九十話 新たな生活
朝方のサーフェリア町
ロゼッタとの旅から四年近くが経ちミーナはヴィランズコーストの襲撃により壊滅し、その後彼女の尽力と新たに移住した住人によって復興した故郷「サーフェリア町」へ戻り平和に過ごしていた。
「んー…」
目を覚ましたミーナは外に出て太陽の光を浴びながら体を伸ばす。サーフェリア町は元々鉱石が多く取れる事で発展した事もあり自然が近い。朝から小鳥の囀りが聞こえる。
普段通り朝食を済ませ身支度をし、街へ繰り出そうと思ったが今日は特に用事がない事を思い出した。
「あ…今日何もないんだった…」
今までは役所の仕事の手伝いなどもしていたが今は人手が足りておりする事が無くなっていた。
「…まあいっか!探索しよっと!」
ミーナはそう言い、街へ繰り出した。
昼過ぎまで商店街の色々な店を周り、ある小物店の前で商品を眺めていると後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「よっミーナじゃん」
ミーナ は振り返るとマーガレットとその背後に隠れるかのように少女が立っていた。
「ああ!マーガレットさん!お久しぶりです!」
「おう!ミーナもでかくなったな!ってかここがミーナの故郷か…良い場所じゃん…」
「はい!…ところで後ろにいる子は…?」
「あー、ハンリンだ。色々あってうちに住む事になったんだ」
「そうなんですかー」
ミーナはハンリンと同じ目線になるようにしゃがみ込み笑顔で挨拶したがマーガレットの後ろに顔を隠してしまった。マーガレットはそれを見て仕方なくハンリンの頭を撫でる。
「…わりぃな」
「いえ、大丈夫ですよ」
「それじゃあ、私らはアレゲニーに帰るわ。今ぐらいに帰らないと…ミーナも元気そうだしよかった」
「はい!今度そちらに遊びに行ってもいいですか?」
「いいぜ!暇な時にきな!じゃあな!」
マーガレットはミーナに手を振りハンリンと一緒に自分の車が止められている場所へ向かった。ミーナはそれを眺めながら手を振り返す。
それから数時間が経ち夕方。ミーナは自分の家に帰り買った食材や小物をテーブルの上に置いた。
「ふー…いっぱい買っちゃった…」
荷物を袋から出し棚へしまっていると背中がゾワゾワと痒くなる感じがし、ポリポリと掻いた。
コンコン
「はーい」
玄関からノックの音が聞こえミーナは部屋を出て廊下に出る。ミーナの出た部屋から左手が玄関だが右手の洗面所から謎の視線を感じ廊下で足を止め洗面所のドアを見る。コンコンとさらに玄関からノックがなった為ミーナは洗面所のは気のせいだと思い、玄関に向かう。玄関のドアを開けると外には誰もいなかった。
「あれ…?」
辺りを見渡すが人の気配はない。ミーナは玄関のドアを閉め部屋に戻る事にした。
廊下を歩き、部屋のドアノブを掴むと先程視線を感じた洗面所を再び見る。
今度は何も感じなかった為気にしすぎてたのだろうと思い込み部屋へ入った。




