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ダンジョン創世記0033

ドラゴン達にはダンジョンの存在がバレてしまったのだが、他の知的生物には存在を覚られてはいないのだけれど…


「あんれぇ~?此処へ仕掛けておいた刺胴(さしど)さ、どうしたべ?」っとドワーフの漁師が首を傾げている。

刺胴(さしど)とは鰻などを捕らえるのに使われる罠漁で「(どう)」と呼ばれる物を杭などに結び付けて沈める罠らしいな。

この胴は筒状に草木を編みこんだ形をしているようだ。

魚が前進しか行えないことと、狭い場所へと潜む性質を利用して捕らえる罠漁なんだとさ。


此処の湖や湖へと繋がる河などには様々な水生生物が存在しており、それを捕らえて生計を立てている者達も居る訳で…

そんな者達が設置した罠、胴や網、(やな)などなどが消え去ったってことで大騒ぎに…


いや、うん…神力に侵されてましたから除去いたしましたよ、ええ。

騒ぎの最中はドラゴンの群れが飛び立ち騒ぎだしたことから、湖周辺から生き物達の気配は絶えていたんだ。

当然、ドワーフ達やエルフ達とか獣人達も退避していたよ。

まぁ…居残っていたら神力に侵されて死んでいただろうけどねぇ…


最初に騒ぎ始めたのはドワーフの漁師だった訳だが…エルフの漁師や獣人の漁師達まで騒ぎ始める始末。

っか…エルフの漁師って…ま、まぁ居ても可笑しくはないんだけどさ、何て言うかイメージが…コホン。

そんな漁師達にとっては仕掛け罠の消失って言うのは死活問題な訳で…はい、俺の所為ですね。

っか…神力ハザードを起こした神龍様が原因だけど…言えないよねぇ~ふぅ。


困っている彼らに保証して遣りたいとは思うんだけど…ちょっと、ねぇ…

いやさぁ、ダンジョンの機能を使用すれば簡単に戻せはするんだよ。

だけど、それを行うとダンジョンの存在が発覚してしまうじゃないか。

確かにドラゴン達にはダンジョンの存在はバレはしたけど、他の知的生命体にはバレていないからねぇ。

態々此方からバラす必要は感じない訳で…どうしよう…


そんなことを考えていると、1体のドラゴンが騒いでいるドワーフ達へと近付いて行っている。

ドワーフ達もドラゴンに気付き逃げ…ないね?ああ、知り合いかぁ~

この地のドラゴンはカルデラ地帯での狩りを基本禁じられている存在であり、亜人達に害をなすことはないんだ。

そのためか、ドラゴンと交流を持つ者達も居るみたいでね、どうも騒いでいたドワーフ達も近付くドラゴンと知り合いだったみたいだな。


『何を騒いでいるの?なにか困ったことでも?』っと興味を惹かれたドラゴンがドワーフ達へと尋ねる。

「おお、ラナータ様。そんがぁ此処さ仕掛けてだぁ胴さ無くなってなぁ~…はぁ、母ちゃんに、どう言うべさぁ」

「んだなぁ、此処ら一体の仕掛けさ、全部だでよぉ~今日の収穫なしは(つれ)ぇだなや」

「んだんだぁ、腹さ空かしとぉ子らさ飢えさせるばなぁ~ふぅ」


相当困った御様子にて…助けたいがダンジョンの存在をバラした後の弊害を考えると中々に、ねぇ…


そんなことを思っていると…

『ああ…さっきの騒ぎの所為ね』ってドラゴンのラナータさんが、お気楽に告げた後…

『神龍様の神力が宿った品は危ないから仕方ないわよ。

 あれはドラゴンでも最上位の方々でも耐えられるか危ぶまれることだから、貴方達だったら瞬殺されちゃうもの』っと軽く仰る。

って…簡単に神龍様のことを告げても良いのかな?


「な、なんとぉぉぉっ!神龍様が御降臨なされてたんずらかぁっ!」

「そんは勿体無いことさしたずらっ!一目ご尊顔ば伺いたかったべっ!」

などと騒ぐドワーフ達。


うん、神龍様の存在は知られていたんだねぇ…


『う~ん…今回は無理、だったかなぁ~』

「なしてだべぇ?」っと不思議そうに首を傾げている。


そんなドワーフへ仲間のドワーフが呆れたように告げる。

「ばっかだなやぁ~さっきラナータ様さ申されたべぇ。

 俺達の仕掛けさ神力ば宿ったってよぉ、んだば、その神力さ何処から来たべ?」

「そらぁ…あっ、そう言うことだべか?」

「んだなぁ~、神力さ普通に現れるなこと()ぇべさよ。

 そうだとすんばぁ、何処から神力が来たてぇことなんだがよぉ…」

「神龍様ずらか?」

「それしか無かんべぇ」

「けんどよぉ~、神龍様さ御降臨された神話さ聞いたことあんだがぁ…こがぁなことは聞いたことねぇべぇ?」

「んだんだぁ、なして今回さ神力ば宿んだべぇ?」


首を傾げるドワーフ達へラナータさんがお気楽に…

『ああ、湖の水が何時の間にか魔気力超純水に変わっていたみたいよ。

 その水が神力と親和性が高いんだってぇ~だから神龍様の神力が魔気力超純水に溶け込んで騒ぎになったみたいねぇ~』


そんなことを告げるので、ドワーフ達が真っ蒼になって固まってしまう。

いや、ラナータさんねぇ…


『あれ?みんな…どうしたの?』っと不思議そうに小首を傾げるラナータさん。

意外と可愛い仕種に、ほっこりって…いや、相手はドラゴンなんだけどさぁ、うん。


「お、おおお、おら達…死ぬんだべか?」

「い、いやずら…まだ、死にたくねぇずらぁっ!」

などと騒ぎ始めたドワーフ達に慌ててラナータ様が尋ねる。

『えっ!貴方達ぃっ!死んじゃうのぉっ!なんでぇ!』ってさ…いや、天然?


「いや、今言われたべぇっ!水さ神龍様さ力宿んだっでぇ」

「んだんだぁっ!そがな水辺来てん(おら)達ば助かんねぇべさぁ」

『えっ?今の水は超神水から魔気力超純水に戻っているわよ。

 ほ~んと、ダンジョンの力って凄いのねぇ~』


……… ……… ……… い、いやラナータ、様?貴方ぁ…何をサラリっとダンジョンのことをバラしているんですかぁぁぁっ!

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