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ダンジョン創世記0029

一頻り笑った神龍様が穏やかに仰る。


『ふふふ、面白きヤツよのぅ…しかしダンジョンの者は悪しき者と断じて来たが、これはチト考えを改めねばならぬかや?』っと。


いや、これは意外と好印象を与えられたのか?

神と名を冠するドラゴンと敵対しないだけでもラッキーだが、もし、もしも…いや、流石に味方になって貰うのは欲張り過ぎだろう。

下手に欲張って相手の機嫌を害する危険は冒さない方が良いだろうな。


そんなことを思っていると、神龍様が『では、続きを教えるでな』って、俺が中断させた説明の続きを話始めてくださる。


先程の話にて此処が隔離された世界だと分かった訳だが、では、外の世界はどうなっているのか?

先ずは星としての大きさなのだが、元居た世界の地球よりも遥かにデカイ天体らしい。


いや、比較対象として俺達の世界に存在する天体などの概念は存在しないため、正確には分からない。

けど…俺達が居るカルデラ地帯は北海道よりも広い面積を誇っているし、連山の合間などに存在する盆地も大きな物では淡路島よりも広い場所が存在している訳だ。

それを踏まえ此処が山の山頂部だと仮定すると、その頂きを冠する山の大きさは如何ほどか…


神龍様が仰るには、この山は特別っと言う程には大きな山では無いらしい。

つまりは、この世界には他にも同クラス山々が存在しているっと言うことになるだろう。


いや、マジでかっ!そうなると、そんな山々を有する惑星の規模が地球クラスで有ろう筈もないだろうさ。

俺が拉致られる前に暮らしていた地球には、この山クラスの存在はなかったと記憶している。

まぁ、記憶を封印されている身である俺だから思い出せないだけかもしれないが…だが、俺の記憶が確かであるならば…地球よりも遥かに大きな天体だと言えるだろう。


ま、そんな風に推測した訳なのだよ、うん。


そんな外の世界なのだが、太陽が2つに月が3つ存在するのだとか。

うん、訳が分からない。


大陸は9つ存在するらしいが、地球のなんちゃって7大陸とは違い陸続きで大陸扱いとなっている大陸は存在しないとのこと。

ま、当たり前ではあるな、ヨーロッパ大陸なんて頭の悪い大陸は存在しないってことだ。

あれはユーラシア大陸の一部であり、独立した存在では無いのにエゴの塊として大陸を詐称しているに過ぎないのだからな。

冥王星が惑星から外されたのだからヨーロッパ大陸も大陸から是非とも外して6大陸を正式にして頂きたいものである、うん。


って、俺は誰に語ってんだぁ?

ま、まぁ…それは、そうとしてだ、この世界の9大陸の内3大陸は人が住めない程の極限地帯となっているのだとか。

地球の南極大陸の様なものかな?


確かに2つの大陸は南北の両極へと存在する極寒の地らしい。

そんな地でも生き物が住まい、一部地域には人の姿も伺えるのだとか。


いやいや逞しいねぇ、っても地球でもエスキモーの皆様は極寒の地に住まわれておられる訳で…うん、無理では無い、のか?


ただ…一部が欠けた大陸では魔素濃度が高く、異様に強い魔物などが繁殖している魔の大陸と化しているのだとか。

そんな大陸には稀少種であるドラゴンや巨人などが住まい、普通の人間達が踏み込むには危険すぎる人外魔境と化しているらしい。


つまり…此処が元々存在した大陸であり、欠けた部分に此処の山が鎮座していたと言うことなのだろう。

故に、この山が消えた後の欠けた部分は大きく抉られており、大陸のやや中央部のそこには大きな内海のような存在が現れてしまっているらしい。


っと言うことは…ここ隔離空間から外へと出れたとしてもだ、外は人外魔境たる魔大陸ってことになる訳か…

いや、ねぇ…うん。

理解しましたよ、ええ、人々が住まう場所へと向かうには不可能に近いって訳ですね、はい。


そんな人々が住まう6大陸なのだが、各々の大陸に数国から数十国の国が乱立している状態なのだとか。

大国が各々の大陸に数国は存在し、己の覇権を拡大しようと虎視眈々と狙って睨み合っており、挟まれた小国などは戦々恐々って言うのは珍しくもないらしい。


戦乱が続く紛争地帯が存在する大陸が4大陸であり、残りの大陸は大国が抑えていたり3大国が睨みあう冷戦状態だったりするとか。

そんな争いが絶えない世界だが大陸同士の交流も存在し、文化交流も盛んらしいぞ。

様々な品が行き交い、色々な料理が港町などでは出会えるのだとか。


地球のような科学文明は発達はしていないのだが、その代わりに魔法文明が進んだ世界らしいな。

そして文明を後押ししているのがダンジョン…いや、ダンジョンコアの存在だ。

そう、ダンジョンから奪取したダンジョンコアを使用して得られる品々が文明を後押ししているんだとさ。


そら、目の色を変えてダンジョンを攻略する筈だよ。

小規模な開放したてのダンジョンが特に狙い目だとされている。

それは危険が少なく楽にダンジョンコアを手に入れられるのだから…


ダンジョンマスターが屠られてダンジョンが崩壊すると、その際に発生したエネルギーが全てダンジョンコアへと貯えられる。

このエネルギーにて色々とオーパーツ的な代物を呼び出すことが可能になるとの情報が広まっているらしい…

実に嫌な世界だな、おい。


特に(いにしえ)より存在するようなダンジョンのコアを奪取できたならば、弱小小国…いや、個人ですら大国を起こせるだろう。

下手をしたら大陸平定も夢では無いと噂されており、神龍様が仰るには可能っとのことだった。


そんな世界だから皆が皆、ダンジョンを探して先を争う状態であり、ダンジョンを探知する品も幾つか存在するらしい。

擬態して遣り過ごそうとしても何れは悟られ攻略の危機にさらされてしまう…いや、マジで?


その点、此処では危険視されないダンジョンが狩られることはないとのこと。

つまり…意外と、いや、完全に此処へダンジョン開放できたのは幸運だとしか言えない結論となった訳で…何が幸いとなるか分からないな、うん。

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