二十三話 インシュバートグランドホテル
インシュバートグランドホテルの中に入った三人はあまりの広さに唖然とした。
ロビーとは思えない広さだ。天井には大きなシャンデリアがあり中心には噴水がある。まさに宮殿のような建物だ。
「わぁ…すごいね…ロゼッタ…」
「うん…」
サーニャとロゼッタは驚くあまり言葉を失いかけていた。
マーガレットも同じく。
「だめだ!」
サーニャはふと声が聞こえたカウンターを見ると何かもめてる様子だった。
「あっあれって…」
フロントともめているのはさっき本屋で見かけた少女だった。
何でもめているのかはよく聞き取れなかったがマーガレットにとんとんと肩をつつき事情を話した。
「ん?どうしたサーニャ…」
「あの子…さっき本屋で見た子なんだけど…」
「ああ、そうなのか…ってなんか困ってる様子だな…」
「うん…」
ロゼッタは二人の会話が気になった。
「ん?あの子がどうしたの?」
「あ?サーニャが本屋で見た女の子なんだってよ…」
「ふーん…」
ロゼッタはそう言うと受付の方へ歩いた。
マーガレットはおっおい!と言うがロゼッタには聞こえていなかった。仕方なくサーニャとマーガレットはロゼッタを追いかける事になってしまった。
「だからだめだと…あっお客様。宿泊ですか?」
フロントはロゼッタを見ると少女にしていた態度と真逆になり接客モードになった。
「うんそうだよー。あっちょっと待ってね。ねえ、聞きたいんだけど君どうしたの?」
ロゼッタは少女と目線の高さを合わせるようにしゃがみ質問をした。
「うぅ…泊まる場所がなくて…でもお金もないの…」
少女は半泣きになりながら話した。ロゼッタはそっかーと言いながら少女の頭を撫でスッと立ち上がった。
「よし、ねえ受付のおじさん。四人一部屋のってある?」
マーガレットと受付の人は思わずはぁ!?と言ってしまう。サーニャはやれやれ…と言い少女はえ?っと言いきょとんとしてしまった。
「ねえ?ある?」
「あ…はい…ありますけど…」
ロゼッタに部屋の案内図を見せると四人部屋は5万ペルからと書かれていた。
「うん、大丈夫だよー」
ロゼッタはそう言うとカウンターに5万ペルを置いた。
「…かしこまりました…ご案内いたします…」
受付の人はロゼッタに負け四人を部屋へ案内した。
エレベーターで6階まで上がり一番奥の部屋へ案内された。
広い部屋で四人で泊まるには少し広い。窓からはインシュバート街が一望できる。
サーニャとマーガレットはわあぁーっと言いながら外の景色を見た。




