◎不夜城 早朝 誰がために鐘は鳴るのか④
お読み頂きありがとうございます
トビアス君、何処に居ても扱いが不憫!
そろそろ運営がバグの修正に入りそうです
お楽しみ頂ければ幸いです
◎バグの食べた悪夢③。
どうやら俺らが粒あん派かこしあん派か議論しかけている間にツヴァイ殿下は泣き止んだ。
「はい、立派なおまんじゅうが出来ました」
両殿下をまとめてぎゅうぎゅうしながら護衛4が宣言する。
ようわからん。
「アイン殿下は絶対ツヴァイ殿下のお兄ちゃんなんですから」
うんうんと、殿下が首を縦に振っている。
「私はお前が弟でよかった」
ツヴァイ殿下の頭をぎゅっと抱きしめるアイン殿下。
「私は何処にいても最後にはお前の元に還る」
言い聞かせるようにアイン殿下が囁く。
重い!
でも、宰相に連れられて事務仕事、忙しかったですからね、会えない時間が愛を育む……いや違うか。
「たまに渡す土産のクリスタルフローラを渡したときのお前の笑顔は眩しかった」
は?
ちょっと待て? クリスタルフローラは最難関ダンジョンのボス部屋の前あたりに時々生えている霊薬っすか?
護衛騎士達が混乱。
いつの話ですか、ソレ!
「バイオノイドの牙は少し欠けて冒険者ギルドの査定は厳しいと言われて、お金にならなくて持って帰ったけれどお土産にと渡したらツヴァイが喜んでくれて嬉しかった」
おい?
「綺麗に磨いた甲斐があった」
アイン殿下はツヴァイ殿下の頬を両手で撫でながら殿下の顔を覗き込むように視ている。
ナチュラルに弟を口説く殿下。
流石最難関攻略対象…じゃなくて!
ちょっとお聞きしたい。
バイオノイドはダンジョン深層でも滅多にお目にかかれないSクラス魔獣。
人語を解するサーベルタイガーみたいな奴では?
メッチャ強敵、古種ドラゴンと同等位強いしバラエティに富んだ魔法攻撃のせいでSクラス冒険者やAクラス冒険者集団によるレイド推奨案件!
牙の買取も多少欠けても割れてても大分お高い買取額が付く筈。
だか、個人や単一パーティでそんなモノ持ち込んだら怪しまれるな絶対!
拾ったなんて言い訳通用しない、レイド必須案件だし。
護衛騎士共呆然自失。
護衛4が壁際まで後退して空気になった。
器用か?
一体いつバイオノイドやらクリスタルフローラを入手するような所に行ったんですか!
アイン殿下…今度ちゃんとお話合いですね。
ツヴァイ殿下と宰相も一緒にお話合いですね。
「ツヴァイが嫌ではなければ、私はお前の兄としてお前の隣にいたい」
あ、またツヴァイ殿下が泣きそう。
全世界が泣いた! みたいな場面で俺ら殿下が何言いだすかハラハラドキドキです。
バイオノイド、アイン殿下が討伐した訳ではありませんよね?
俺が護衛に付く前だと戦闘侍女しか護衛がいませんでしたよね?
普段部屋の隅で空気に徹している侍女、侍従が酸っぱい顔をしている。
護衛騎士共に至っては頭抱えるもの、突っ伏すもの、天を仰いでいるもの…カオスです。
二兄に至っては直撃を受けて石化してます。
おーい あにうえー!
「兄上はずっと僕の兄上です! 僕が兄上を守りますからずっとそばにいます」
ひしと抱き直すツヴァイ殿下。
「ツヴァイは私が守るよ、この世で血を分けたたった一人の大事な弟だ」
そう呟くとアイン殿下、ツヴァイ殿下の手を取って手の甲にキスをした。
「大事な弟だ」
薄幸の美少女みたいな儚げな微笑みでツヴァイ殿下に語り掛けるアイン殿下。
これ、騎士が命かけて姫君を守るって奴じゃないすか。
俺もやったことない!
俺がアイン殿下にしたい!
「俺…」
前のめりになった所で後ろから誰かが俺を羽交い絞めにする。
「よん、兄弟でやるならごっこ遊びの延長と思えるけどお前がやったら変態だ」
なんでー ーいーちーあーにぃ!
「俺、アイン殿下の護衛騎士なんすよ」
ぐしぐし泣きそう。
アイン殿下とツヴァイ殿下が抱き合ってるいいシーンなんだろうけど。
「バリエとバルトも殿下の護衛騎士だ」
三人セットですから。
魔力枯渇がまだ続いてぐらんぐらんしているバリエが微妙な顔をしている。
「じゃあ俺もアイン殿下に…」
満面の笑顔でアイン殿下の元に向かおうとするバルトの顔面を俺は二の腕で挟み込む。
「さーせーるーかぁ!」
俺の中の凶悪悪役が顔を出す。
おーうっしゅ!
ゴルゥ! と、スピニングチョーク! を決める。
ぐほぉ! バルトから、詰まったトイレのような音がした。
やべ。
勢い手を離すと床に突っ伏す。
大丈夫か? バルト。
「ひ…酷いリーダーぁ」
泣くな、いい大人が。
渋い顔の二兄。
「話を戻していいか? 」
ぎゅっと抱き合うアイン殿下達をまとめてソファに戻して今度は温かいミルクを用意して貰う。
兄弟の家族愛の話からディープな爆弾の話。
なんだかなぁ あっという間に室内が殺伐とする。
騎士団内部に爆弾しかけられるとは、騎士団も大分北の国の間諜に食い荒らされているな。
「魔法なら探知技術があるから発見出来るが爆弾なんて異世界知識で作られたら防ぎようがない」
二兄も魔力使わず刀一振りで城壁破りして同じコト言われてたな。
「予想していたが、コレが転生者か転移者が北の国で知識チートで爆弾無双という奴なのか」
「? 」
アイン殿下やバルトがキョんという顔をしている。
というか16年以上前の話で箝口令が敷かれた話だからアイン殿下らや王都の人間は知らない。
此処は東域辺境伯領と同じ扱いになるから大丈夫か?
ちらりとベランダのミネルバ家の旗を見る。
一兄と眼があった。
こくりとうなずくと一兄が語り始める。
「16年位前か? 東域辺境伯領でドラゴンが領主館のよんの部屋に突っ込んできた事があったんだが…」
一兄に掌で指された俺をトンビに弁当を攫われたピクニック参加者みたいな顔で見ないでください。
「何で領主の館にドラゴンが? 」
無表情な殿下が驚天動地な顔で俺を見ている。
「可愛い盛りの俺が魅力的だったので……」
てへぺろで両手でハート作ってみた。
「嘘だな」
「嘘ですね」
「風評被害ですね」
殿下方酷い。
あと、一兄 風評被害の意味違いませんか?
「領主館をダンジョンと間違えた転生者が氷竜に乗ってコイツの部屋に飛び込んできた」
「どんな領主館! 」
ツヴァイ殿下がツッコんできた。
普通の領主館ですよ?
遠くからみるとアヅチ城とか乗っけた天空城に見ええるけど。
天空のアヅチ城(笑)
「んで、ドラゴンはツッコんできたところを二兄が持ってた脇差で一刀両断で首落とした」
うわーーっという顔の殿下方とウチの使用人達、いや 身内にまでそんな顔されるのはどうなんだろう二兄?
横をみると二兄が何か考えている。
「?」
どした?
あの時食べた竜骨ラーメン思い出しましたかな?
じゅるり…。
「16年前、側妃と国王が学園でいろいろやらかしていた頃だよな」
王子殿下方もきょんとする。
いきなり?
「側妃と第三王子には魔力回路があるのだろうか」
不穏な発言。
「何の話? 」
一兄まで虚を突かれた顔をしている。
「一度調べてみたいな」
二兄、それは解剖してみないと分からない。
流石に犯罪。
「いや、これは関係のない話だ」
二兄が手を振って自分への注目をそらそうとして俺と眼が合った。
ちょっと待ってください?
凄い微妙な顔してるぞ二兄?
「そのくらいの頃、東域辺境伯家に北の襲撃が何度かあったのだが」
「その時に転生者の知識チートで魔法ではない前世知識で物理の兵器が作られるという話になった」
二兄は俺から眼を逸らせ、ポーチサイズのマジックバッグから扉を壊す為に使った拳銃をホルスターごと出す。
「異世界知識を元に作った兵器で…」
「拳銃! 」
その一言で皆の視線が一人に集まる。
トビアス君、君 口軽いよ。
軽すぎて墓穴掘ってる。
東域辺境伯領所属騎士達の態度がガラリと変わる。
抜き身の剣のような硬質な殺気。
「未登録転生者か」
わらわら、此処にいる騎士はほぼ領都の騎士達。
バルトやバリエがすいっと静かにアイン殿下達の前に立つ。
困惑するトビアス君は初動を誤って壁極に追い詰められる。
なすがままに胸ポケットに入っている身分証明書のカードを取り出されるトビアス君。
あーあ、カタギの未成年がコレやられたらビビるよね。
てか、トビアス君怯えすぎ。
「記録にはありませんね」
またひょいと上着を勝手にめくられて内側の胸ポケットにカードを仕舞われる。
領都で正式発行されてる身分証には転生者、転移者の場合、秘密裡に暗号のような記号が入っている。
二兄と一兄、他護衛騎士共がトビアス君ににじりよる。
何故かトビアス君ピーンチなのに動かない猫侍女、初対面であれだけ俺や二兄に攻撃的だったのに?
トビアス君、俺に助けを求める子犬の眼をしても無理。
俺は静かに首を横にふる。
絶望の表情のトビアス君、護衛2が壁ドンで拘束。
一応、俺の事は云うなよと圧を飛ばしておこう。
転生者かそうでないかとはセンシティブな内容ですよ。
ゲロったら踊る焼肉亭に出入り禁止。
あれ、俺が出資した店だからな。
トビアス君が壁ドンする護衛2より俺の顔を見て怯えている。
何故?
酷! でも俺のことバラすんじゃねーぞ。
護衛2、何故か楽しそう。
滅茶苦茶顔近づけて耳もとで囁いている。
「ゴーレムとかフィギュア作れるんだって? 胸部装甲の立派なフィギュア作れるか? 」
おのれ、隠れ巨乳派か!
奥さん、スレンダー美人だが脱ぐと凄いのか?
ドキドキ…。
てか、こんなトコでショタに壁ドンするなよ。
そんなコトしてるから領都で薄い本作られるんだよ、護衛2。
奥さんに言うぞ!
「質問」
そんな東域辺境伯家の騎士達を横目でみながらアイン殿下、挙手。
真面目か!
「転生者は分かる、100年か200年位の間に1人位出るらしい異なる世界の記憶を持って生まれて来る子供だろう?」
他の地域じゃそんな認識なのか。
「未登録って何」
二兄と壁ドン真っ最中の護衛2の眼が挙動不審になる。
一兄は動じず。
「これ、極秘事項…って訳ではないのですが」
にこやかに説明しようとする一兄。
これはアイン殿下をこちら側へ引きずり込む算段?
これ聞いたらツヴァイ殿下も同様に東域辺境伯家の子供ですよ。
気配を察したかツヴァイ殿下が俺を不審者を見るような眼で俺をみている。
10人兄弟になろう?
満面の笑みを返したら瞑目された。
なんで!
「東域辺境伯領では結構な割合で転生者が出ます」
殿下、は? な顔。
レアです。
此処へ来てからも色々な表情が出て来て可愛いなあ。
「少なくとも年に5~6人出ます」
「はい? 」
にこやかな一兄と訳がわからないという顔のアイン殿下の対比が笑える。
「5歳児の教会で行われる魔力検査の時に人物鑑定が出来る神官に鑑定させて転生者を選別し、声掛けします」
「捕まえて隔離するのか? 」
あ、アイン殿下スンと無表情になる。
ちょっとヤバイな、疑われている。
「違います」にこやかに強気の否定。
「転生者と分かった場合 親と本人の同意を得て、補助金と教育の一助として家庭教師が派遣されます」
一兄が通販番組の商品説明をするようにニコニコと説明始める。
「転生者の子供は総じて前世で得た知識を保有していることが多いので普通の子供の授業ではレベルが低すぎてついていけないのです、そこを補う為、能力・スキルを伸ばし、本人の適正にあった就職も斡旋しています」
すげえ胡散臭い一兄。
「教育も生活も補助されてますし、別に領都を離れても結婚、就職も本人の意思を組んで自由に選べます」
「いっそ下級貴族より生活は良いですよ」
「凄いな でも裏があるんだろう」
つられてる訳では無いだろうが通販番組の口調が写っても何処までも胡乱げなアイン殿下。
「因みに移動に制限をかけているわけではないのですが…」
こてんと首をかしげる。
何故かアイン殿下もつられてこてんと首を傾げる。
「領から離れて生活するものは全体の5%、領民の皆様に東域辺境伯領がお気に召していただいております」
兄上…それ、領都以外の上下水道普及率が50%行かないからでは…。
トイレ大事。
「しかし、トビアス氏はどうなんだ? 彼のように転生者であることを隠すも居るのはどうしてだ?」
護衛2、お前フィギュア作るんだろ、エロい美少女フィギュア作れるか? とかにやにや聞いてます。
こう言う風に言われるのが嫌なのでは?
それより お前、それセクハラにならないか?
トビアス君、泣きそう。
「トビアス君はどうも未登録転生者のようですね」
ニコニコ一兄も護衛2のセクハラを止めない。
「たまに見逃したり、強く転生者であることを否定されるとそれ以上ツッコめないんですよ」
「個人の自由と尊厳と基本的人権は守られてますから」
何故か俺をちらりと見る。
俺は空気、くうきー!。
ため息しかでねえ。
二兄は俺がついたテーブルの横に疲れたように座っている。
どした?
二兄は自分の護衛騎士の未成年に対するセクハラを止めるでもなくぼーっと眺めている。
アイン殿下と一兄の転生者に対する質疑応答が続いている。
下手に口挟むと藪蛇になりそうなので〈隠れ転生者〉としては大人しくしていよう。
二兄は退屈なのか、フォルスターから出した銃を手持無沙汰に、トリガーに指ツッコんでクルクル回している。
堂に入ってるなあ 散々遊んだんだろそれ。
あと、壁に銃口向けて遊ばないでください。
「二兄、ソレ安全装置付いてる? 」
振り返る二兄 ちょっと銃身をみる。
確認しないで遊んでいたな!
「安全装置、入っているぞ」
テーブルの上に乗せると拳銃のみ俺の方に滑らせてきた。
あっぶねーな!
そんなやりとりをしている俺らを見つけた一兄。
フフと笑って俺たちの方に手のひらを向けた。
「ちなみに そんな転生者がで前世で得た知識で作った武器がアレです」
え? コレ?
アイン殿下が興味津々で俺の持つ拳銃を見つめている。
オトコノコだ。
銃口は俺のほうに握り、アイン殿下にグリップを差し出す。
「魔導拳銃と名付けました安全装置が入っているので一応安全です」
いちおうってなんだよ。
「転生者がアイディアを出してそれをウチの錬金術師が研鑽を重ねて出来上がった武器です」
「北の国の前世知識チート対応とでもいいますか…」
「よんの言う〈おれがかんがえたさいきょうのぶき〉だろ?」
にやにやと二兄。
「よんの知り合いの転生者がちまちま書き残していたのをよんがまとめた。
〈おれのかんがえたさいきょうのぶき〉シリーズとなっています」
やめて! 一兄!!
でも、そのメモの作者は俺は知らない。
「考えた奴は〈異世界チートでハーレム無双するのに必要なメモ〉とか書いていたな」
ニヤニヤ二兄。
そんなタイトル付いていたっけ? あの誰か書いたか分からないけど、竜が暴れ込んで滅茶苦茶になった俺の部屋のベッドサイドに落ち込んで無事だった、子供の落書きみたいなメモ。
〈ぴょん〉と呼ばれて、誰かと昏い所を手を繋いで歩いていた記憶に、心臓がずくりとする。
いや、心臓と思っていたが…もしかしてこれは俺の魔力回路の痛み?
昔に呼ばれた記憶。
悪口言われる時のあだなかと思ったがそうではない、思い出すような痛みがある。
「何だ、コレ…」
俺の苦笑する嗤いの端がひきつっている。
「よん? 」
目の前のソファに座るアイン殿下に渡そうとグリップを向けた銃がごとりと、俺の手を離れてテーブルに落ちた。
殿下が驚いた顔で俺を見ていた。
あれ?
ナニカがぱたりと白いテーブルに落ちた。
赤い……。
視界にノイズが走る。
ふと、前を見るとアイン殿下がいた。
宝玉のような紅い瞳に金が盛大に散っている。
片方は黒の眼帯に覆われて……。
ああ、やっぱりケガさせてしまったのか 申し訳ない。
アイン殿下の眼帯を見つめて呟いた。
「ちゃんと守れなくてごめんな」
眼帯は魔眼を制御する為のモノでその下に傷はない。
アイン殿下の護衛騎士であるディーオイレ・ミネルバ卿なら知っている。
アイン殿下の驚愕に見開かれた、紅玉の様な瞳に俺が写っている。
いや、花嵐の様に金が散る瞳に映っているのは俺じゃない、黒髪の知らない男。
視界が歪む。
頭が、思考が飴を伸ばすように間伸びしている?
気持ち悪い。
また、ノイズが入り始める。
尊称の盾を使うとたまに現世と前世の境界があやふやになる。
そのノイズの間に間にコマ落としのように風景が、人物が入る。
アイン殿下が慌てて俺の方に来るのがコマ落としの風景にちらりと割って入って見えた。
その記憶は俺じゃねぇよ。
急に部屋の中が騒然としたが視界にも思考にもノイズが入ってしまった俺にはわからない。
ごとり、と殿下に魔導銃を渡そうと伸ばした俺の腕が無機質なモノが落ちるようにテーブルに落ちて音を立てた。
頭からテーブルに勢いよく落ちる所を後ろから引かれる。
護衛4が咄嗟に俺の襟首を掴んで後ろにそらせていた。
そのままズルズルとソファに横から崩れ落ちる。
ゲーム音楽特有の電子音がうるさい。
よく考えたら、バリエが魔力枯渇になる位魔力使ったんだから俺の方だって魔力障害起こしてたんだし…。
俺、薬で誤魔化して無理してたんだよ。
多分ここが限界か。
身体どころか首すら支えられない。
誰かが俺の頬をぺしぺししている。
アイン殿下ならご褒美なんだけどなぁ。
尊称の力ってやっべえな。
トビアス君に教えておかなきゃ。
「尊称の固有能力は魂をけずって力にして…い…」
るんだ、だからトビアス君も力を使う時は気を付けろよ。
って、なんで俺の声じゃない声が喋っているんだろう。
やべえな…。
この後、ニコラス殿下と会見があるんだったっけ…。
着替えも出来ずに待っていたのに。
うるさいノイズ。
情報量多い。
悲劇の香り付けってなんだ。
頭の中を巡る情報量に俺は処理落ちした。
早朝 筋肉BARにようこそ……。
早朝の王城。
王族用の、豪勢な一室。
メイドも侍従も締め出し、〈元国王、王弟〉の親父共が酒びたっていた。
「いいご身分ですね」
元王様だからいいご身分には変わりない
「ウチの子供達が焼き鳥になりかけていたのに…」
何処からか、恐怖の第六天魔王〈東域辺境伯当主〉降臨!
次回、アヅチ城当主降臨! 泣かぬなら焼き鳥にするぞ ホットギスギス。
次回は親父をサービスサービスぅ(笑)
サービスになってねぇ!




