二十二話 謎の少女
サーニャはすぐにいいよと言った。
「え…?でも…お姉さんもこの本欲しかったんじゃないの…?」
少女はおどおどとした様子でサーニャに聞いてきた。大きな帽子のせいで表情はよく見えなかったが恥ずかしそうにしていた。
「おーい、サーニャ」
マーガレットのサーニャを呼ぶ声が聞こえると少女は驚いたのか隠れるように本棚の裏に行った。
「あっ…ちょっと!」
サーニャは少女を呼び止めようと本棚の裏を見たが誰もいなかった。
「あ…あれ?」
「おーここにもあったんだな…ってサーニャ?どうした?」
「いや…女の子がいたんだけど…」
「女の子?気のせいじゃないか?ほら、ロゼッタが下で待ってるから行くぞ」
サーニャはマーガレットの方を見ると魔導書を3冊持っていた。二階に2冊あったのだろう。
「うっ…うん…」
サーニャは少女の事が気になったがマーガレットについていき一階へと降りた。
全員集合し魔導書の冊数を数えた。
ロゼッタは一冊、マーガレットは二冊、サーニャは一冊。合計四冊手に入った。
ロゼッタが地図を開き確認すると魔導書の反応は無くなっていた。本屋にある魔導書全て集まった事になる。
カウンターに本を置き念の為に会計をお願いすると店員に断られてしまった。
「なんだこの本…うちの店にこんなの無かったぞ…お嬢さん達持っていきな、払わなくていいから」
そう言われロゼッタは魔導書を全てバックの中へしまった。店員は魔導書より本を入れてもかさばらないロゼッタのバックの仕組みが気になって仕方なさそうだった。
三人は本屋を後にすると夕日が見えた。宿を探す事にした。
「マーガレットーなんか良い宿ない?」
ロゼッタは少し疲れ気味に聞いた。無理もない。実際サーニャの回った三階よりも一階の方が広く本が多い。
「ん?この街だとあそこしかないだろ。インシュバートグランドホテル。」
マーガレットが指差した先にある大きな洋風の建物。インシュバートグランドホテル。街が経営してるホテルで街の四分の一がこのホテルがある。値段はリーズナブルなものもあれば高いのもある。これのせいでこの街の宿屋が少ないのも事実だ。
「へー…あのおっきい建物ってホテルだったんだ…」
ロゼッタはマーガレットの指差した建物を見て驚いた。初めて見た人からすれば宮殿かと思うレベルの大きさだ。
三人はホテルを目指し歩いた。敷地が広い事もあり五分程で着いた。




