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昨日たちの幽霊
そこいらに僕の幽霊がいるのです。昨日意気地なかった僕。一昨日踏み出せなかった僕。
二昨日書き出せなかった僕。三昨日眠りに逃げた僕。
死んでばかりで、残り二万五千機の、残機をつぶす。死体なんかないけれど、魂がちぎれて、白くて薄ら透けて、餅みたいに化けて。そこらの物陰に潜んでいる。本棚の後ろ。ベッドの下。机の中に、梁の上。
みんなみんな見つめるのは、今日の僕が生きるかどうか気になるから。
どうせ今日も死ぬんだろ?
君もきっと幽霊だ、
幽霊たちは怖がってるのに、じっと見つめるのは、生きたかったから。
死んでしまうのだろ、と問いかけるのに、とっても生きてほしがっている。なんて無責任な。
近づく視線、近づく死線
ぼくはやっと死ぬのも苦しくなって、一文字目を書き出した。




