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第一王子のロイヤルサバイブ 乙女ゲーは情報過多  作者: まるいのあっと


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◎閑話休題 梟の野望は東の辺境から⑧

お読みいただきありがとうございます

誤変換からとんでもパワーワードが爆誕? しました

貴腐神…貴腐人と入力したかったんです!

神か! やおいよろずの神からのお言葉でしょうか?

布教せよとの…

※野朗ばかりの内容ですがBとLのお話ではありません

色恋よりも拳の語らいと筋肉を推奨しております その様にお楽しみ頂けましたら幸いです

 ◎悪魔の証明(あくまのしょうめい)④ 


 前世の記憶なんて存在しないモノを存在すると証明することと同じと、大人の眼をした子供(彼)は言った。

   

 何故か

 鮮明に思い出すあいつの記憶。

 私の未練はあいつを助け出せなかった後悔の3分…只の夢見ならココロは削られることはない 誰とも共有出来ない 存在さえしない筈の傷…。

 

 教会の大聖堂の中は石造りなのに風通しが良いように魔道具が置かれ、夏はひんやり、冬はちょっとあったかの絶妙な居心地よさが市民の人気スポットなのだが……。

 

 なんだか回りが静かになったと見回したら、私達の回りから綺麗にヒトがいなくなり、遠巻きにされている…? 不穏な会話はしていたが防音装置は働いているのに…解せぬ。


 私はベンチの壊れた背もたれを握りしめてバラバラにした。

 老朽化激し過ぎます。

 

 遠くの親子が「あのおじちゃん達怖い」

 「しっ、眼を合わせちゃダメよ! 」

 と内緒話をしているのは聞こえない。

 

 しかし、遠ざかる一般人になりかわるよう、近寄ってくるお嬢様方もいた。

 

 ざわり。

 

 先生達は気付かない。

 

 ざわり…ざわり。

 

 先生、頭を抱えたまま。

 私も項垂れていて気付かなかった。

 

  ざわり…ざわり、ざわり…。


 私の中では増殖するディーオイレ坊ちゃんが忙しく、周りを見ていなかった。

 

 ちょっと可愛い ディーオイレ坊ちゃんは私の妄想の中で彼方此方かけまわる。

 そして色々なものを壊しまくった…。


 いやいや坊ちゃん!

 

 しかしシリアスな先生の発言に現実に引き戻される。

 

 「もっと不味いのは彼ら、彼女らの前世知識を利用して転生者たちの言うところの殺戮兵器を連中が手にいれてしまうことだろう」

 

 魔法に代わる戦争兵器。


 世界はスッポンポポンな巨大ディーオイレ坊ちゃんに破壊尽くされなかった…。

 

 今度は俺が頭をかかえた 近代兵器なディーオイレ坊ちゃん。


 ロボか? 汎用型人型最終兵器か。


 先生、すみませんマジシリアスな場面をこっそりぶち壊して。

 

 「前世、現代知識の戦争兵器」

 

 私はマジックバックから二股棒を差し出した。

 出してみてちょっと違うなと苦笑する。

  

 今の段階では子供のおもちゃだ。

 しかし前世では通販でエアガン、スタンガンなどと同じカテゴリで売られていたのを覚えている。

 

 二股の木の枝の間に渡しすように伸縮が強いスライム革の紐がついている棒。

 スリングショット 又はゴムパチンコ。

 金属で精工に作れば十分戦争につかえそうだ。

 銃や爆弾を作るにはまだ知識や製法の試行錯誤が必要だろう。

 

 このスライム革、伸縮性が良く丈夫なのでパンツのウエストやズボンやスカートのウエスト部分に使われている、転生者は〈ゴムあるんだ〉と叫ぶ(笑)

 

 先生、顔を抱えたままちょっとだけ顔を上げて私をみていたのが、ギュンと喰いついてきた。

 先生、怖い 恐いから迫らないで下さい。

 

 「スリングショット」

 おお、知ってましたか。

 「ディーオイレ坊ちゃんが考えた〈おれのさいきょうなぶき〉シリーズです」(笑)

 ディーオイレ坊ちゃんの名前が出てまた頭抱える先生。

 「シリーズって、他にもヤバいのあるのかよ!」

 アタマイタイよな、色々やらかすディーオイレ坊ちゃん。

 

 先生、立ち直ってゴムパチンコを手に取って繁々と眺める。

 「実物見るの久しぶりだよ、どうしたコレ」

 先生が懐かしそうにゴムをひっぱっている。

 この世界にもあったんですか?

 「転移者の師匠が作って鳥打つ時に使っていた」

 師匠さん(転移者)の知識ですか…。

 「…鳥、打てるのですか」

 「そこらの石使って器用に落としていたなあ」

 懐かしそうです 先生。

 そしてその鳥は飯のおかずになったらしい。

 

 「他人丼」

 「何かよそいきな感じがする」

 鶏肉と卵で作った丼が親子丼。

 肉と卵が他人なら他人ー丼(たにーん どん)。

 

 「いやいや、鶏肉と卵が親子とは限らないだろう? 」

 いやいやいや、そう言う意味ではないのですよ、鶏肉と卵が実の親子の確率ってどんだけ?

 先生、ゴムを伸ばして離してをくりかえしている。

 「流石ディーオイレ坊ちゃん程の威力はないですね」

 ディーオイレ坊ちゃんだったら鳥肉が爆散する。

 (笑)。

 「爆散…ぴょんのいた世界の兵器…」

 

 違いますよ。

 

 「ディーオイレ坊ちゃが部屋に隠していた拾った木の棒で作りましたよ? ま(・)だ(・)近代兵器じゃないです」

 「木の棒…なんで部屋に? 」

 「男の子は具合が良さそうな木の棒が道端とかに落ちてたら拾ってくるものでしょう」

 「犬か! 」

 「先生はないんですか? 拾ってきたこと」

 渋々な先生。

 「師匠について勉強ばかりしていたからそんなもの拾ったことはないな」

 にやり、そういう子供が拾ってくるのは…。

 「先生なら変わった石(・)と(・)か(・)雑(・)草(・)とか拾ってきそうですね」

 「……」

 ぷいと横を向く先生。

 その沈黙は是(あった)な?。

 

 ゴムパチンコ 大人になって見なくなりましたが駄菓子屋で売っていましたね。

 Amaz●で見たのは金属製の狩猟用とありました…やっぱり作りによっては先生の師匠のように狩猟に使えるのか…。

 

 私的には異世界の武器…でもありますが、昭和の子供のおもちゃです。

 

 先生、やっぱ隠れ転生者じゃないですか?

 「坊ちゃん、ゴムパッチンって言ってましたよ」

 正式にはゴムパチンコなんだが、坊ちゃんの中のヒト、あのゴム咥えてパッチンするお笑いと混同しいる。

 

 一応一般人を装っているので私は知らない振り。

 騎士なので、この世界の武器は網羅しているがこれは見たことがなかった。

 自分でも作ろうとは思わなかったけど。

 スリング(石投げ紐)はあったが大分違うよな…。

 

 「魔法に代わる威力の通常兵器を北が開発しているかも…と、辺境伯に伝えますか? 」

 実際、実物が出たわけではない 憶測の域を出ない情報なのだが…。

 デイーオイレ坊ちゃんの〈おれのかんがえたさいきょうのぶき〉ノートには拳銃の展開図があった。


 拳銃、散弾銃、ハンドミサイル、地雷…転生か転移者、誰か知識チートで伝えれば誰かが作るのは時間の問題だと愚考します。

 「聞かなくてもお前さんは伝えるだろう」

 にやっと笑う先生、先生怪しいです やっぱり教会内の情報機関関係者? 

 

 「では、教会と情報の共有ということで報告させていただきます」

 ゴムパチンコを先生から返してもらってマジックバックに仕舞おうとして思い出す。

 

 「因みにこれ、今は坊ちゃん方がおもちゃにしてますけど…」

 にっこり笑ってこちらの情報も教えてあげよう。

 

 「坊ちゃん、魔力固めた魔力弾作って壁、吹き飛ばしました」

 

 「は? 」

 

 先生目、剥いてます。

 やっぱりないですよね。

 ディーオイレ坊ちゃん、壁ブチぬいたあと驚愕するこちらを見てテヘペロかましました。

 

 「勿論、一緒に遊んでいた護衛騎士と他のお子様たちと、まとめてブチ説教しました」

 天を仰ぐ先生。


 「あのクソガ…坊ちゃんは大人しく寝てろと言ったのに! 」


 「点滴取れたからご飯も少し普通食に戻した反動でしょうか、もうカポエ●では制御できませんでした」


 ディーオイレ坊ちゃんの体力作りの為のカポエラ踊りは見学者の大爆笑の末、凄い勢いで辺境伯家で広がっています。

 

 あれは暴れたい坊ちゃん達のリハビリ兼ガス抜きの意味もあったのだが…楽しければいいか。

 

 考える先生。

 「ぴょん、前世で死んだの30代半ばと聞いたが」

 「はい? …ぴょん? 」

 なんか勝手にあちこちで命名されてる 私も人のことは言えないが…。

 

 「魔力弾の発想は何処から来るんだろう」

 私はちょっと考える。

 「坊ちゃんの記憶では」

 坊ちゃん、考えそう。

 「ディーオイレ坊ちゃんの中のヒト、多分坊ちゃんの前世だと思うが坊ちゃんの生まれてからここまでの記憶を一部受けついでいないようなんだよなぁ」

 

 「?」

 

 ホーク坊ちゃんやパウロ坊ちゃん達と仲がよかったですよ?

 いつものように馬鹿話してますよ?

 動けないから簡単な手遊びしかしてないですが誘拐される前のように…?

 

 「ぴょんの記憶+目覚めている時の情報しかないんだよ」

 最初、名前名乗ってましたよ?

 「それは…」

 

 前世、魔法なんかなかった。

 ぴょんは時々観察するような眼でヒトを視ていた。

 

 大人の観察眼で。

 

 「魔法やもろもろは…頭が覚えていなくとも身体で覚えていたのでは? 」

 「坊ちゃん、身体強化の魔法しか使えないんだよな? 」

 

 「……」

 

 私は土魔法が使えるので粘土を丸める発想だろうなと考えていた。

 そういえば身体強化の魔法を丸めるなんて出来ない。

 大人の異世界の知識でディーオイレ坊ちゃんの記憶を上書きしている…?


 デイーオイレ坊ちゃんは今(・)何処にいる?

 

 「世界に対する理解力って何なんだろう」

 魔法の授業で教わる最初の問題。

 

 世界に対する理解力の差が魔法の使い方にも出る。

 雨が降る理屈が解れば火魔法しかつかえなくても雨が降らせられるかもしれない。

 水魔法が使えるなら氷やお湯も出せるかもしれない。

 

 「子供で…寝ているしかない状態だから今までは変な呪文唱える位しか害がなかったが」

 

 「…」

 

 本体のディーオイレ坊ちゃんはまだ、眼を開けいても反応がない時がある。

 正確に言うとあの事件から目覚めていない。

 

 己の考えに吐き気がして口元を片手で押さえる。


 7歳の子供が未だあの悪意の中にいるのだろうか。


 先生は言葉を一息置いた。

 「この世界の理解や魔法を理解しているってことは」

 私が言葉を引き継ぐ。

 「ディーオイレ坊ちゃんの記憶をぴょんの記憶が上書きしている……」

 

 まじまじと先生を見た。


 目を合わせられない。


 口元を覆っていた掌で顔を覆う。

 

 「……」


 ぴょん助が全面に出てデイーオイレ坊ちゃんの人格を乗っ取る可能性。

 その気がなくとも坊ちゃんの意識が表に出ない限り、そうなるだろう。


 「うまいこと坊ちゃんの方が前面に出て融合してくれればいいが」

 先生の眉間に皺が刻まれている。

 「このままだとぴょんが全面に出て坊ちゃんが消えるか、ぴょんも坊ちゃんも消えて完全な植物状態になる、可能性がある」

 

 「植物状態…」

 

 眼を開けたまま何も反応しないディーオイレ坊ちゃんの顔に掌をかざして、生きているか呼吸を確かめていたホーク坊ちゃんの後ろ姿を思い出す。

 

 私はぴょん助が前世で先に死んだあいつではないかと浮かれていた。


 前世を共有出来る相手がいるなら…あの3分の絶望感から救われるのではないかと。

 

 私の記憶もぴょんの記憶も。

 とうに生を終えた人間のものだと言うのに。

 

 前世の記憶は存在しないも(・)の(・)を証明することと同じだと 子供(彼)は言った。

 

 そう、顔を隠すように俯いて覆っていた手を握りしめる。

 

 先生と私の間に沈黙が流れる。


 前世は夢も同じ…。

 

 「関係のない話なんですけど」

 

 誰かに話を聞いて欲しい。

 

 彼が消える前に。

 

 「私の昔の…同僚に…子供を庇って死んだ奴がいるんですよ」

 

 先生が私を正面から見る。

 

 「ああ」

 

 何故か頭をポンポンし始める先生。

 私の背が先生の掌をうけ、うずくまるようにまるくなる。

 

 「ディーオイレ坊ちゃんは私の護衛対象ではないのでホーク坊ちゃんと一緒にいるとき位しか付き合いがなかったんですが…」

 

 「うん」

 

 「その、死んだ同僚が…ディーオイレ坊ちゃんと同じことを言ってたんですよ」

 

 「……」

 

 先生は私を現実に引き留めるように頭を撫でる。

 

 「〈生きてるだけでまるもうけ〉だって…」

 背中を丸めすぎて先生の表情が読めない。

 

 「ずいぶん楽観的だな」

 

 「ですよね、俺もそう思います 嗤っちゃいますよ」

 

 でも。

 

 「…子供庇って死んだ時、死に際に子供に「大丈夫だから」って言って…」

 

 先生の距離が近い気がする。

 

 「そうか」

 

 「ディーオイレ坊ちゃんも……倒れる前に俺に言ったんです」

 

 「……」

 

 「「大丈夫だから」って…。」

 先生の腕にすがった。

 

 死んでしまった同僚。

 反応しないディーオイレ坊ちゃん。

 

 あいつの死ぬ前の任務は某所に潜入捜査するためにチンピラ役をしていた。

 子供を囮にして捜査を進めようとしていた馬鹿を殴った代償に危険な任務に放り込まれて……気づいたら死んでいた。

 

 だけど先生は私の肩を抱えるように頭をポンポンしている。

 子供をあやすように…。

 

 私を胡蝶の夢から人間に戻すように。

 

 「なんですか? そのポンポン…」

 ちょっと現実に戻る。

 「いや…お前も中のヒトと同じ位の年齢だなと…」

 「いやいや、私まだ25ですよ? 」

 

 先生…

 「……」

 先生?

 

 「気にするな! 」

 頭を叩くスピードと強度が上がった。

 あまりバンバン叩くので痛みでうっすら視線が上がって周囲を確認してしまった。

 

 はい?

 

 「…先生 モテます? 」

 

 先生…痛いわ!

 ぐるりと回りを見る私。

 汗が出て来る。

 

 「子供にはモテるぞ? 良く飴とか貰う」

 

 ちげーよ!

 なんか若い女性が増えている?

 …囲まれている?


 ざわり…ざわり。

 

 ……騎士の性で回りを索敵した。

 一部女子の団体様のひそひそ話を確認!!

 

 「…先生、イケオジとか呼ばれてませんか? 」

 「池? ジジイとかオヤジとかは呼ばれるが? 」

 

 私が言うのもなんだが、先生は女性陣が良くイケオジと呼ぶ男性のジャンルに入ると認識している。

 

 程よく銀髪、短髪で細身の筋肉は同世代にしては鍛えられていると思う(何者? 医者の筋肉? ) インテリ感を出す細身の銀縁の眼鏡に赤紫の瞳、美青年と呼ばれていた過去が加齢がいい色を付けた感のあるイケオジ…。

 

 私、いい年をして肩組んで頭なでられてる?…!


 現実は厳しいと、蝶が笑って飛んでいる気がする。


 「ちょっと回りを見回すと女子の団体がこちらを見て頬染めて見てませんか? 」

 顔を伏せたまま先生に問う。

 「丁度斜め前の通路に女性陣が固まって俺ら見ているなぁ」


 「お前、モテるなぁ」

 

 違う、先生だよ先生! そして俺もセットか!!

 

 「熱でもあるのか? 集団で顔が赤いな 風邪が流行っていると聞いたが 初期症状ならお嬢さん方早く家帰って薬飲んで寝てくれないかな」

 

 確定! 私はベンチの背に隠れるよう身を縮める。

 「どうした? 」

 「ホーク坊ちゃんとデイーオイレ坊ちゃんに今日一日大人しくしていたら串焼きをお土産に買って帰る約束したの忘れてました」

 

 ベンチの間を屈んで前進。

 

 「ので、串焼き買って帰ります!」

 「イキナリだなぁ」

 先生 ベンチの影にいる私を覗き込まないでください!

 なんか先生が指定した地域で小さく「キヤッ」とか女性の声が聞こえます。

 「俺も壁ぶち抜いたという坊ちゃんが気になるので一緒に行くよ」


 来なくていいです。

 てか、くんな!


 私の奥さんに噂聞かれたら大変ことになります!


 「ベンチは受付に申告して処理させよう、後で金払いにくればいい」

 私の腕を取ってひょいと立ち上がらせる。

 

 やめてー!

 

 後ろで「きゃ~~っ」と小さく嬌声が!

 恐くて後ろを振り向けない。

 汗だくだくです。

 

 こんな癖のあるオヤジと私を×(かけざん)しないでくれ!

 

 はっと先生に会いに教会に来た目的、 新しくスカウトした四男坊の若い護衛騎士を思い出す。

 

 今日は先生に噂の牛丼屋の場所を聞こうと思って此処に来たんだ!

モブ腐女子:私、転生を思い出した時、コルセットに絶望しましたわ。

モブ腐女子2:私も、この世界の男尊●卑にもげてしまえと絶望しました

モブ貴腐人:でも、今日は良きモノがリアルで堪能出来て幸いでごさいました。

全腐:同意。うんうん

   この喜びを神に感謝!

突然、多くの女性が女神像の前で前世大●にある有名なグリ●のポーズを…!

モブ少年 周りに押されてポーズ

お母さん、これで合ってる?

意味も分からず真似してはいけません!

閑話休題、長すぎですね そろそろ事件です。



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