兄ちゃんの居ない事に気が付いた夏希ちゃんが、いきなり斎藤君の胸ぐらを掴みました。
私は止めさせようとしましたが、当の斎藤君は全然笑っていて動じていません。
「ガッハハハ!!高橋なんか待ち合わせ場所に来なかったんだよ!!」




