125/200
姉妹
姉の手を握っていたのはいつまでだったっけ。思い出せないのです。
妹であるのが嫌で、手を離したのは、いつからでしたっけ。思い出せないのです。
覚えているのは、スーパーへの帰り道で。パパもママもまさか、いない夜が存在するとは、アイデンティティクライシスの夕方で。好きなものを買っていいと、固い紙を握り締めたあなたはと言えばわくわくに満ちていて。買ったのはエビの焼きそばとお好み焼き。
「重いでしょう」
「ううん。私が持つの」
カゴも、冒険も、レジも、おつりも、全部あなたがやってしまったので。少しは役に立たないと、幼心に焦っていた私。
けれど、不安で、重くて、ガサガサ膝を打って。淋しかったので、しっかりと握りしめた手はどちらも小さかったのです。
そんな枯葉降る帰り道は、覚えているのです。
「行ってきます」と敬礼でもしそうな眼差しで、姪の手をしっかり握る娘の姿は、とっても頼もしい。ケーキと一緒に帰ってくるまで、どうか手は離さないで。




