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ダンジョン創世記0042

ダンジョン1層へと侵入したエルフ2人を発見した当初、当然、俺は統制室にて執務を行っていた。

そんな俺の傍らにはペシュエが控えてサポートしていたのだが、何故か神龍様も居られ統制室内を面白そうに眺めていたんだ。

そのような状況にエルフ達が侵入したことの報告が上り…


『ぬぅぅぅっ!我の命を軽んじるかぁっ!』っと神龍様がご立腹に!目が猫目ってか蛇目って感じの瞳孔が縦にな。

そんな神龍様に俺は慌てて情報を開示する。


「お待ち下さい神龍様!我々が警告を発したのは里へのみで、当時里から出ていた者は聞いておりませぬ!

 調べさせましたところ、あの2人は此処を目指して移動しており警告を聞いておらぬ模様。

 神龍様を軽んじている訳ではないかと」


そう告げると俺をマジマジと見た後で顎へ手をやり思案した後で…

『さようか?ふむ、しかしのぅ、考えてみれば此処は容易く見付からぬ場所であったように思えるのぅ。

 我らドラゴンとは似ても似つかぬ竜と呼ばれトカゲが闊歩せし場であった筈。

 鬱陶しい故、此処の森へと封ぜておったわっ!


 ぬぅ?エルフ達も【恐竜の密林】とか申して近寄らなんだ筈であるが、あの者達は何故(なにゆえ)此処へ到っておる?

 到底辿り着けるとは思えぬのじゃが?』


指摘を行うと直ぐに冷静となり、今度は思案し始める神龍様である。

熱し易く冷め易いっと言うか…冷静に考えれば直ぐに分りそうなものなのだがな。

いや、神術なる物を用いれば容易く判明しただろうに『それでは全てを予め知ってしもうて詰まらん』って行わないんだからなぁ、ふぅ。


まぁ、起こることや起こっていることを容易く知り判明させることは新鮮味を失わせるっと言うことは分るよ。

例えば映画などを観に行く前に粗筋から結果にハイライトまで全てを調べて観に行く者は居ないだろう。

いや、居ないよね?居たら御免だけどさ、俺なら絶対に楽しくないから遣らない。

ま、人それぞれだから分らないからなぁ、うん。


そんな感じで永久の生を生きるための工夫をされておられる神龍様の疑問へ俺が答えることに。

「どうやら過去にダンジョンコアより創生した【ダンジョン探知の秘石】なる物を隠匿して家宝にしていた一族の者らしいですね。

 その秘石の力を用いて此処まで辿り着いたようです。

 ま、単純なダンジョンだと思い込んでいたようで、1層の複雑たる構造に戸惑っているようですが…なかなか腕は良いようですな」


そう告げた俺が観るメインディスプレイにダンジョン内を探索する2人の姿が映し出され…

『ほぉぅ、これは中々に興味深いのぅ。

 ふむむむむっ、あれを察知して避けよるか…ほぅ、倒せる獲物を判じて狩る腕ものぅ』

などと声を漏らしつつメインディスプレイに釘付けとなれ、結局はメインディスプレイを占有されてしまうので神龍様用のブースを用意し、そちらにて鑑賞願った次第。

結果として2人組みのエルフを監視する感じとなってしまった訳だが、神龍様には困ったものである。


斯く言う俺も業務の合間合間にダイジェスト鑑賞したりしていたので人のことばかり言えんがな。


最近のダンジョンは、そんな神龍様に振り回されている感が強いと言えるか。

特に困ったのはドワーフ鍛冶師のヴァシュが率いるマッドサイエンティスト?達との邂逅だろうか。

ダンジョンコアより創生した日本家電を模した魔導具を研究し魔科学なるものを提唱して活動を続けている一団だ。


ダンジョン内魔導具の向上は彼等の功績であり、遣ることは行っているために強くは言えないのだが…

なんと言っても困ったのが目的が【巨大ロボ】の開発運営を目指していると言うことだろう。

いい加減に諦めて貰いたいのだが「漢のロマンじゃ!」などと公言して憚らない。

特に親方と呼ばれ親しまれ彼らを率いるヴァシュは【巨大ロボ】に夢中。

いや、俺が休憩時の寛ぎとしての映画鑑賞時にロボット系アニメを選んだのが切っ掛けなのだが、雅かこのような事態になるとは思いもしなかったからなぁ。


そうは言ってもヴァシュが上げた成果は素晴らしく、ロボの研究開発から生まれた技術は素晴らしかったりするから手に負えない。

自動車やバイクなどから構造を研究開発した魔気結晶にて稼動する車類。

電車やモノレールみたいな代物も魔気結晶にて稼動している。

これらはダンジョンクリチャー達の生活の足として十分過ぎる程に役立っているし、今では生活に欠かせないとまでなっているんだ。


そして魔導スーツに魔導アーマーの資料より得た技術にて、それらの再現に成功。

これらはクリチャー達の工場や建築現場などなどにて重機と共に重要な戦力となっている。


最近では魔導スーツの改善に力を入れており【超パイロットスーツ】たる物の開発に勤しんでいるのだとか。

魔術と科学を融合させてロボに乗り込んだパイロットの負担を激減させる試みなんだとさ。


魔術を用いて慣性を制御してGを抑えつつ落下時などの衝撃も散らすことで乗組員へと負担激減を目指しているらしい。

それ以外にもコックピットをフローティングシステムなる物にて構築し、コックピット自体への衝撃緩和などにも着手したりな。

いや、確かにダンジョンポイントは潤沢だといえるけどさ、湯水のように使って良いとは告げてないんだけどなぁ。


ポイント使用権限は俺にしかない現状、必ず俺を介さないと資材の調達が厳しい。

故にメタルスライム達を飼育したりして鉱石を得たりもしているのが現状で、その技術は民間のクリチャー達へと伝授されて行く訳だ。

そのようににしてダンジョン内の技術革新が促進されて行っているんだよ。


そんな最先端たるマッドサイエンティスト達が集うラボへと神龍様が無断にて潜入。

俺が知らぬ内にヴァシュ達と意気投合していたことが発覚した時には頭を抱えたものだ、うん。


そして出来上がった巨大ロボと神龍様の手合わせの約束がなされたそうだが、その手合わせを行う場所を創るのは俺なのだろーなぁ~

頭が痛くなって来たよ、全く。

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