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驚愕の事実

※リアルが忙しすぎて2月半ばまでほぼ更新不可能な状況です。

その頃には年末並のペースで更新できるはず。

「いや、あれは一時的に使わせてるだけだから、あの盾は岩の盾より軽くて使いやすそうだし基本的には俺が使うから。」


ヨースケは自分でも「何か言い訳がましいセリフだな。」と思いながらもなんとかそう言葉にした。まあ、そう言葉にした所でモジョモの機嫌が良くなるわけでは無いのでそう言う意味ではいいわけと言えるのかもしれない。


しかしその様子を伺っていたのかげるるんがこちらにやってくると盾を返そてくれた。それもわざわざ一度片手剣をしまってから両手でうやうやしく返してくれる。

明らかに「かしていただいて、ありがとうございました。」という雰囲気を醸し出してくれているその仕草に、


「おい、げるるんに無駄に気を使わせてやるなよ。」


ヨースケは盾を受け取りつつ、ついそうこぼしてしまう。しかしそれは地雷のスイッチだったようである。


「今はげるるんが気をつかってくれてる事じゃなくて、あなたが私に気を使わなかった事が問題なのよ!」


ううむ、この女どうしてくれようか……。


ヨースケも何か言い返そうと思うが、騎士(ナイト)ゴブリンの形をしたげるるんがまあまあと言う感じで間に入ってくる。

白くやや透明な感じのゴブリンの形をしたナニカが至近距離まで近づいてくると、試練の祠特有の薄暗さもあって意外と怖い。というかグロい。表面テカってるし……。

どうやら『形態変化(トランスフォーム)』で真似られるのは形だけで色は無理なようだ。なんとか保護色とか擬態みたいな技能(スキル)が存在してくれたらいいのだが。

ヨースケは次は何としても兜をゲットしようと心に決める。もちろんさっきの様にそれを口に出したりはしない。彼も学習するのである。


ふとモジョモの方をみると、何か納得した様な顔をして、ヨースケとげるるんと交互に見た後、うんうんと頷いていた。先ほどまでの剣呑な気配もすっかりなくなっている。


「そうね、私も大人げなかったわ。その盾は是非げるるんが使うべきだわ、私たちの中で1番魔法防御も低いし。」


意味が分からない。情緒不安定過ぎやしないだろうか。


「げるるんも普段から剣や盾の扱いに慣れといた方がいいでしょ。普段からその姿をとっていればきっとすぐに武器や防具を使いこなせるわ。」


そしてモジョモは「私、今いい事言った。」みたいな顔をしている。なんかすごくもっともらしい事を言っているのだがどことなく裏のようなものを感じる。それが何かはヨースケにも分からなかったが。


まあ、意見自体は至極まっとうなので、盾をもう一度げるるんに渡してやると、両 手で受け取ったそれを抱え込むようにして物凄く喜んでいる雰囲気が伝わってくる。

そしてそのまま、モジョモの方にもぺこりとお辞儀をしている。

しかし近くでゴブリンの顔の造形をよくみるとやっぱちょっと怖い。

横でモジョモがこっちを見てうんうんと頷いているのに気づいた。さっきからいったいなんなんだこいつは。まあ機嫌が良くなったのであればほっとくのがいいだろう。さきほどのように下手に地雷を踏まなくて済むしな。



6階層については今までの雰囲気からここもほぼ間違いなくいつもの試練の祠の一部だと推測できるので、話し合いの結果今回も確認だけという事になったが、結局前回と同じく階段を降りて上がるだけの一瞬で終了した。他の祠と同じ状況だったからだ。



この祠でのもきてきは果たしたので、他にやる事も無いのですぐに地上へ帰ることにする


地上への帰り道、げるるんの剣に『魔力付与(マジックエンチャント)』をかけてスライムを攻撃させると物凄く喜んでいた。今まで倒しようがなかった相手があっさりと倒せるのが新鮮なのかもしれない。ただ魔力効率的にはあまり良く無いので、スライムに関しては結局ヨースケが殲滅する事になったが。


そんな風に出口を目指していると、2階層にさしかかった所で意外な事にヨースケのレベルが上がる。どうやらメタリックスライムの余剰魂魄の総量は、ヨースケの位階を7まで上げるのに近い値のようだ。

スキルチェックをしてみると、残念ながら『下級盾術』や『防具強奪』の技能(スキル)が発現しているような事も、GPをゲットしているような事も無い。ただのレベルアップであった。


おそらくあのシールドバッシュの盾術はLv2か3の技で、まずは別の技から習得しないといけないのだろう。

『防具強奪』については、今後可能な限り挑戦するつもりである。早くげるるんの騎士(ナイト)ゴブリン装備を一式揃えてやりたいものだ。

GPはまあよく分からないけど、ゲットできない時はこんなもんだろう。GPに関してはメタリックスライムを探した方が早そうな気もするが……。



外に出て、他の試練の祠と同じように祠のそばの崖部分に倉庫を作りいくつかの荷物を整理する。今回ゲットした大量の魔石の一部はここにおいて行く事にする。なんせスライムだけでも300匹近く殺したのだ、ビー玉くらいの大きさの魔石だけでも相当量ある。

最近はげるるんが拾って勝手に『収納』してくれるので、以前に比べて回収自体は相当楽になったのだが……。

ちなみにスライムの核石は7個集まった。もちろんこれらはヨースケが持っておく。


倉庫整理が終わった後は、いったんレベルダウンの罠を踏みに草原に行く事にした。

ついでにいつも使っている祠の側にある倉庫に寄り、騎士(ナイト)ゴブリンの籠手と鉄靴をげるるんに装備させる事にした。



いつもの倉庫へ向かう道すがら、今までとは劇的に違うことがおこった。

今まで地上にいたスライム・エレメント達は、こちら気配に気づくと逃げるように離れて行っていたのだが、今日はこちらに近づくように動いてきた。

そして側までよってくると、喜びながらげるるんについてくるのだ。騎士(ナイト)ゴブリンの姿を取り、剣と盾を持つその姿は彼らにとってなかなかセンセーショナルなものなのかもしれない。

ちゃんとスライム・エレメント達に連絡が回っているのか、緑色の個体は現れないのも幸いだった。


彼らの喜びはいつもの倉庫につき、倉庫内で籠手と鉄靴を装備したげるるんがそこから出てきた時、さらに大きなものになった。げるるんがもてもてである。



平野につく頃には10匹近いスライム・エレメント達がげるるんに引き連れられていた。さながら大名行列のようである。


レベルダウンの罠近くまで行くと、いつものメンバーであるプチスライム達も出迎えてくれた。こっちもげるるんの装備に大興奮である。

スライム達に核石を見せると、その興奮は最高潮に達した。


しかしここで困った事になった。

げるるんと言葉を使った会話をしたいのだがそれにはげるるんのMPを使う。当然長時間は喋れない。クラル草でMPを回復する方法もあるが、実はこれは吸収に時間がかかり、ある程度の量回復するにはかなり時間がかかる。

また核石で配下創造をさせてもMPと精霊力とやらを消費する。こちらも行うと地脈から離れられなくなる。しかもこっちは位階低下も伴うのでこっちのMP低下はもっと深刻な事態になる。

何かいい方法はないかと悩むが思い浮かばないので、げるるん本人に直接聞く事にした。


「会話は夜すると言ったが、今でもいいか。会話と配下創造のバランスを上手く取りたいんだが何かいい案はないか?」


すると、その辺の事はげるるんも考えていてくれたのかいくつかの案をスラスラと述べ出す。


「私がクラル草を常に一定量『収納』しておいて、常時食べ続けることでMPの時間あたりの回復量を底上げする事ができます。

さらに、『下級錬成術』の技能(スキル)を持つ個体に融合により能力の底上げを行った後、MP回復薬(マジックポーション)を作ってもらい、我々がこれを常備する事で、緊急時はそれを飲んで会話するという手段があります。

ただし後者の方法を実行する場合、我々は魔力操作系の技能(スキル)を持つ個体がいないので錬成の成功率はそれ程高くないはずです。ある程度量を揃えるため時間がかかるでしょう。」


「ん?魔力操作系の技能(スキル)を持つ個体が居ないってどういう事だ?」


「実は我々はご主人がこの島に来られ核石を入手してくれるまで、緩やかな滅びの中にいました。

約100年前に、肉体強化系技能と魔力操作系技能、そして戦闘に特化した技能を持つ個体達が集まって試練の祠(ダンジョン)に挑みました。

スライムの核石を入手し我々の個体数を増やす為です。

しかし試練のダンジョンに挑んだ個体達の殆どが戻ってきませんでした。我々は純粋な魔物であるスライムと戦闘の相性が非常に悪いのです。

その際に魔力操作系技能を持った個体は全滅してしまいました。魔物のスライムに対するまともな攻撃手段を持ったのがその技能(スキル)をもった個体しかいなかったたので、退却の殿を務める事のなったからです。」


時間がないとばかりにげるるんは一気にしゃべってくれるが、今聞き捨てならない情報があった?


「約100年前って、げるるんはいったい今何歳ぐらいなんだ?」


「この世に生を受けたのは約200年前ですね……。」


驚愕の事実が発覚した。げるるんさんとお呼びした方がいいのだろうか?


中途半端な所でしばらく休んでしまいすみません。

時間ができたら加筆修正するはず。

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