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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第九章 ミクロな世界の戦争

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老兵の場合 ⑩

怒涛の2/n連投


{「雷光魔法Lv.6」の発動を確認しました。}


{「烈風魔法Lv.4」の発動を確認しました。}


{「煉獄魔法Lv.3」の発動を確認しました。}



再度地上が煌めく。


枝分かれした白光がアタシの周囲を鳥籠のように囲む。


咄嗟に放った弾丸もその全てが弾かれるようにして烈風に防がれる。


赤光。


鳥籠の上から赤黒い焔が全てを飲み込んだ。



「ちぃっ!」



ローブに包まり、出来る限り身を小さくして煉獄を凌ぐ。


火属性魔法は純粋な破壊属性。


だが、それは即ち魔法耐性の減衰効果で全て対処できる事を意味する。


とはいえそれはダメージの全てを緩和できるわけじゃない。


酷使に耐えかねたローブが隅から灰と化す。


HPバーの端がガクガク震える。


瞬間。


「おばーちゃんっ!」


術式の崩壊。


炎と烈風が霧散し、視界が晴れる。


下を見ると、魔術師2人の身体が背中から土の槍で串刺しになっていた。



「やるねっ!」


残った雷の鳥籠のが空中で変容し、一気にその範囲を狭める。


だが。


「遅い!!」


雷撃の隙間を通す射線。


外す余地はない。


アタシは既に引き金を引いていた。



…。



瓶を構えるミラの横に着地する。


「生きてたの?おばーちゃん。」


「死んでたよ。ハナからね。」


「消え去らない?」


「前提が違うのさ。」



{「破断Lv.10」の発動を確認しました。}


{「戦意Lv.10」の発動を確認しました。}



斧とロングソードが振り下ろされると同時にミラが瓶を叩き割る。


アタシらを囲うように生み出された地の壁がその二つを巻き込んで反り立つ。


「手ェ上げな。」


両の手ごと持ち上げられた戦士の死霊の土手っ腹に壁越しで引き金を引いた。


{「溜撃Lv.10」の発動を確認しました。}


穴の空いた土の壁が爆裂と共に粉砕される。


「!」


肩への衝撃と共に吹っ飛ぶアタシ。


ハンマーを持った前衛盾士(ヴァンガード)の死霊が土煙の中アタシを見下ろしている。


咳き込みつつ、中空のミラに声を張り上げた。


「おい!今足場にしたろ!!」


「アッハッ」


笑い声を上げながらミラが放った瓶が前衛盾士の頭部に直撃する。


刹那、白い霧と共に前衛盾士は鎧ごと氷像と化した。


「チッ」


構えた銃の引き金に力を込める。



爆発音。



前衛盾士の腹部に大穴が開く。


が。


{「血気Lv.10」の発動を確認しました。}

{「不屈Lv.10」の発動を確認しました。}

{「溜撃Lv.10」の発動を確認しました。}


鎧の隙間から噴水のように血を吹き出しながら前衛盾士が咆哮を上げる。


周囲を揺るがすようなそれが拘束していた氷結を破壊する。


前衛盾士がハンマーを振りかぶった。


狙いの先は、銃を構えていたアタシじゃない。


「へぁ」


アタシの前に着地したミラだ。



横薙ぎ。



ミラのベルトを引っ掴んだ。



爆風。


同時に爆裂。




太陽を圧縮したかのような光が放たれる。




焼け焦げるような熱。凍え、そして熱。


地面を何度かバウンドし、数十回回転した後身体が止まった。


目が掠れる。


耳鳴りの中に、咳と嘔吐きが聞こえた。


「ミラ…ッ」


蹲るそれになんとか体を起こして駆け寄る。


「おぇ…きもちわるい…」


目を擦るミラの皮膚は真っ赤に焼け爛れていた。


重度の火傷だ。


前衛盾士の攻撃は躱せたものの、ミラの魔法袋が破壊され、中身が全て反応したようだった。


あの自爆で前衛盾士を殺し切ることには成功しただろうが、復活した死霊に経験値はない。


レベルアップによる復活も見込めない。


即座の救命が必要だった。



と。



{「煉獄魔法Lv.2」の発動を確認しました。}

{「烈風魔法Lv.7」の発動を確認しました。}

{「火炎魔法Lv.10」の発動を確認しました。}

{「破壊超攻撃Lv.7」の発動を確認しました。}

{「冰結魔法Lv.9」の発動を確認しました。}

{「大地魔法Lv.10」の発動を確認しました。}

{「雷光魔法Lv.8」の発動を確認しました。}


後方が色とりどりの光に埋め尽くされる。


多くの魔法陣が展開され、充填された魔力の矛先がアタシ達の方を向いていた。


思わず舌打ちをする。


死霊は、付与術の効果が切れるか魂が定着できないくらいまで肉体を破壊しない限りHPの回復を受け付け続ける。


一時的にHPをゼロにしても、HP自動回復はそれをまた甦らせる。


そしてこの場に集まった冒険者は、それらを皆手抜かりなく持っていた。


「…ほぇ」


ミラが掠れた声で小さなカプセルを吐き出す。


「…転移陣か!」


それは、小粒ほどの大きさになった転移魔法スクロールだった。


「…にげよ?」


「…そうだな。」



{「念話Lv.8」を発動しました。}


アーク!!!


1人飛ばすよ!生かせ!!


{…}


返事の声も待たず念話を切断する。


転移のスクロールを発動させる。


術式が空に浮く。


対象設定、魔力充填。


「ほぇ…?」


対象、ミラ。


術式を見たミラが少し目を見開く。


「おば…」


発動した術がミラを包み込んだ。


後に残ったのはアタシ1人。


正面には完成した大量の魔術が光り輝く。


魔力の流れがその威力を語っていた。



「…ここはもう、死人(ただ)戦場(墓場)さね。」



煌めき。


超巨のエネルギーが全てを包み込んだ。

山:戦士固有スキル「血気」は、一度に受けたダメージがHPの1割を超えていたとき発動し、攻撃力、防御力を上昇させます。


戦士固有スキル「不屈」は、残り体力が1割以下のとき発動し、防御力上昇、各種スキルのクールタイムを一度だけリセットします。


重戦士固有スキル、「溜撃」は、攻撃を”溜めた“時、物理超攻撃Lv.n相当の攻撃力上昇効果があります。上昇レベルはスキルのレベルによって変わります。

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