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まさかそのせいで?
次の日も夜になるとハチは出かけて行った。
が、いつもは朝まで帰ってこないのに、その日は妙に早く帰ってきたのだ。
しかも傷だらけで。
大怪我こそしていなかったものの、かすり傷は今まで一番多かったかもしれない。
次の日も。
また次の日も。
「なあ婆ちゃん。なんかハチ喧嘩弱くなった?」
「あー。タマとったからやろなあ」
やはり去勢すると、覇気が無くなったり、攻撃力が落ちたりするのだろうか。
「……夜に喧嘩しに行かなきゃいいのにな」
「まあ、ネコはパトロールするのが仕事やしなあ」
婆ちゃんはそれ以上何も言わず、ハチに薬を塗っていた。
ある日の晩。
夕方までは晴れていたのだが、夜になると小雨が降っていた。
ここ最近はなかなか出かけようとせず、パトロールの時間がめっきり長くなっていたハチ。
珍しくその日は早い時間からソワソワし始めた。
「雨なんだし今日はもう家にいたら?」
今にも出ていきそうなハチに、そう声をかける俺。




