表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/42

そうだ、ここにお家を建てよう!

~前回のあらすじ~

ヨースケは見つけた岩が気に入った。

ヨースケ目の前にある大岩はだいたい高さ5m幅10m四方の大きさがあった。毎日雨風にさらされてもこの場所に、この大きさで残っているということは素でそこそこ硬いはずだ。家の素材にするのに丁度いい頑丈さだろう。そして今回、役立てる技能(スキル)はこちらの


下級土魔術

Lv1:土生成(アースクリエイト)

Lv2:土鋳型(アースモールド)

Lv3:土硬化(ハードクレイ)

Lv4:土防御(アースガード)

Lv5:石弾(ストーンバレット)

Lv6:土付与(エンチャント・アース)

Lv7:土壁(アクアウォール)

Lv8:大地(アース・)(ニードル)

Lv9:石壁(ストーンウォール)

Lv10:大地爆裂(アースブラスト)


といった下級土魔術達である。特に用いる予定なのはこのうちの三つで、まずは



初級土魔術Lv1:『土生成(アースクリエイト)

魔力を土へと変換する魔術。あるいは岩や地面に魔力を通して、それらを砕いて土へと変える魔術必要な魔力量に制限はない。その真言は「土塊とナレ(アースクリエイト)」である。



こいつを使って岩の一部をくり抜くように土に変えて、中に入れるように穴をあける。いや、MP節約のためにも、入り口の大きさと形をしっかり決めてくりぬいたらそこからは魔力精密操作で岩の切り出しを行おう。今のステータスなら持ち手さえ作れば多少重い岩でも簡単に運べるしな。全部この呪文だけでできるのが素晴らしい。そしてつぎに、



初級土魔術Lv2:『土鋳型(アースモールド)

魔力を土や岩に込めることにより、それらを思うままの形に変化させることができる。無系統魔術の念動を使うよりも少ない魔力でより多くの土を動かせる。注いだ魔力が残っていれば暫くの間その形を維持する。必要な魔力量はその土や岩の質と量による。土よりも岩の方が魔力量が多く必要。その真言は「土塊よ、形をナセ(アースモールド)」である。



で内装を整えて、さらには



初級土魔術Lv3:『土硬化(ハードクレイ)

魔力を土や岩に込めることにより、土を石や岩に、岩をより硬い岩に変えることができる。必要な魔力量はその土や岩の質と量と、対象をどの位硬化させるかによる。魔力を込めれば込めるほど、硬くしたり、大きさを圧縮できたりする。その真言は、「土塊よ、硬化せよ(ハードクレイ)」



で仕上げをする。ちょー機能的な秘密基地を作ってやるぜ!


入口は、太陽の位置から考えて南側とおぼしき方に作ることにする。まあ、実際は南なのか北なのかわからないが。そもそもここは北半球なのかすら不明だし。


大きな岩の前で気合をいれて構える俺に怪訝そうな目を向けるモジョモ、何をしようとしているのかまるで予想がつかないのだろう。フハハ、恐れおののくがいいわ!


「『土生成(アースクリエイト)』、『起動(セットアップ)』!」


ここからはただひたすら集中だ。魔力を細く薄い布のように伸ばして岩の中の一部を砂に変えてゆく。まずは床面、外の地面より1cmぐらいの高さでできる限り平坦に、岩の中に仮想の布を広げて敷くような感じで、流石は魔力精密操作Lv10だ。まだMPは5も節約してない。そして大体六畳一間ぐらいの大きさにできれば持ちやすい大きさで大体50cm四方ぐらいの形に、切り分けるというよりというより岩の中にいくつもCUBEを作って行くような感じで魔力を広げる。持ち手はキューブの横面の部分に取っての形を作るように岩の一部を砂に変化させる。入り口の部分は別に繰り出すイメージでMPを大体合計で20ぐらい使った。これで高さ2mぐらいまでの部屋ができているはずだ。


後ろにいたモジョモを見やると唖然とした顔で


「あんた三属性所持者(トリプル)だったの……?ま、でも土系統はあまり得意じゃないのかしら?結構魔力を込めてた代わりに手を当てた辺りしか砂になってないようだけど?」


と言ってきた。ま、確かに外からみればそうか、俺は黙って手を当てていた部分、砂がパラパラと落ち、取ってになった岩の部分をつかんでゆっくりと扉の形になった岩を引っこ抜く。高さ2m厚さ30cmはあるのに楽々と運び出せる。レベルアップの恩恵は計り知れない。それをみた彼女は、


「な、中々やるわね、扉の形に切り出したわけね……。でもそんな風に繰り返して行ってもすぐ魔力切れおこすわよ。」


テンプレのご忠告をありがとう!


「まあみてなよ。」


そう言って次々に大岩の外にくりぬいた岩を運び出す。3分もかからないうちに岩の中に素っ気ない六畳一間の空間ができた。中が思ったよりも暗い。そのうち燭台を取り付ける場所や暖炉の位置を決めなければ。採光用の窓の位置も考えねば、しかし窓ガラスなくて大丈夫か?この感じだと頑張れば2階も作れそうだが……。失敗したな。上の階から作るべきだったかもしれない。まあこの反省は次回に生かそう、別に作れないというわけじゃないし。拠点はここ以外にも絶対に必要になるしな。


魔力操作がうまく行きすぎて『土鋳型(アースモールド)』の必要性が全くなさそうなので、『土硬化(ハードクレイ)』を床面と天井、四角い部屋の四隅に柱になるようにかけた。これで大体MP−6かな?『情報開示(ステータス・オープン)』で残りのMPを確認する。表示は230/306(+306−50)となっていた。流石は精密操作。感覚的にしか魔力を処理してないはずなのに、その数値にまるでぶれがない。モジョモの方は何を言ったらいいのかわからないといった顔をしてこっちの方を見ていた。どうだ!すごかろう………。


「どうだ、俺も中々やるだろ?」


ついドヤ顔で言ってしまう。


「中々って、あなた……。たいして魔力を使った風にも見えないのに……、この精度の魔術はは達人の域よ。」


「そうか?まあ時間をかけての魔力操作には、ちょっとした自信があるからな。」


「時間をかけてって……。こんな精密操作をあんな短時間でやっといてそれはないわよ……。」


そうなの?やっぱり俺の技能(スキル)は極力他人には隠した方が良さそうだ。


「まあ、俺世間知らずの田舎者だし。」


そうゆう設定にしとこう。


「これだとあなたの師匠はもっとすごそうね。」


「……そうだな、師匠は凄いぜ。」


一瞬迷ったが、すごい師匠がいることにしといた。師匠もなくこの実力は不自然かもしれないし……。まあ古白辺りを師匠ってことにしておけばいいだろう。それならある意味嘘は言ってない事になるしな。


「ふーん、寝るスペースには結構広く作ったわね?」


「ふふふ、まだまだこれからだぜ!」


外に出る。切り出された50cm四方の岩の一つに手を当て、『土鋳型(アースモールド)』を使って日本で馴染みの「手押し車」つまりリアカーのかたちをつくる。余った岩でしゃべるも作った。魔力を込めたままにして『土硬化(ハードクレイ)』をかけて固定化される。頑丈な作りにした事と、かなり精密な造形にしたせいでMPを20も使ってしまった。が、これは必要な作業だ。素材を運ぶ道具は重要だ、まだ道は作っていないのでリヤカーは転がさずに持ち運ぶ感じでシャベルと一緒に抱えて一番近くの砂浜に向かう。白い砂浜だ。この白い砂が欲しかった。砂ができるだけ白そうな部分を探し、可能な限りたくさんリヤカーに積みこむ。そしてまた抱える感じで、大岩まで戻ってきた。

結構な時間を食ってしまった。それに流石に帰りは少しきつかった。


「あなた、力も体力もそして魔力もずいぶんあるのね。いったい、位階はいくつあるの?」


「ん?位階か?16だな。」


「な、その年で!位階はLv5上げるごとに魂魄の必要量が跳ね上がるっていうのに……。あなたどんな地獄の修行を行ったわけ?」


「どんなといわれても……。」


まあ死にかけたが、実質の修行時間なんてないに等しいな。あの鯨?は結局どの程度の魔物だったのか……。


「まあ言いたくないなら今はいいわ。で、その砂はどうするの?」


どうもその辺よりも砂の使い道が気になるようだ。俺は彼女に「まあみてなって」と言って部屋の中にはいる。そのうちコンクリート作りにも挑戦するつもりだが今は別の事だ。この部屋の壁は岩から直接切り出したせいで模様が不思議な感じになってしまっている。それはそれで実に味があるのだが、俺は日本で慣れた白い色の壁の方がいいので持ってきた半分くらいの砂を使って壁と天井を白くした。壁や床多少のデコボコをさらに細かく直し壁にものをかける場所や燭台のようなもの部屋の天井の真ん中にはランプを吊るすための少し大きめのフックをつけた。さっきのように『土鋳型(アースモールド)』と『土硬化(ハードクレイ)』が大活躍だ。


そのあとは入口の壁は厚さ30cmぐらいにしていたが。そこでも,切り出した岩と『土鋳型(アースモールド)』と『土硬化(ハードクレイ)』を駆使して引き戸をつける。鍵も原始的なかんぬきのような構造だが作っておいた。多少重くなったがかなり丈夫で安定している。これはそのうち木に変えてしまってもいいだろう。


「これなら、もしゴブリンみたいな魔物がいても入ってこれないよな?」


とこっそりモジョモに確認するように尋ねると。呆れたような顔をして「魔法まで使って硬化してるのに無理にきまってるでしょ。」と言われた。確かに、単純な石の強度なんか超えてるよな。。


あとはひたすら切り出した岩から道具を作っている。意識していなかったが下級道具作成(Lv10)の効果なのか特に困らずどんどん色んなものが作れて行く。そのうち下級魔法陣術(Lv10)や紋章術、刻印術、下級魔道具作成(Lv10)あたりの技能(スキル)内容をしっかり確認してよりいいものをつくりたい。


家具関連で作ったものは、テーブル、椅子、ランプの骨組み、燭台みたいなもの、皿にコップを複数個。ベットの骨組みと石の細い板を複数枚、組み合わせれば多少硬いがいいベッドになるだろう。今日は無理そうだが明日は木を切り倒していたをつくり材質を入れ替えるつもりだ。あとは、ついたて、戸棚、壺とボックスをいくつか、調子に乗ってクローゼット的なものも作った。これは扉や引き出しはあとで木を使うつもりなのでまだ未完成だが。予備も含めて大きいめの水瓶も2つ作った。水は後で魔力が余ったら入れることにする。


ちなみに皿やコップなどの食器類は白い砂で作った。他のものも色合いが気になる部分には白い砂でコーティングしたり模様を描いたりしてお洒落感をだした。


道具の方は、明日使うための石オノやツルハシ、鋤きや鍬、石鎚やトンカチ、石釘、錐、バール、ネジやナットなんかにも挑戦した。石の杭や物干し台、石の柵なんかもつくってみた。この辺をおく場所はあとで決める事にする。何にかに使うかもしれないとレンガのような形の石をいくつか作り出してみたがめんどくさくなってやめた。



いろいろと質問してくるかと思っていたのだがモジョモは俺が作業してるのを横で興味深そうにじっと眺めては何かできるたびに「おおー。」とか小さい声えおだして感心してくれていた。仕草が可愛いのがまた何かムカつく。途中、なんで質問しないのか尋ねると。以前、魔術の研究中に外から声をかけられるのが嫌いだったらしくついでに色々と予想のつかない行程で様々な物ができてゆくのが面白かったらしく質問よりもその辺を考察する事に忙しかったらしい。その辺はやっぱ研究者肌なのかね。自称魔術バカだったらしいし。


その後はリュックの中身を取り出し、部屋の中に整理していった。



一段落ついてMPをみたが、もう残り50まで減っていた。日は傾き始めて、辺りの湿度が上がってきたように思える。


そこでお風呂がない事に気づいた。


時間的に明日作るしかないが、水回りの物だけに構造をしっかりと考えないといけない。ついでにトイレと手洗い場所、暖炉や炊事場の構造を考える事にした。しかしこの熱さで暖炉は果たして必要なのだろうか、火を使う場所は必要だから思いついたけど正直いらない気がする。とりあえず、隣の部屋を残ったMPを30ほど使ってつくり、くりぬいたキューブ状の岩を外に運び出している最中に雨が降り始めたので部屋の中に入った。まだ薄暗い。雨はかなりの土砂降りで、物凄い雷もなっている。


「いつもこんな感じなのか?」


とモジョモに聞いてみると。


「うん。大体10分ぐらいで止むけどね。朝もそんな感じだよ。」


完全に熱帯性の夕立(スコール)だ。後は今日最後の確認だ。


「俺は今から指輪を外すつもりだが、何か言いたい事はあるか?」


「え、もう私の事が嫌いになったの?」


とえらくショックを受けた顔をしている。


「なんでやねん。」


なにを言い出すんだこいつは?モジョモの方は、ナ、ナンデヤ?とはこっちの反応に困っている。意味が通じていない。こっちにはツッコミの文化がないのかもしれない。


「 いや、今から俺は肌をさらして汗を吹いたりトイレしたりするわけだが、お前はそれを横で眺めているつもりか?」


と言うと、えらく怯えた態度で、


「ま、またはめてくれる?」


と、上目遣いで言ってくる。ぐぬ、ちょっと可愛いぞ三十路のくせに……。いや、扱いは16歳でいいのか?肉体的にも精神的にもそんな感じだし。しかしこれ狙ってやってんのかこいつ?


「まあ、指輪をはめるのは明日の朝になるけどな。今日は残りの魔力総量が50切っちゃったからもう無理だな。」


と言うと。


「ぜ、絶対よ。ゼッタイだからね!」


と返してきた。セリフだけ聞くとものすごくフリっぽいが……。


「ああ、まだ聞きたい事も結構あるし魔力さえ戻ればちゃんとはめるから心配すんな。よし、じゃあまた明日だな。お休みなさい。」


そう言うと、


「オヤスミ……?」


と不思議そうな顔をしていた。とりあえず指輪に手をかけてもなにも言わなかったので外す。


彼女の姿はかき消えた。


しかしいくつかの言葉はこっちで通じないみたいだな。習慣が関係する物なんかはそうかもしれん……。



その後、おれは言葉ではバカにしていたが、実は憧れていたスコールのシャワーを浴びた。昔漫画でみた事あったんだよなこれ。5分ほどしか浴びれなかったがずいぶんとすっきりした。そして小川まで行ってトイレを済ませた。


部屋に戻り、飯を食べる。飯は3日分、謎の固形食が9食分あったので、残りは8食分だ。歯を磨き、その時に家の中にある水瓶にクリエイトアクアで水を貯めた。ゲームのごとく、『寝る事』で魔力が全快するなら、可能な限り使用して置いた方が効率的だしな。そういう意味もあって今後は何かこまめに魔力を使うことを考えておくことにした。古白に注意されていたのでもちろん魔力を使い切るような事はしなかった。


石製のベッドの上に寝袋を引く。布団が欲しいな。なんとかロープとか布とかを手に入れる方法を考えなければ……。


しかし何とか一日目は乗り切ったぞ。


俺は明日、家をどのように改造するかを考えながら寝た。



御意見、御感想お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ