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無慈悲な男ヨースケ

今日はなんとか早くあげれました。

次の日の朝、ヨースケたち2人が平野部に向かっていると、またスライムらしき反応が増えていた。げるるんの反応にプチスライムの反応が4つ、それ以外に4体の反応がある。一体があのイエロースライム・エレメントだとすると新たに3体のスライム・エレメントが増えたことになる。

昨日と同じ様に遠くから確認してみると問題が生じた。集団内にグリーンスライム・エレメントが混じっている。今回は緑、赤、透明の3体が増えた様だ。


モジョモにそのことを伝えるとイヤイヤと首を振る。どうもトラウマが発動してしまった様だ。モジョモにはこの場で待っている様に言い、この問題を解決すべくげるるん達の方へ向かった。



スライム達の側まで行くと随分と歓迎された。プチスライム達は足にまとわりつき、黄色い個体からは「今日も頑張りまっせ。」みたいな仕草をされる。新参の個体達も俺を歓迎してくれている様だ。きっと餌がもらえると思って喜んでいるのだろう。賢いのか単純なのかよくわからない奴らである。

正直ここで緑の個体だけを爪弾きにするのはかなり心が痛む、何かいい手はないものか。


頑張ってげるるんとコミュニケーションを取り、モジョモの奴が昔グリーンスライムにひどい目にあわされたせいで緑の個体にだけは近づけないので何かいい手はないかと相談してみる。

結構時間を食ったが、ここまで複雑な内容の意思が通じているところが、契約した従魔の凄いところかもしれない。と言うより、こいつらは試練の祠の中の魔物と比べても明らかに賢い様な気がする。妖精族であることがなにか関連しているのかもしれない。


一通り話し終えるとげるるんが緑の個体と赤の個体に何か話しかける様に震えた。すると2匹は「任せろ!」みたいなポーズをとった後に融合して紫色の個体になった。

ヨースケは「お前らそれでいいの……?」とスライムという種族の自我同一性について想いを馳せたが、所詮他種族である。このあたりのことは一生理解できないのかもしれない。


ちなみにこの紫色の個体を鑑定してみると、



デュアル・スライム・エレメント

Lv(位階):2

種族:妖精族・スライム種

状態:良好

HP(生命総量):20/20

MP(魔力総量):30/30

SP(体力総量):10/10

ATK(最大筋量):4

DEF(物理耐性):250

MATK(最大魔術行使力):20

MDEF(魔術耐性):15

AGI:(敏捷性):4

技能:

斬撃耐性(Lv10)、物理耐性(Lv5)、下級火魔術(Lv3)、火炎耐性(Lv3)、熱耐性(Lv3)、下級風魔術(Lv3)、風耐性(Lv3)、魔力感知Lv3、、融合、分裂、配下創造

詳細情報:

妖精族でありかつスライムという魔物でもある非常に珍しい種族。デュアルの名を冠する様に、2属性に対して適正を持つ。同じ位階のスライム・エレメントと融合することで新たな力を得ることもある。融合にによる位階上昇の限界値は8である。



となっていた。気楽にその鑑定結果を眺めていたら黄色の個体が紫色の個体に近づいてプルプル震えた後、止める間もなく融合した。そのせいで鑑定結果が切り替わる。



トライ・スライム・エレメント

Lv(位階):4

種族:妖精族・スライム種

状態:良好

HP(生命総量):40/40

MP(魔力総量):60/60

SP(体力総量):15/15

ATK(最大筋量):8

DEF(物理耐性):300

MATK(最大魔術行使力):40

MDEF(魔術耐性):25

AGI:(敏捷性):6

技能:

斬撃耐性(Lv10)、物理耐性(Lv5)、下級無属性魔術(Lv3)、下級火魔術(Lv3)、火炎耐性(Lv3)、熱耐性(Lv3)、下級風魔術(Lv3)、風耐性(Lv3)、下級土魔術(Lv3)、土耐性(Lv3)、魔力感知Lv3、、融合、分裂、配下創造

詳細情報:

妖精族でありかつスライムという魔物でもある非常に珍しい種族。トライの名を冠する様に、3属性に対して適正を持つ。同じ位階のスライム・エレメントと融合することで新たな力を得ることもある。融合による位階上昇の限界値は8である。



心持ち紫色の薄くなったその個体に、「これで、今まで以上に役に立てますぜ。」みたいな仕草をされた。まあ、MPが上がればその分道作りの作業効率は上がるだろうけど。



モジョモに緑の個体がいなくなったことを大声で告げるとこっちの方におっかなびっくりやってきた。その反応を見るに紫の個体なら大丈夫そうである。緑の個体が融合で消えたことを伝えると、「魔力感知で分かっていた。」と言われた。そりゃそうか。



スライム達へ朝飯として魔石の粉を与えた。それを終えると、ヨースケはうす紫のトライスライム・エレメントには昨日俺たちが向かった浜の方向に道を作る様に指示を出す。


げるるんは残った個体と融合してLvが2になり、新たに『収納(Lv3)』という技能をゲットしていた。なんでも技能自体の位階に応じた広さの空間を体内に作り、基本的に無生物なら何でもそこにしまっておけるらしい。今のレベルだと大体俺がすっぽり入れるぐらいの大きさらしい。だいたい50cm四方のブロック3つ分ぐらいの容積だと考えれば良さそうである。かなり便利な能力だ。

さらに『収納』の技能(スキル)は収納物の重さをある程度軽減してくれるおまけつきであった。完全に無視できるわけではないが、それでも大分軽くなるらしい。なので幾つかの軽めの荷物や今後、魔物を倒した時に手に入る素材や魔石の管理を任せることにした。

げるるんには今後、拾わせた魔石も好きに食べて良いと許可を出したが、同時に食いすぎない様には言っておく。後、階層主以上の魔石は食べない様にも厳命しておいた。



今回も前回と同じ様に気配を消して階層主の場所までむかう。昨日と同様スライムは気配さえ消して近づかなければ完全にやり過ごせた。3階層以降で途中出会うゴブリン達はげるるんに任せる。

今回は道中にゴブリンが結構いたせいで、げるるんにはかなり頑張ってもらうことになった。相手の位階は、ほとんどが1や2だがたまに3や4の個体が混じっていて少し心配だったが相性の関係か、げるるんが余裕で勝利を収めていくので後半は完全にお任せモードだった。



5階層に至り、主の場所へ向かう。昨日と同じ敵ならげるるんに戦わせてみようと思ったのだが、今回もまた違うゴブリンだった。その名も騎士(ナイト)ゴブリン〈槍兵(ランサー)〉だった。

位階はまたもや5で、そのステータスは昨日のゴブリンとほぼ同じだったが、持っている武器が槍であり下級剣術ではなく、下級槍術(Lv3)のスキルを持っていた。

この様子だとこの祠に潜るたびに色々な武器と技能(スキル)を持ったゴブリン達がいそうである。最近のヨースケにとって色んな技能(スキル)を身に付ける事は趣味の様なものになりつつあったので望む所ではあったのだが。


岩の槍を持って来なかったことを一瞬後悔したが、良く考えればと、左手に持っていた岩の小楯に下級土魔術を掛け直して岩の槍にする。そして岩石硬化の剣の方の刃の部分を盾の様に広げて簡易的な硬化魔術を使える盾に仕立て上げた。やはり土魔術は便利である。

昨日と同じ様に最初は盾中心で防いで、後半は動きや技能(スキル)を真似て頑張って見ようとする。



闘いが始まってすぐに苦戦することになった。まず盾と槍という組み合わせに慣れていないというか、ぶっちゃけ使い方のわからない組み合わせに苦労した。戦い始めてすぐに、盾と同時に使うなら槍はもっと短くすべきだったことがわかった。幾ら筋力があっても片手で扱うのに取り回しが悪すぎる。しかし、短いと相手の動きがトレースできないのでそれも無理な相談であった。

仕方ないので、岩の槍を地面に放り投げて盾だけ使って(けん)にまわることにする。


ここからも苦労した。槍と剣で戦う場合、互角に戦うには剣士の方は3倍の実力が必要などと言われているが、それを身を以て感じた。

何より昨日と違うリーチに苦労する。更に相手の動きは魔物の癖にずいぶんと理にかなっている。素早い攻撃を多用することもそうだし、間合いを取るのが武器の特性故か剣士よりはるかに上手い。

体重差があるのにそれをうまく利用するのが上手く、シールドバッシュの様に盾で突撃して力ずくで間合いをつめようとしても、逆にわざと槍を盾に突き立てて、軽くジャンプし、こっちの押し出す力を利用してぴょんっと間合いを取られてしまう。

こっちが危なくなった訳では無かったので何度か似たような行動で間合いを詰めようと、四苦八苦していたら、4回目ぐらいの突撃で盾の横に槍の穂先を引っ掛けたかと思うと、そこを支点にして真横に弧を描くようにジャンプ移動し、着地と同時に鋭い突きを放ってきた。

かなりひやりとしたが、体を捻って突きそのものはかわすが相手はその突っ込んだ勢いを利用してそのまま蹴りを放ってきた。

槍ばかりに気を取られていたのでかなりびびった。蹴りは最初から体の中心を狙っていたのが幸運だった。魔力の込められた鎖帷子に完全に威力を殺されてこちらにはまるで威力が伝わらない。

体重差やステータス差を考えたら相手は壁を蹴った様な感触だったのだろう。びっくりした表情だ。それでも前蹴りの様なかたちで蹴り込んだ足裏で鎖帷子を押す様にもう一度蹴って間合いを取る。本当に闘うのが上手い個体だ。

体の末端や顔面に蹴り込まれなくてよかった。まあその場合は普通にかわせていた気もするが。


いつの間にか立ち位置的に、モジョモやげるるん達のいる場所がゴブリンの向こう側になってしまっていた。こちらの視線に気付いたのかモジョモがため息を吐く様な仕草をした。ハラハラするとか言ってたくせに煽るなよ。

しかし今回はかなり苦戦している。まだ相手に一度も技能(スキル)を繰り出させていない上に、そもそもまともに(けん)さえこなせていない。

なので、まずは間合いを無理に詰めることを止め、その場で相手の攻めをいなすことを中心に動こうと決める。というか剣士の相手をした時もまずはそこからだったことを思い出した。


そう決めて動き出すとずいぶんと楽になった。相手の突きを盾の面を使ってとにかくいなす。先ほどと異なり攻めあぐね始めたことに痺れを切らした相手が再び槍を盾の端に引っかけ、そこを支点にしてサイドジャンプで回り込もうとする。

しかし、むしろヨースケはこの動きを待っていた、槍が引っかけられ相手がジャンプしようとした瞬間、盾を槍と逆方向にスライドさせ、支点にされるのを防ぐ。この動きは相手も予想出来なかったらしくその場でただジャンプするというかなり間抜けな動作になってしまった。

しかしその動き自体はヨースケの思惑通りだったので、ヨースケはここぞとばかり間合いを詰め、むんずっと槍を掴むと、さっきのお返しとばかりゴブリンの体の中心に前蹴りを叩き込んでやる。


手加減を忘れていたのでゴブリンが吹っ飛んで壁にぶつかる。どうもこっちの威力が強すぎて向こうは槍を手放してしまった様だ。モジョモたちの方に吹っ飛ばなくて良かったと若干間抜けなことを思いながらナイトゴブリンランサーを見るとヨロヨロと立ち上がり槍を持っていないことに慌てだした。

こっちが槍を持っていることに気付くとキョロキョロと辺りを見渡し、俺の放り投げた岩の槍に駆け寄る。その動きがかなり間抜けだったのでつい追撃することも忘れてぽかんと眺めてしまった。

しかしそこからのゴブリンは更に間抜けだった。素の状態だとステータス的に装備条件が満たせないのだろう。岩の槍を持ち上げようとするが持ち上げられない。その場でうんうんと腰を屈めた状態で唸っている。所詮はゴブリンの脳ミソなのか一度これと決めたらそれしかできないのかもしれない。


モジョモ達の方に視線を向けてみると。モジョモは必死に笑いを堪えていた。心なしかげるるんも可哀想なものを見る雰囲気を纏っている様な気がする。

まだ下級槍術の技能(スキル)を1つも見せてもらってないのだが余りにも哀れに思えとどめを刺してやることにした。


と言っても油断する訳ではない。正直な話、剣士よりこっちの方が余程強敵だった。そっと盾を置いて、奪った槍を握る。今だに岩の槍を持ち上げようとするゴブリンの後ろからそっと近づいてその首筋に突きを放った。


あっさりと首を貫ぬかれたゴブリンは霧散し、魔石だけになった。

なぜか槍が消えない今回のドロップはこの槍の様だ。消えると同時にいつものレベルアップの感覚に包まれる。その感覚に包まれながら槍を鑑定してみる。



騎士(ナイト)ゴブリンの槍

ATK+20

使用条件:特になし。

品質:普通

状態:普通

耐久値38/40

素材:低級魔鉱石

詳細情報:

魔鉱石から作られた騎士(ナイト)ゴブリン〈槍兵(ランサー)〉の使う武器。騎士(ナイト)系ゴブリンの魔物がレアドロップする。サイズがそこまで大きくないため、少年か従魔などの小柄な亜人種形態の魔物が装備する場合がほとんどである。鋳つぶされて魔鉱石のインゴットに作り変えられることも多い。



どうもこの槍はレアドロップらしい。あの間抜けなゴブリンの姿を思い出すと素直に喜べないのは何故だろうか?


レベルアップの感覚が終わったのでステータスもチェックする。今回はかなり残念な感じの戦闘だったため余り期待していなかったが喜ばしい事にGPも増えている。

更に予想外な事に新たな技能(スキル)もゲットしていた。



武器強奪(ロブ・ザ・ウェポン):

試練の祠かそれに類する場所で行われた魔物との戦闘において、戦闘中に相手の武器を奪い使用、もしくは入手することができる。中級盗賊系以上の技能保持者(スキル・ホルダー)かもしくはステータスの高い無慈悲な強者にしか得られないレアスキル。奪った武器がドロップ品扱いとなり、武器を奪った対象は魔石しかドロップしなくなる。



これって真ん中の説明いるのか?なんか不名誉なレッテルを貼られた感じがして全く嬉しくないんだが……。


とにかくヨースケはこうして非常に有用なスキルを手に入れた!

*情けない話ですが以前にあげた話は部分的な修正をかなり頻繁に行っています。


より読みやすくはできたと思う反面、最初からその文章を頭から捻り出せない自分に落ち込みます。手直ししてると、一文に対して情報を盛り込もうとしすぎて修飾語がぐちゃぐちゃになっていることが多い気がします。皆さんはどうおもわれますか?

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