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階層の主達

何とか0時にあげることはできたぞ。

いつもの時間より少し遅れてしまった。ヨースケが今日もモジョモと草原の方へ向かおうと準備していると、何かあったのかトライ・スライム・エレメントが家のそばまでやってきた。


何事かと思ってすぐにコミュニケーションを試みる。げるるんがいないので確信は持てなかったが、どうもここから森の中にどんなルートで道を作ったら良いのかわからないから指示して欲しいみたいだった。


昨日与えなかった魔石の粉を作って与えた後、道を作るコースを覚えさせるためこいつを引き連れて草原の方へ向かう事にした。

その辺に落ちていた木の枝で地面に線を引きながら草原へと向かう。こいつらは頭が良いのできっとこのラインに従って道を作ってくれるだろう。



草原と森の切れ目でトライスライム・エレメントと別れ、罠のある位置まで行く。

どうもげるるんはまだ戻ってきてないようである。まあ、川向こうにいるわけだし、また昼に戻ってくるので別に心配するような事も無いだろう。


プチスライム・エレメント達は今日も元気にしているようだ。動き回ったり、まだ寝ていたりと自由な奴らである。

しかしプチブラックだけやたらと素早くそこら辺を動き回っている。その大きさと相まってビジュアル的に若干ゴキ……に見えなくもないのが残念だ。ただせっかくなのでこいつが融合する時は何とか素早さを落とさない方向で融合させてみたいものだ。


今日はげるるんがいないので試練の祠ではタイムアタック的な攻略に挑戦してみる事にした。気配を消して可能な限り素早く5階層の主の場所まで行く事にする。祠内で出会った魔物を振り切ることができるかも試してみる事にした。


4階層の途中までは全ての魔物を回避して突き進んで来れた。しかしとうとう魔物の集団を突っ切らないと下の階層まで辿り着けない状況になってしまった。5階層への階段の前に3体のゴブリン達がたむろしているからである。

物は試しと、スピードにものを言わせて5階層へ階段まで真っ直ぐに突っ切る。しかし流石に追いかけてきた。目の前で階段に飛び込んだら流石に階層を隔てても魔物は追ってくるようだ。

運の良い事に、5階層へ降りた時点で、階層の主の気配が感知技能に引っかかった。その近くに2体の別の反応もあるがこの際どうでも良いかと一気に主の場所まで駆け抜ける事にした。


3体のゴブリンを振り切り、主のいる場所にたどり着く。今日の相手は騎士系のゴブリンではなさそうだ。以前見たことがある。モジョモがゴブリンリーダーと言っていた個体だ。身長は140位、手には鋭そうなナイフを持ち、革製の胸あてと靴をしている。腰蓑も他のゴブリンと比べると少しだけだが明らかに上等そうなものだ。警戒しつつ鑑定してみる。



ゴブリンリーダー

Lv(位階):5

種族:ゴブリン族

状態:普通

HP(生命総量):50/50

MP(魔力総量):10/10

SP(体力総量):50/50

ATK(最大筋量):50(武器補正含)

DEF(物理耐性):80(鎧補正含)

MATK(最大魔術行使力):5

MDEF(魔術耐性):20(鎧補正含)

AGI:(敏捷性):40

技能:

身体操作(Lv3)、下級短剣術(Lv3)、統率(Lv3)

詳細情報:

ゴブリンに属するの魔物の一種で短剣術を得意とする。1体の強さはそれほどでもない個体が多いが、同族のとの連携が得意である。複数の魔物を従えている時は、それらに統率の技能補正をかけることで集団そのものを強化する。その際はかなりの強敵となる。



今は周りに他のゴブリンも居ない。なので今回もいつものようにじっくりと下級短剣術を見せてもらおうと岩の盾をかまえた。すると


ゴアアアアアアア‼︎


ゴブリンが雄叫びをあげた。かなり大きな声だったのでヨースケはびっくりして、その動きが一瞬止まる。

しかしあたり当たり前の事だが、その雄叫びは無意味な行動ではなかった。近場にあったゴブリン達の気配が一気にこの場所を目指して素早くうごきだした。振り切ったはずの3体に加え、別の場所にいる2体もこちらに向かっている。しかもこの2体はかなり近い位置だ。


予想外に事態に体が硬直してしまったヨースケ。ゴブリンリーダーはそれを見逃さず、なんとヨースケが来た方とは別の方向にある通路に駆け出してしまった。どうもまずは一番近くの2体に合流するつもりのようである。


ヨースケも、まさかいきなり相手が逃げ出すとは思わなかったので反応が完全に遅れてしまった。

急いで追いかけるが相手に合流を許してしまう。ゴブリンリーダーに追いついた時には、すでに彼を守るように2体のゴブリンが短剣を構えていた。


いつもより普通のゴブリンの様子が鋭い感じがしたので、鑑定眼を働かせるとゴブリンの状態欄が『普通(被統率状態:Lv3)』となり、更に全ステータスに倍近い+補正がかかっていた。


ゴアッ!という新たなゴブリンリーダーのかけ声と共に2体のゴブリンがこちらに躍り掛かってきた。当たり前だがいつも相手しているゴブリンよりはるかに素早いせいで、かなり焦って対応してしまう。片方を盾で防ぎつつ、もう1体は前蹴りで距離を取らせる。

盾で防いだ方はすぐにまた離れてヨースケから距離をとる。蹴った方は、結構強めだったはずなのだが、焦っていたせいでこっちにとって悪い意味で当たりどころが良かったのか、直ぐに起き上がってもう1匹とは別方向に動いてこちらの後ろに回り込もうとしている。


どうするかまた一瞬迷ってしまったが、感知技能により、後ろから迫る3体の気配もかなり近づいてきたので、とりあえず雑魚は全てさっさと処理する事にした。


忍者刀を引き抜いて2体を一気に斬り伏せる。あっという間に2体のゴブリンが霧散した。そこに後ろから3体の新たなゴブリンが駆け込んできた。どうも最初の雄叫びを聞いた時点で補正がかかっているようで、こいつらも最初振り切った時に比べて明らかに動きが早い。

しかしこちらもただの三振りで斬り伏せるて終わらせる。

ヨースケがゴブリンリーダーの方を振り向くと相手は驚愕の表情を浮かべていた。まあ強化された仲間達がこんな一瞬で倒されるのは予想外なのだろう。


しかしヨースケが忍者刀を鞘に戻し、岩の盾を構え直すと現金なもので、ゴブリンリーダーはなぜかニイっと笑い、短剣を掲げて躍り掛かってきた。ひょっとしたら忍者刀を使用制限の付いた武器か何かと勘違いしたのかもしれない。


ヨースケは下級短剣術を学ぶ為に、いつもの様に(けん)から始める。修行開始だ。



ゴブリンリーダーを倒すと、いつもの様にLvの上昇する感覚に包まれる。結局最後は相手のSPが切れて動きが鈍くなったのでその短剣を奪い、相手の使ったスキルを模倣する様な攻撃で倒した。

下級短剣術の技能(スキル)を放つことはできなかったが、今回の戦闘で3種類の短剣術の技の出し方を知ることが出来たので、後は練習あるのみだろう。今日の帰り道はこれらの技を試しながら地上まで戻る事にする。


ステータスチェックを行ったが、今回は技能(スキル)の発現は無かったがGPがまたもや増えていた。今回は先にゴブリン達をかたずけたので、無理かもしれないと諦めていただけに嬉しい誤算だ。ただし、単純にレベル差のある敵を倒してレベルアップすることがGPを得る条件ではないことが確定してしまったが……。



今日は迷宮をかなりの速度で駆け抜けて来たので、現時点でダンジョンアタック開始からまだ1時間程しか経っていない。せっかくなので、階層の主がどのくらいの時間感覚で復活するのかを確認する為、さっさと地上まで戻り一旦祠を出た後、もう一度この階層まで戻ってみる事にした。もちろん道中の敵は可能な限り倒す方針で行く。


地上に上がるまでに下級短剣術の技も、1つだけだがものにできた。身も蓋も無い事を言ってしまえば短剣で突き刺すというただそれだけの技だが……。

しかしそのおかげもあって、一旦祠を出て折り返し3階層まで戻って来た時にレベルが上がり、そこでステータスチェックを行うと見事、下級短剣術(Lv1)の技能(スキル)をゲットしていた。


2つ目の短剣術の技は、攻撃してきたあいての腕や武器を払う様に動く技なので、ここからゴブリンに会う度に練習することにする。



再び5階層にたどり着くと、主の反応が復活していた。この速さで復活するのなら、一日中祠に潜ったり出たりする事も出来そうである。せっかくなのでさっさと主の場所へ向かうと今まで見た事のないゴブリンがいた。


武器は……一瞬持っていないかとも思ったのだが、よく見るとナックルの様なものを握っている。頭には鉢金をしていて、さらに今まで見たゴブリンの中では最も上等な腰蓑をしている。ぴょんぴょんとその場でリズムを刻む様に飛び跳ねており、実に身軽そうだ。


一瞬、このままここで眺めていたらずっとぴょんぴょん飛び跳ね続けて疲れてくれないかと思う。まあそんなアホらしい検証よりも、技能(スキル)習得の修行に利用した方がよっぽど生産性が高いので、いつもの様にまずは鑑定してみる。



ゴブリン闘士(ファイター)〈格闘家〉

Lv(位階):5

種族:ゴブリン族

状態:普通

HP(生命総量):50/50

MP(魔力総量):5/5

SP(体力総量):60/60

ATK(最大筋量):50(武器補正含)

DEF(物理耐性):70(鎧補正含)

MATK(最大魔術行使力):5

MDEF(魔術耐性):20(鎧補正含)

AGI:(敏捷性):80

技能:

身体操作(Lv4)、下級拳闘術(Lv3)、気配察知(Lv3)、決闘補正(Lv1)

詳細情報:

ゴブリンの魔物の一種で、拳闘術を得意とする。元々の強さはそれほどでも無い個体が多いが、1対1の戦闘が得意であり、1対1で戦う時にはの技能補正がかかって強化される為、かなりの強敵となる。



拳闘、つまりボクシング系の技を使ってくる様だ。身体操作がLv4なのも脅威だ。バスターシュリンプの水流操作のLv差から考えれば、Lvが1違うだけでその効果もかなり劇的に違うはずである。騎士系のゴブリンでLv3だ。Lv4はかなりの強いはずである。

また敏捷が今までのゴブリンの倍はある。これに決闘補正とやらがさらに加わる点は十分に注意すべきだろう。


「今回はちょっと強そうだわ。」


ヨースケはつい、そう呟いてしまう。しかしそれを聞いたモジョモは、


「いや、弓で一発でしょあんなの。」


と、かなり身も蓋も無い反応をする。ヨースケは自分の顔が物凄く微妙なものになるのを感じた。


「いや、それはそうなんだけどあいつ無手で使えるスキルを持ってるんだわ、武器を持っていない時に使えるスキルはどうしても覚えときたいんだよ。」


何か弁解する様な言い方になったかな、とヨースケが思っていると。


「じゃあつべこべ言わずいつもみたいに、さっさと闘いに行きなさいよ。」


とモジョモにばっさりと返された。

ただ真面目な話、決闘補正というものが未知の技能(スキル)であり、最悪を予測すれば、かなりやばい補正がかかる可能性もある。なのでヨースケはひとつ予防線を張ことにした。モジョモに、


「攻撃しなくていいから、今回は俺が呼んだらあいつにお前の存在を分からせてやってくれ。」


とだけ言っておいた。おそらくそれで1対1の補正とやらは消えるだろう。


そしてヨースケは隠していた気配を露わにし、岩の盾を持って魔物の前に進み出る。



こちらの存在に気づいたゴブリン闘士(ファイター)は軽やかなステップを刻みながらこちらに躍り掛かってきた。まずは様子見を……と思って盾を突き出したヨースケに対し、いきなりその盾に隠れる様に身を低くしヨースケの視界からその上半身を消した。

ヨースケは咄嗟に盾を離し、後ろへ飛び引く。数瞬前まで頭のあった位置に左からゴブリン闘士(ファイター)の鋭い右フックが通り過ぎた。そしてそれを確認した直後、ゴンッと岩の盾が地面に落ちる音がする。

やはり動きがかなり早い。ゴブリン闘士(ファイター)はバックステップを取って再び距離をとる。咄嗟にもう一度鑑定した。



ゴブリン闘士(ファイター)〈格闘家〉

Lv(位階):5

種族:ゴブリン族

状態:良好、決闘補正技能発動状態

HP(生命総量):50/50

MP(魔力総量):5/5

SP(体力総量):55/60

ATK(最大筋量):50(武器補正含)(+45)

DEF(物理耐性):70(鎧補正含)(+60)

MATK(最大魔術行使力):5(+5)

MDEF(魔術耐性):20(鎧補正含)(+5)

AGI:(敏捷性):80(+80)

技能:

身体操作(Lv4)、下級拳闘術(Lv3)、気配察知(Lv3)、決闘補正(Lv1)

詳細情報:

ゴブリンの魔物の一種で、拳闘術を得意とする。元々の強さはそれほどでも無い個体が多いが、1対1の戦闘が得意であり、1対1で戦う時にはの技能補正がかかって強化される為、かなりの強敵となる。



敏捷がやばい、ほとんどのステータスがほぼ倍だ。Lv1で倍の補正度ということはもっと上のレベルの奴がいたらかなりヤバそうだ。SPが減っているところを見ると、さっきのフックはどうやら技能(スキル)だった様である。

しかし今はこっちに盾のような防具がないのはきつい。こっちは鎖帷子で受ける以外は、最悪忍者刀を使うしかない。もうステータスに物を言わせてひたすらかわすことにする。



その後のヨースケは、ステータス差は倍以上あるはずなのに、かなり苦戦する事となった。

試合運びの巧さ、という言い方が一番適切だろうか。ゴブリン闘士(ファイター)にはそれがあった。

ヨースケはステータスに物を言わせる事で相手の攻撃をかわす事はできる。だがその動きは結局のところ、その場その場を切り抜けるただそれだけの動きである。一方でゴブリン闘士(ファイター)の方は動きにつながりと意味があり、気付くとヨースケは反撃出来なかったり非常に攻撃をかわし辛い状態に陥ったりしていた。

正直かわすのに精一杯で相手の動きをトレースするどころではなかった。

しかも相手はあのフック以来、技能(スキル)を使用していない様である。


ひたすら相手の攻撃をかわしながらヨースケは打開策を考える。

そしてつい先日もランサー相手に似た様な状況に陥った事を思い出す。今回はそれも踏まえた上で挑んだ筈なのだがこのザマである。


あの時は最初、相手の間合いに苦労したせいで突っ込む事ばかりに頭がいってダメだった。だから突っ込む事をやめ、防御に徹することで何とかしたのだ。

今回はその防御だけに徹するという事ができていない。盾がないので、きっちりとかわさないと相手の武器が直撃するからだ。

しかしこの前と同じ様に、今やっている事の形を変えないとこの状況そのものを変える事は出来ない。


今の状況とは何だ?


ヨースケはそう自問する。端的に言えば「かわす。」という行動だろう。この行動をやめると相手の攻撃を受けてしまう。つまり「かわす。」以外の行動で相手の攻撃に対処しなければならない。

かわす以外に相手の攻撃を止める方法はでヨースケがすぐ思いついたもの、それはこちらからの攻撃だった。

ある意味では攻撃は最大の防御と言えるものである。


ヨースケは相手の攻撃をかわしながら右手を忍者刀の方に持っていく。右手が忍者刀に触れたタイミングで相手がバックステップでこっちから距離を大きくとった。


相手の連撃に空白ができる。


ヨースケはやっと一息つけた。右手は忍者刀に置いたまま、このまま斬りつけたい誘惑にかられる。しかしそれと同時に「そりゃ、違うだろ。」と思っている自分がいる事も自覚する。

大きく深呼吸して、相手をよく見る。ゴブリン闘士(ファイター)は油断など微塵もせず、こちらの動きをジッと観察している。あれだけ動いたというのに実に軽やかなリズムでステップを刻んでいる。憎たらしいやつだ……。


とにかくかわしながら相手を観察するのは無理だ。というかそもそもかわす事は目的の大元では無い、相手に技能(スキル)を使わせ、それを見る事が本来の目的だ。


そもそも拳闘術は間合いが近い分、時間当たりの手数も剣や槍の攻撃に比べて圧倒的に多い。技術も無いのにかわすというのは素人であるヨースケにはどだい無理な話なのだ。

格闘系の技能(スキル)である以上、普通のゴブリンみたいに体を抑えつけるわけにもいかない、モジョモに参加してもらい補正を解いて弱体化させるのも手だが、それはなんかすごく情けない。そもそも将来島の外に出て、形は違えど似たような状況に陥った時に、解決策の1つも考えつかないようじゃ先が思いやられるというものだ。ここは意地でも自分の力で何とかしよう。死にそうになった時だけ刀剣術の技能(スキル)に頼る事にしよう。


ヨースケはそうここに決める。まあ死にはしないんだから、最悪鎖帷子で受けて拳で殴り返すぐらいするか、と思ったところで気付く。相手が拳で闘ってくるからこっちも律儀に拳で闘おうとしてたがそんな必要性は全く無いのだ。常に安全で確実な手段を持って相手を倒す事が最善である。

さっきのように刀を抜くように見せかけて、今みたいなインターバルを作り出すのもある意味1つの技だ。ようは戦う上で相手の動きを阻害すればいいのである。別にボクシングで勝つ意味はまるで無い。技能(スキル)を使わせる事が目的だ。最悪魔術で足止めしてもいいのだ。というか正面から殴り勝つ意味はあまり無い。下級拳闘術の技能(スキル)を身に付けて、使いこなす為の訓練でも無い限りそんなことをする意味はない。

そう考えると気が楽になった。


まずはこいつを楽に倒す方法を思い浮かべてみる。魔術以外なら槍を持っていたら随分と楽な気がする。間合いを取りやすいからだ。というかべつに槍でも剣でもいい。ようは相手の脅威となる攻撃を見せつけて迂闊に間合いに飛び込めなくすればいいのだ。そしてヨースケはステータスにものを言わせただけの攻撃でそれができる。

要するにこの相手には「防御で様子見。」という行動が最悪の選択肢になっていたのだ。


そうとわかればと、ヨースケは手を忍者刀から外す。それを見たゴブリン闘士(ファイター)は再び一気にこちらに踏み込んできた。最短距離をはしる右ストレート、今度はかわさない。叩き落とす!


ヨースケは力任せに右手でその拳を払った。相手がバランスを崩すので、そこに軽く蹴りをお見舞いしようとする。が、蹴りの方は手加減しすぎたせいかあっさりとかわされてしまった。

しかし、相手の攻撃は止まった。


これでいい。


ヨースケはそう確信する。こうやって繰り返し相手の出鼻を挫けば、他のゴブリン達と同じ様に、いつか焦って技能(スキル)を使う筈だ。


再びゴブリン闘士(ファイター)が突っ込んでくる、また伸びてくる相手の右拳をこっちは右の掌で払おうとする。

とその瞬間、相手の拳が引っ込んだ。

こっちは情けなくも空ぶりである。

ただこっちもこれは右手だけの力で、本当にただ力任せに払うだけの動作であり、体ははどっしりと構えたままだ。

さらに踏み込んできた相手の本命の左ストレートをこっちは左手ではたきおとす……そうするつもりだった。が、不自然なまでに相手の(フォーム)が固く、左手一本では払い落とす事が出来なかった。相手の攻撃がもろに体のど真ん中に向かって突き進む。

鎖帷子に魔力を込めるのは間に合った。ガギィンッと硬い音が辺りに響く。

左手一本でふり払えなかったのはどうやら拳闘術の技能(スキル)攻撃だったようだ。とっさに使った鑑定眼で相手のSPが50になっていた。

そして相手はこっちの防御の固さに驚いて一度飛び引く。


今のストレートはよく見えた。しかし技能(スキル)攻撃というのは結構なステータス差を覆してくれるようで、油断は禁物だ。鎖帷子がなかったらやばかったかもしれない。


こっちもファイティングポーズを取って相手を挑発する。相手はまたすぐに飛びかかってきた。

ヨースケはその後も相手が攻撃してからそれをはたきおとすという行為を続ける。とにかく相手の攻撃を頭で食らわず、最悪魔力を込めた鎖帷子で受け止める事を決め、その場でひたすら相手の拳を打ち払う事に専念する。


ヨースケはやっと相手の(フォーム)を観察する余裕が出来始めた。


*書き出すと思っていた以上にどんどん話が長くなっていったので一旦ぶった切りました。


ユニークアクセス数や自分があげるつもりだった話数などは何とか年内目標を達成できそうなので嬉しい限りです。評価ポイントは思った以上に全然なものでしたが、正直それも実力だと思っています。特に文章力に関しては読み返すたびに酷い文章を見つけ落ちこんでますからね。なぜ書いている時には気づけないのか不思議です。まあ勢いだけで書いているからかもしれません。

何が言いたいかというと本文の方はきっとこれからもちょこちょこ手直ししていくと思います。読んでいて矛盾が生じてる様に感じたら遠慮せずに掲示板なり何なりで言ってください。作者が気付いてない可能性大なので。

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