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サプライズ・プライズ

「大吾、驚くだろうなー」


 紫穂は足音が鳴らないよう、出来る限りゆっくりと歩いた。

 箱を、胸に抱えていた。中には、大吾が以前から欲しがっていた掃除機が入っている。ホコリだけでなく、布に染み込んだ液体——たとえば絨毯にこぼしたコーヒーなど——の汚れも吸い取る優れものだ。

 紫穂の頬が弛む。綺麗好きの大吾が喜ぶ姿が目に浮かぶ。


 大吾の部屋の前まで来た。音が鳴らないよう、ゆっくりと鍵を開ける。

 ドアノブに手を掛けようとする。そこで紫穂は足元に箱が落ちていることに気がついた。

 Awazon超お急ぎ便。箱にはそう書かれていた。


 掃除機の箱を一旦下に置いて中を確認する。音が鳴らないように、慎重に開けた。


「お、気が利くじゃーん」


 中にはスパークリングの赤ワインが入っていた。お祝いの日にはお誂え向きだ。


 紫穂は、左脇に掃除機の箱を抱え、右手に赤ワインを持って部屋に入る。サプライズはスピードが大事だ。一気に突入する。


「大吾! 誕生日おめで……」


 紫穂は固まった。

 リビングで、大吾が裸になっていた。知らない女と裸で抱き合っていた。

 目が合う。大吾の顔がみるみる青くなる。


「ち、違うんだ紫穂、こ、これは、その、恋愛の相談の流れで、」


 紫穂は赤ワインのボトルを思い切り振ると、部屋中に中身をぶち撒けた。

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