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気を取り直してサバイバル

~前回のあらすじ~

彼女の秘密を知ったヨースケだったが別に仲は深まらなかったようだ。

すまなかったな、辛い話をさせて……。


なんてふうに声をかけてさっきの話を掘り返すような行動がよろしくないことはさすがにヨースケでもわかる。


ここは素直に全く別の話題、俺がこの世界について知らない事をそれとなく積極的に聞いていって、俺にとって彼女がいる事で色々役立ってる感じの雰囲気を高めよう。いい気にさせてやれば、こいつはすぐに立ち直るだろう。そのへん、チョロそうだし……。


たださっきのグリーンスライムみたいな、俺に知らない彼女の地雷を踏み抜かないよう気を付けなければいけない。まあ気を付けたところで踏む時はどうしようもなく踏んでしまうわけだが、とにかく質問は慎重に、しかし優先事項を間違えないようにいこう。


ちらっと彼女の方を見ると。なにやらぼーっとこっちを見ていた。


「なんだ、何か言いたい事でもあるのか?」


「年齢……。」


「ん?」


「年齢とかさ色々教えてよ。これから命令される奴のこと、なにも知らないのは嫌だわ。」


と言ってきた。そりゃそうだ。


「ああ、18歳だよ。」


別にこっちの弱点をしゃべれとか言ってきたわけではないので教えても良さそうな事はさっさと答えてやる事にする。


「……それだけ?……もう,こっちから聞くわよ。誕生日は何時なの?」


……ん?いつなんだ?まあ今日でいいか。厳密には違いそうだけど,覚えてないし。


「……、今日だな。」


あれ?きょうはこっちだと何月何日なんだっけ?もっかいあの日記で確認しとかなきゃ!


「いや、今なんで返事が遅れたのよ!」


「……なんか今日って言い辛いじゃん!」


とごまかしてみる。彼女に少しだけでも元気が出てきたのはいい傾向だろう。俺が無理やり聞き出したせいで落ち込んでたようなもんだし少し気にしてるんだよね。


しかしこっちの世界の幽霊(レイス)ってみんなこんな感じなのか?魔物って割にはほとんど人間と同じだし。モジョモには特別な何かがあるのかもしれない。


さて、あとはずいぶんと後回しになってしまったが今日の第一目標と、第二目標だな。つまり安全と住居だ。夕方には(スコール)が降るみたいだし……。



「なあ、そんな事よりも、この島で安全な場所に心当たりはないか?今日寝る場所をさっさと決めてしまいたいんだが。」


よし、やっと聞けた。


「ん?別に海岸線沿いの何処かならほんと不思議だったんだけど何処でも安全よ。魔物なんてスライムしかみてないし。そのへんで寝たら大丈夫なんじゃない?」


「いや、海岸沿いはちょっと避けたいんだよねー。」


あの海蛇に寝ているところを攻撃されたりしたらシャレにならん。


「ん、ひょっとして泳げないとか?」


「いや、泳げる。実はちょっと海蛇に目を付けられていてな。」


「ああ、そういえばあなたも遭難者だったわね。船を沈められる時に、何か魔法でも撃ち込んだわけ?」


「……まあそんなところだ。それで島をぐるっとまわったんだろ?安全な場所に心当たりはないか?できれば、モンスターが来なくて、雨や風がしのげて、海、山、平野、森からちょうどいい距離で、近くに小川が流れているけど、少し小高い場所で、地盤がしっかりしていて、上空からは見つかりにくいけど、視界が開けている場所が理想なんだが。」


「いや、そんな場所ないから。それに注文の多い男はきらわれるわよ。」


なに言ってんのコイツみたいな顔をされる。わかってるしそんなこと、そもそも冗談をまに受けるなよ。


「わかってる、言ってみただけだ。ぶっちゃけさっき挙げた条件の中で、できるだけ多くを満たしてくれてたらいい。そっちがなんかいい場所を知っているなら、そこでもいいぞ。」


「正直そうゆうの良く分からないのよ。この島のことそんなに知らないし。あ、でも不思議だったんだけど、この島の魔物(モンスター)何故か近づいて来ないのよ。寝る時にわざわざ魔物除けの魔法陣を書いてたのに、一度も反応しなかったのよね。」


それはひょっとすると前の世界で言うガラパゴス諸島のドードーみたいな現象なのかもしれない。外敵や生存競争をする相手が居ない環境下に何世代もわたって過ごした生物種は、外来の生物に対して全く無警戒に近づいてくるし、こちらが攻撃しようとしても、走って逃げるくらいしかしなくなるという。しかもドードーはその逃げ足すら遅かったらしい。生物はやらなくていい事はしなくなる。その方がエネルギーを無駄に使わないより効率な生命体と言えるからだ。つまりニートは……と、考えが脱線した。まあ魔物に関しての希望的な予測はよしとくか、ひとまず安全と考えといていいだろう。後は魔法陣か、魔物除けの奴は確か俺も使えたはずだが……。まてよ、


「そういえばモジョモは何ができるんだ。」


と言ったら急にびっくりした顔になったあと何かてれてれとした感じで体をもじもじし始めた。やめてよ、ローブの中身が美少女だと知っていても、その動きはキモイ。


「いやー、実際モジョモって呼び捨ててよんでいいいって言ったけど、家族以外のそうやって呼ばれるの初めてだからすごく新鮮でなんか照れるわ。何処に行ってもルミノリエール様って呼ばれてたし……。」


そういえばこいつ、もと貴族か。治めてる村がどうこう言ってたし。


「嫌なら『お前』にするぞ。いちいち様付けとかめんどくさいし。」


今後、互いの関係を上手く築くことを考えると様付けは良くない。こうやってより嫌な選択肢を与えることでこちらの要求を自然に通しておくのだ。


「そ、それは流石にまだ早いわよ。」


人さし指同士をツンツンと突き合わせながら何故かより気持ち悪い動きをしている。なにいってんだこいつ?それに会話の流れで俺、結構お前のことお前って呼んでない?


「とにかく使える技能を教えてくれ。」


使役できるらしいからな。ガソリンは俺の魔力らしいが。そう考えてみるとこの指輪って結構すごいアイテムじゃね?封じられている魂によっては、本来使えないはずの技能が使えるわけだし。


「ちょっと待ってね。私も幽霊(レイス)になったばかりだから、自分がどうなったかイマイチ把握してないの。今確認してみるわ。『情報開示(ステータス・オープン)』。」


そう言って彼女は自身の左手を自分の胸に押しつけるようにして真言(システムワード)を唱えた。その際ローブが引っ張れて黒く深い谷間が出現する。本人は無自覚のようだ。ヨースケは謎の悔しさを覚えつつ、目がそこに行かないように気を配った。しばらくウンウンと頷いていたモジョモが、


「わかったわ、私のステータスを教えるわよ。」



モジョモ・ルミノリエール

Lv(位階):1

種族:幽霊(レイス)〈猿人族と精霊種の混血〉

状態:普通


HP(生命総量):20/20

MP(魔力総量):25/25

SP(体力総量):5/5


ATK(最大筋量):5/5(特殊:魔力付与時のみ有効)

DEF(物理耐性):5/5(特殊:物理無効)

MATK(最大魔術行使力):30/30

MDEF(魔術耐性):50/50

AGI(敏捷性):25/25


技能:

闇魔術属性開放、死霊魔術属性開放

物理無効、毒無効(物理)、麻痺無効(物理)、

混乱耐性(Lv5)、恐怖耐性(Lv5)、石化耐性(Lv5)、呪詛耐性(Lv8)、

魔力操作(Lv8)、魔力精密操作(Lv2)、魔力察知(Lv6)、

気配遮断(Lv10)、魔力遮断(Lv10)、

下級無属性魔術(Lv6)、下級闇魔術(Lv8)、死霊魔術(Lv8)

下級呪術(幽霊限定)(Lv1)

下級魔法陣術(Lv6)、下級魔道具作成(Lv2)

下級隠蔽(Lv10)、中級隠蔽(Lv10)、

霊体特性、死霊魔術の恩恵、無音移動、透明化、呪い攻撃、魔力減衰特性



下級呪術(幽霊限定)(Lv1)と気配遮断(Lv10)・魔力遮断(Lv10)に呪詛耐性以外の耐性関係と隠蔽系や、パッシブスキルなんかは全て幽霊(レイス)になってから発現したらしいが、それでも中々すごい、魔術バカなどと日記に書いてあったが、どうやら本当のようだ。もし鍛えて行くことができたら相当な戦力になるんじゃないのか?期待してなかっただけに、まさにこれは嬉しい誤算だ。一方でモジョモの方は、


「ぐおお、位階が1になってしまった。」


とうめいていた。女性がそんな風にうめくなよと思うのは偏見だろうか?まあそれは今はどうでもいいことだ。何でも彼女はMPが下がったせいで使えなくなった技能も多いようだ。それでも十分すぎる能力だ。


「よし,お前の実力は良くわかった。結構すごいじゃないか。」


「ふふん。でしょでしょ。さあ,あんたのも教えなさいよ。」


段々調子が戻ってきたようだ。ちょっと嬉しそうにしている。


「……まあ,その辺はおいおいな。」


数が多すぎて今、全部しゃべるのはめんどくさい。


「えー。私にだけしゃべらせるのは卑怯よー。」


「別に隠そうとしているわけじゃないんだからそう怒るなよ。雨が降る前に屋根の代わりになるものをを確保したいんだよ。ここから一番近い川の位置は分かるか?」


「あとで絶対教えなさいよ!それで……ええと、川ね。一番近いのは多分あっちの方。流れ着いた次の日の午前中に見つけた場所よ。」


と指を差す。すぐそばの平野と森の切れ目の方だ。多分さっき死にかけた浜の向こうまで抜けて、その先の様だ。


「で、反対方向のはここからだと遠いと思う。でも近い方よりは大きい川ね。河口付近で川を渡るのは苦労すると思う。」


「大きい方の川は平野部の中心に流れてる感じか?」


「ええ……そうだけど、聞くよりみた方が早くない?」


「いや、効率をあげたいだけだよ。平野部だと木材が手に入れづらそうだし、ついでにスコールが降ったら川が氾濫したりしやすいかもしれない。確認してないが三角州になってるかもしれないしな。小さい川の方の近くで少し小高い場所を探そう。」


そう言うとモジョモは何か言いたそうな顔でこっちを見ていたが、結局なにも言わなかった。隠れていた岩陰から浜の方に行くことにする。流石に今も海蛇が俺を見張っているようなことはないだろう。いちおう慎重に歩いていこうとするが……。


「まって!気をつけて!私が歩いた時と砂浜の地形が違うわ。しかもこれ、おそらく上級クラスの魔術によるものよ!」


うん、知ってたよ……。あれが上級クラスの魔術か、地形が変わるレベルと覚えておこう。つーか150mも向こうからぶっ放してこれってのはかなりやばいな。改めて恐怖を感じる。モジョモは無茶苦茶警戒しまくっている。さっさと安心させてやろう。


「いやそれな、お前を呼び出す前に巨大海蛇に魔術をぶっぱなされた跡なんだわ。」


「あ、あんた良く生きていたわね。まあその防具、すごそうだし。運が良かったようね。」


と、魔法銀の鎖帷子を指差しながらいう。理由が分かったのか多少は緊張を解いたようだ。


「まあ直撃は免れたからな。海に飛び込んでよけたし。流石にあの中心にいたら消し飛んでたろうよ。」


そう返すとモジョモは「そりゃそうよー。」とウンウンうなずいている。最初のような調子に戻って少しホッとした。


しかし足取りがものすごく軽い。よく考えたら、砂浜につくまでの10倍以上のステータスなのだ。単純計算で十倍以上早く移動できるということだ。それを見てモジョモは、


「あんた、足早いわね。なんか私、指輪からあんまし離れられないみたいで、あんたとの相対位置がある程度固定されてるみたい。意識すれば一応結構遠くまで離れられそうだけど、油断すると2mぐらいまで引き戻されるみたい。まあお陰で私は浮いてるだけで楽だけど。」


「そうなのか?他人がどの位の早さで歩けるかなんて気にしたこと無いからなあ。道がなくてもそこそこ早く歩けるのも、狩人だからじゃないか?」


と、無難に返しておく。ちらっと弓を掲げて見せてやると。


「まあ、張り切るのは分かるけど、バテないようにしなさいよね。」


と言ってくる。何かこっちに気を使ってるような言い方だが。俺は別に張り切ってない。何かまた勘違いしてそうだな。いちいち突っ込んでも疲れるだけだから放置しとくか……。


これはあとで気付いたのだが、軽く歩いていただけのつもりだったが、実際のその速度は、日本にいた頃の俺が結構マジで走る時の速度に近かった。ステータスがいきなり上がりすぎたせいで、その辺の感覚がおろそかになっていたのだ。


陥没したクレーターのある浜を抜け。その先に見える森を海側から5~20mぐらいの距離とって移動する。どうもこの辺の海側はは2m~5mぐらいの崖になっているみたいだ。次に見えた浜には折れたマストがあった、そこを抜けると今度はまた先の森と似たような地形が倍くらいの距離続き、その森を抜けると小さな小川が見えた。周囲は結構平坦で、木は少しまばらだ。その幅は1mも無いが日本で見た水田の用水路のような地形になっており水量は意外とある上、川自体は自体はそこそこ深い。川の上流の方に目を向けてみると結構近くに山が見えた。地形は小さな谷間になっているようだ。この辺の近くがいいなと思っていると。少し離れた場所に大きな岩がある。その岩を見た途端ひらめくものがあった。これはいい。環境的にも中々いいスポットだ。最初の拠点はぜひここにしよう。


「よし、ここに家を立てるぞ!」


俺がそう高らかに宣言すると、なに言ってんだこいつみたいな顔をモジョモにされた。ふはは、匠の技を見せてやる。貴様のその顔を驚愕に塗り替えてやるぜ!


自分でも文章を読み返していて読みにくいな、と思う部分が多々あるのですが、上手く直せずに四苦八苦することが多い気がします。何か気づかれた方は感想欄や活動報告なんかで教えていただければ幸いです。

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