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ダンジョン創世記0048

滝の裏に穿った洞窟へと設けた空間へと建てた洋館の地下を経由して使節団をカルデラ地帯へと送り出している。

神龍様へと話を通したところ、神龍様より里々へと御神託が下った。


『この度、我がダンジョンへ命じ使節団を派遣させることとなった。

 我の下知によるもの故、各里々はこれを迎え入れるように。

 敵対する者達ではない。

 それ故に無闇な攻撃は禁ずるものとする。

 なお、この下知に反するならば我らドラゴンに敵対したと判ずる故に、それ相応の覚悟を決めよ』


そのような神託が下り里々が騒然となるが、元々以前にダンジョンより交流を求められていたではないか。

それに伴う交易に対しても行われるという噂も広まっており、受け入れる流れにはなってはいたのだ。

だが実際にダンジョンよりの使者が訪れると聞くと不安に思うようで、中々に侭ならぬようである。


だが一応は里々の指導者が里の者達を宥めて受け入れ態勢を整え始めることに成功し始めたのだとか。

取り敢えずは無闇に使節団なる者達を害さぬように通達され、これに歯向かった者達は里から親族郎党の皆を追放とするとのお達しがなされていた。


いや、そこ迄は此方側として望んでいないのだが、下手に相手と声のみで遣り取りを行えば齟齬が発生する可能性があろう。

そう考え、敢えて此方からの声による接触は控えることとな。


使節団は転移した館にて暫く過し、カルデラ地帯の拠点整備を行っているところだ。

此方からも空間に木々や泉などを設置したりと環境を整えていっている。

暫くは逗留しても問題ない施設へと整えているところだな。


ただダンジョン内ほどの快適さは流石に設けてはいない。

なにせ此方の環境はカルデラ地帯とは違い過ぎるからな、キッチンなどの施設1つとってもオーバースペック扱いだろう。


って言っても古風な施設だと使節団の者達が辛い、いや辛過ぎると言って良い。

シャワートイレなどの最新トイレに慣れた者達がボットンがデフォルトな施設を半恒久的に使用せよと迫られたら耐え難いストレスを受けるだろうしなぁ。

特に使節団には独身女性が多く参加しているので配慮が必要だろう。


そんな住環境に対する話し合いにて一番揉めたこと…

キャンピングカーみたいな車の導入である。


いやいやファンタジーな世界っと告げて良いカルデラ地帯へ何に乗って行こうとしてんの、君達?

慌てて止めようとしたのだが、女性スタッフ達に泣いて頼まれたら無碍にもなぁ…


いやな、風呂とトイレ、就寝環境などや洗面所などは女性として欠かせないとの力説をな。

洗面所は化粧部屋と言い換えても良いそうな。


つまり女性としての尊厳を守る最低限の施設は、どうしても欲しいのだとか。

いやいや君達さぁ、キャンプなどに行ったらどうすんの?って思ったりもしたんだが、最近のキャンプ場には最低限揃っているって…さいですか?違うような…はい、黙りますです。

いや、俺さぁ、此処のマスターなんだけど、ふぅ。


つまりはカルデラ地帯には彼女達が望む最低限の施設が整っていないと…誰だっ!こんな奴らを使節団の一員に選んだのはっ!

って思ったら、フィレーユが筆頭になって望んでいることが発覚。

ってことは、はい、俺が選んだ訳ですね、訳わかめ。


しかもフィレーユはヴァシュを巻き込みやがってたよ。

ヴァシュは「面白そうじゃぁっ!」などとハシャいで色々な魔導具を使節団用に開発していらしい。

何時の間に…


そしてヴァシュが開発したのが一角獣が牽く馬車風の魔導車なんだよ。

外観はファンタジー風なのだが、実は馬車内の空間は魔導具にて広げられており、様々な施設が整えられているそうな。

彼女達が望んだ住環境は勿論、調理場に食堂、サロン空間などなど、下手なコテージやプチホテルを超える施設が整えられているとか。


いやさぁ君達ね彼方へ何をしに行くつもりなのさ?

そして3箇所の拠点施設もグランドホテル並みの施設が何時の間にか整えられてしまっていた。

犯人はヴァシュらしい…おまえさぁ、何やっとんの?


そう思ったら女性人に誘導されて行っていたことが発覚。

女性って恐ろしいですねぇ…


今更施設を撤去して古風な使い辛い環境へと落とすのは反感を買うので難しいところだ。

いやな、既に男性陣も女性達に取り込まれている様子なので、俺から無理を通すのもなぁ。

確かに俺が命じれば応じるだろうが、そこまでゴリ押しする案件でもない訳で…


(ぬし)様が甘い顔をされるからですわ。

 それを見越して甘えておりまするわねぇ」


そうペシュエは言うが、まぁ基本的に拠点へ彼方の者達を招く予定はない訳で…ま、良いか。


住環境が整えられた馬車も数台が使節団へと同行する。

その内の数台は護衛部隊へと割り振られているようだな。

まぁ使節団だけに分け与えるのも不公平だろうて。


滝裏から外へと通じる道も馬車が通れるように整備がなされている。

一応外からは入口が伺えないようになってはいるが、入口には検閲所を設けて無闇に人が立ち入るのを禁じている状態だ。


そこを経由して使節団が拠点から旅立って行く。

無論、馬車施設は移動時には使用せずに通常は歩きでの移動となる。

全員が馬車に乗っての移動でも良いが、人数分を違和感なく運ぶ馬車を用意すると大袈裟になるので控えたんだよ。

ただ使節団代表格の者達は威厳を保つためとして馬車へ搭乗しての移動だがな。


まぁこれは平と役職者の違いで納得して貰うかねぇ。

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