九十六話 手掛かりと廃墟
次の日
ミーナは少女の様子を見に病院へ向かい病室へと入る。少女はベッドの上で横になっていた。
「おはよう、調子はどう?」
「おはよう…うん、昨日より大丈夫…」
「そっか、ならよかった。あのね、これから昨日言ってた屋敷に行ってみようかと思ってるんだけど場所とか覚えてる?」
ミーナは少女に質問をしたが少女は首を横に振った。
「ごめん…あの時は必死に逃げてたからあまり覚えてない…でもすごくおっきくてボロボロ…だった気がする…」
「なるほど…わかった!お姉さんが頑張って探してみるよ!」
ミーナは少女の頭を撫で病室を出ようとすると少女に呼び止められる。
「ミーナ、頑張ってね」
「うん!」
ミーナは少女の言葉を聞き笑顔で病室を出た。
(…あれ?なんで私の名前知ってたんだろう…看護師さんに聞いたのかな…?)
ミーナはふとそう思い足を止め少女のいる病室を見るがまあいっかと思い再び歩き出した。
その後ミーナは地図に描かれたエリアへ再び向かおうとするとニルとシエルが走ってきてニルはミーナを呼び止めた。
「はぁ…はぁ…すみません…!ニルちゃんがミーナさんと一緒に行くって言う事聞かなくて…!」
シエルは息を切らしながらミーナに事情を話した。ニルを一人にさせては危険だと考えたミーナはシエルの家に預けていたがニルは突然何かを感じ取ったかのか家を飛び出したらしい。
「ミーナ!私も行く!私も少しは魔法使えるし…!」
「ニルちゃん…ごめんね、これは危ない仕事だからダメなの。ニルちゃんは危険な目にあって欲しくない。それに、仕事が終わったらすぐに帰ってくるから待ってて」
「本当…?」
「うん…シエルさん…ニルちゃんの事お願いします」
「分かりました」
ミーナはニルの頭を撫でると、箒にまたがり飛び立つ。
ニルは不安げにミーナの飛び立つ姿を眺めた。
「…ほら、行くよ」
シエルはニルの手を掴み自宅へ連れていった。
数分飛び回るが屋敷や手掛かりが全く見当たらずミーナは子供達を探すのに苦戦していた。
(うーん…多分、木に埋もれてたりするのかな…子供目線からすると大きく見えるだろうし…)
ミーナは仕方なく地上へ降り、森の中を歩き回る事にした。二、三時間ほど森の中を歩き進め魔法を使い手掛かりを探すが見つける事が出来ず途方にくれた。
すると木々の間から建物らしきものが見えミーナは走って向かった。
そこにあったのは四年前、ロゼッタ達と旅をしていた時に残りの魔導書のありかで訪れヴィランズコーストと激しい戦いをしたヴィランズコーストの拠点であった。
「ここ…かな…?確かにここはかなり広かった記憶があるし…一応確認してみようかな…」
ミーナは警戒しながら錆びつき少し開いている鉄製の門をくぐり、長い庭園を歩き建物へ向かった。




