第13話「新しい世代」
新年度が、始まった。
新しいカリキュラムの、初年度だ。
「入学希望者、過去最多です」
「本当か」
「はい。噂を聞いて、各地から集まっています」
「そうか」
「嬉しいことだな」
「ええ」
入学式の日。
学院の広場に、新入生が集まっていた。
「すごい人数だ」
「去年の、二倍はいるわね」
「新しいカリキュラムの効果か」
「そうかもしれないわ」
ルークが、壇上に立った。
「新入生の皆さん、入学おめでとう」
「皆さんは、この学院で多くのことを学びます」
「剣術、魔法、外交、医療」
「様々な分野を、学んでください」
「そして、自分の道を見つけてください」
「俺たち教官は、全力でサポートします」
「困ったことがあったら、いつでも相談してください」
「これから、一緒に頑張りましょう」
「「「はい!」」」
入学式が、終わった。
「いい顔をしていたな、新入生たち」
「ええ。希望に満ちていたわ」
「彼らが、未来を作る」
「俺たちは、それを見守る」
授業が、始まった。
「今日から、基礎剣術の授業だ」
「俺が担当する」
新入生たちが、緊張した面持ちで並んでいる。
「まず、剣の持ち方から」
「こう持て」
「はい」
「こうですか」
「もっと力を抜け」
「力みすぎだ」
「はい」
授業は、順調に進んだ。
「初日にしては、上出来だ」
「明日も、頑張れ」
「「「はい!」」」
一方、カイは魔法の授業を担当していた。
「今日は、基礎魔法について」
「まず、魔力の流れを感じてください」
「目を閉じて」
「体の中の、温かいものを探して」
「見つかりましたか」
「はい、何となく......」
「それが、魔力です」
「それを、外に出す練習をします」
「難しそうです」
「大丈夫。ゆっくりやりましょう」
サラは、外交の授業を担当していた。
「外交とは、国と国の関係を築くこと」
「戦わずに、問題を解決する方法です」
「なぜ、外交が大事なの?」
質問が飛んだ。
「戦争は、多くの命を奪います」
「外交で解決できれば、その命を救えます」
「なるほど......」
「だから、外交を学ぶんですね」
「そう」
「あなたたちが、未来の外交官になるかもしれないわ」
リオンは、実戦訓練を担当していた。
「今日は、模擬戦だ」
「二人一組になれ」
「はい」
「相手を倒すのが目的じゃない」
「相手の動きを、読むのが目的だ」
「分かりましたか」
「はい」
「では、始め」
訓練生たちが、模擬戦を行った。
「まだまだだな」
「でも、素質はある」
「鍛えれば、強くなる」
数ヶ月後。
新入生たちは、着実に成長していた。
「剣術、上達したな」
「ありがとうございます」
「魔法も、使えるようになってきた」
「カイ先生のおかげです」
「外交の知識も、増えた」
「サラ先生は、分かりやすいです」
「実戦経験も、積んだ」
「リオン先生は、厳しいですけど」
「厳しいのは、お前たちのためだ」
「分かっています」
ルークは、新入生たちの成長を見守っていた。
「彼らは、素晴らしい」
「俺たちの教えを、吸収している」
「将来が、楽しみだ」
「ええ」
「彼らが、世界を変えていく」
「俺たちの後を、継いでくれる」
「それが、教育の意味だ」
ある日。
一人の新入生が、ルークの元を訪れた。
「学院長、お話があります」
「何だ」
「私、将来、学院長のようになりたいです」
「......」
「世界を守り、人を育てる」
「そんな人間に」
「......」
「嬉しいことを言ってくれる」
「頑張れ」
「お前なら、きっとなれる」
「はい! 頑張ります!」
新しい世代が、育っている。
未来への希望が、芽生えている。
「俺たちの仕事は」
「まだまだ続く」
「彼らを、立派に育てる」
「それが、俺たちの役目だ」
新しい世代──
彼らが、未来を作る。
次回予告
新しい世代が育つ中、
ルークは過去を振り返る。
そして、未来への決意──
第14話「振り返り」
「俺は、この世界に来てよかった」
「全てに、感謝している」
感謝の気持ち──




