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INFINITE Monsters Online~猫狂い少女による無自覚無双~  作者: 如月 隣夜
第二章 第一回公式イベント 五カ国親善試合
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第四十三話


「見付けました。左の通路からこっちに戻って来ます。」


私の勘は当たった様だ。

敵性を示す赤い表示、PKプレイヤーだ。


師匠が頷き、此処で退路を守る様に立ち尽くす。


「華天の奴等、こんなダンジョン独占してやがったのか…!ふざけやがって…!」


マップを見張りながらタイミングを合わせて曲がり角に差し掛かった瞬間に蹴りを入れる


怯んだのか、尻もちを着きながらも体勢を立て直そうとしている。

袋に包まれた何かが床に落ち暴れている。

あれは…なんだろう?


悲しげな音を上げた何かを落とした事に気付いた敵プレイヤーがまた掴もうと手を伸ばした。


させない…!


「〈因子結束〉氷・闇。モード=黒雪姫(ダーク・オブ・スノウ)。闇雪舞踏。悲劇の毒リンゴ。七人乃土妖精(セブンスサーヴァント)。ソイツを拘束しなさい。」


周囲に黒雪が降り始める。

それは人の体温で溶けていきやがて身体を侵食する鎖へと変わった。


鎖で身動きが取れなくなった所に緑色のリンゴが一つ現れる。


それは突然ケタケタと笑い出し、敵プレイヤーにすっと取り憑いた。


微毒と魅了の状態異常によって暴れていた敵プレイヤーは何処か上の空の様な状態になる。


私の命令に従って七人のデフォルメされたドワーフが一斉に敵プレイヤーを押さえ付け縄で縛り始めた。


緑色の帽子を被った個体が他の個体に弾き出され、慌てて破けた袋の中から藻掻く白い塊を捕まえる。


「ぷゅぎゅいぃぃー」


白い塊は魔猪の子供…ウリ坊だった。


毛足が長くサラサラしていて見た感じ、レア度が高そう。


「ハルカー!このコ、ケガしてるよー!」


「ハルカお姉さん、手当してあげて?」


突然現れたアンジュとカキツバタがそう伝えてくる。

この子たちたまに自分の意思で従魔移動用の指輪から出てくるんだよね。


自由なのが私のプレイスタイルなんだけど…誰に似たのかな?なんてね。


敵プレイヤーを拘束し終えたのを確認して、〈因子結束〉を解除する。


師匠も近付いてきたのでそっちを任せた。


プレイヤー名はバサラ。


報告の通りだね。

キラリさんにチャットで確保したと連絡を送り、ウリ坊の方に集中する。


高級回復薬は師匠に使っちゃったから中級で良いかな?あとはリンゴっぽい木の実のスライスとお水を与えた。


「ぷみゅ?きゅぴぃー!」


『白猛魔猪 幼体 (♀) が貴方に懐きました。テイム可能です。』


ほえ?ご飯上げただけで懐かれたのかな。


もしかしてこのコ凄く、人懐っこい?


バサラに近付こうとしてるのをアンジュがガードしている。

カキツバタはテイム条件が整ったのを理解したのか私の目を見て頷いている。


「〈従魔鑑定〉…ふむふむ…君はレアなコなのかー。」


名前 no name(名前を付けてください)


種族 幸運白銀大地魔猪(ラックシルバーアースボア) レア


個体 幸運白毛猛魔猪(ホワイトボア) 貴重種 


ランク ☆☆☆☆ 土属性 レベル1 ♀[幼体]


スキル 土魔法 穴掘り 採掘 体毛操作 幸運上昇 小 迷子 [幼体のためスキル効果半減]




「…うちに来る?」


「ぴゅい!」


どうやらうちに来るみたい。


「〈従魔管理 契(コンt)〉…あ、名前考えてなかった…どうしよ…」


うう…名付け苦手なんだよねー…良い名前が浮かばない…


うーん…白い毛、サラサラ、牡丹肉…は少し酷すぎるか…そしたら…ダメだ、思い浮かばない。


「こういう時は…配信、しようか。……ハローにゃあにゃあ。皆さんこんばんわー。えっと…実はですね…」


詳細は省いてPKに拠点や保有都市を攻撃されている事を説明し、本拠地近くに潜伏していた首謀者を捕らえたことを話した。


人質ならぬ魔物質にされていた白魔猪ちゃんを紹介した。


テイム条件が整っているのだが名前が思い付かず、困っている事を説明した。


「私、名付けが苦手でして…皆さんのお知恵を貸して下さい…!」


・名付け苦手なのわかるわー

・ハルカちゃんにも苦手なもの有るんだなー

・苦手なの一杯あるぞ!アーハーだろ、ウーハーだろ、というか男性全般苦手じゃね?www

・¥50000 AKANE ハルカちゃん、またなにやってんの?wwwそこって [宴] だよね?

・¥50,000 サクヤ 流石ハルカお姉様です!少し目を離した隙に、またトラブルに巻き込まれてます!www

・名前かー…花系で統一してるんだっけ?あ、ネコマタだけ違うんやったか…

・花系か、それ以外かー…俺は花系が良いと思うぞ

・牡丹とかどう?www

・ウリ坊…瓜…ハッ!ゴーヤは?

・↑さてはてめー沖縄圏だな?


「アカネさん、そうですよー。サクヤちゃん、私は目の前の障害を排除しただけだからねー? 牡丹は私も浮かんだんですけど流石に可哀想です…」


私に同情するコメントがどんどん流れていき、その後一つのコメントが目に映った。


・牡丹科と言えば芍薬とか?

・お、植物博識ニキか?囲め!


「シャクヤク…良いかもですね。他に案は有りません?」


・ボソッ…立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

・おー、何か聞いたことあるぞそれ。

・百合は?英語にしてリリーとかも良さそう

・ハルカも百合だしなーwww



「ユリ…良いですね。あ、そうだ。折角だから本人?に決めてもらいましょう!」


私はリンゴっぽい木の実のスライスをアンジュとカキツバタに手渡し、アンジュを選んだらシャクヤク、カキツバタを選んだらユリにすることに決めた。


白魔猪ちゃんは私が抱え、二人には5歩ほど下がって貰いどっちを選ぶかリスナーと共に見守る。


「皆さんはどっちを選ぶと思いますー?」


・ハルカって突然突飛な事しだすよなーwww

・ユリに100億ジンバブエドル賭けよう

・シャクヤクに花○院の魂を賭ける

・俺はハルカちゃんに白濁液…削除されました

・↑通報しといた

・トンクス


白魔猪ちゃんはトコトコとアンジュの方へ駆け出す。


・お、ユリか?


が急に曲がってカキツバタの方の木の実スライスに齧りついた。


・シャクヤクか!

・カキツバタたんイケショタやからなー。このコ、メスなんやろ?面食いか?www

・あぁ…花○院の魂が…あ、これ生き残ったのか笑

・百億ジンバブエドル獲得しますたლ(´ ❥ `ლ)

・それ期限切れてて価値がゴミやし、その顔文字キモいなwww


「決まりましたね。〈従魔管理 契約(コントラクト)〉シャクヤク! これから宜しくね?」


「きゅぴぃー!」


新しい仲間が増えた。早速レベルを上げていかないと…

魔猪の宴では流石に止めとこ…。

シャクヤクの故郷?だしね。


師匠と縛られたバサラと共にダンジョンを後にする。


キララさんから連絡、バサラの本拠地を見つけたのでリスポーンキルをするとのこと。


少し対処が厳しいが見せしめには良いだろうか…


師匠にお願いしてバサラに止めを刺してもらった。


またキラリさんから連絡。

無事バサラを確認したのでリスキルに掛かるとのこと…

後のことは悪いけどお任せである。



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