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第一王子のロイヤルサバイブ 乙女ゲーは情報過多  作者: まるいのあっと


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33/37

◎不夜城 真夜中に会議は踊る④ 控えの間での寸劇

お読みいただきありがとうございます。

やっと乙女ゲームまで辿り着きましたー!

・:*+.\(( °ω° ))/.:+ミネルバ卿が。

BとLの話では全くありません!

乙女ゲーの強制力を蹴り飛ばしテッペン奪い合う物語…なのか? この匂わせがどう転ぶか、お楽しみ頂けると幸いです ぬいの海溺れるのは次回、お楽しみに!

 ◎踊り疲れたお風呂アヒルたちは

  ぬいの海に溺れたい。

  

 

 知らない天井…オタは絶対言う。

 だから僕も言ってみた。

 

 「知らないソファ……」

 

 研究室の折り畳みの簡易ベッドが嫌いなので自費で寝転がって足の延ばせるソファを買って置いた。

 なのに〈邪魔〉とか〈不必要〉とかいい顔しなかった先輩、教授がこぞってそこで仮眠するようなった。

 

 …解せない。

 

 自分の部屋のベッドよりソファで丸まって寝るのが落ち着くのはなんでだろうと、考えてみたら……ソファの背もたれの部分が前世で愛用していたヨメの抱き枕の感触に似ているせいだと今、気づいた。

 

 ヨメの抱き枕……作るか(笑)

 

 と、覚醒。

 

 何処だ? ココ。

 ベッドではないソファで寝ていた。

 

 手触りいいな、このソファ。

 

 記憶を探る、確かヨメが攻撃されて戦闘状態に入った。

 

 「悪いな、道連れにする」

 

 誰かがイケボで僕に囁いた気がする。

 告白? 愛なの? 病んデレなのか!

 何処へ道連れ?

 

 連れトイレか?

 

 混乱の中、寝返りを打つといつもの位置にヨメがいた。

 ちょっとホッとしたが…。

 

 僕の寝ている横、護衛騎士の制服を着た死神がぬおーーんと立っていた。

 

 「ぬおーー!!」

 流石飛び起きた、怖い!

 

 アッシュブラウンの髪に銀と黒が少し混じっている。

 赤目にメガネのイケメンの死神が一瞬僕を見て深々頭を下げる。

 睨まれた? 恐いよう!

 

 凄いピッとした礼。

 あ、これ記者会見とかで見る謝罪?

 何で?

 

 「君の魔力封じの首輪を自爆用の爆弾だと勘違いして取り上げようとした…乱暴なことをしてしまって申し訳ない」

 

 この声、道連れにされそうになったイケボ!

 

 「なんで道連れ? 」

 

 怒鳴られるのを待ち構えていたのに反応が違うのか、イケボのイケメンはちょっと顔を上げていぶかしげに僕を見る。

 気が付いた。

 単純に眼つきの悪いヒトなんだ、この人?

 メガネってことは眼が悪くて眼つきが悪いのかな。

 

 「…私には装甲…盾のスキルがある」

 

 装甲?

 

 「君が自爆犯ならお…私の盾が君を覆えば被害は最小限に抑えられる」

 それって…。

 「盾の内側にいるお…私と君はひき肉になる」

 豚と牛の合いびき肉ですかい? どっちが豚?

 「だから道連れ」

 

 いや、それはお兄さんが僕の道連れになるんじゃないですか!

 

 とんでもないことを平気な顔で言うイケメン。

 

 気が付いてしまった。

 

 このイケメン、自分の命が軽い?

 

 「僕は自爆犯だったんですか? 」

 身に覚えがない。

 「いや、私の勘違いだった 謝罪する」

 

 (なお)も深々頭を下げるコワモテイケメン。

 「謝罪を受けます ので頭を上げてください」

 

 ホッとするイケメン。

 

 こちらがホッとした。

 

 初対面でディーオイレ ミネルバと名乗ったこのコワモテイケメンは僕と家族が住む辺境の領主の御子息様。

 多分…4番目の御子息。

 護衛騎士ということは騎士爵を持っている。

 僕はまだ学生で子爵家の長男で…実質無官、身分が違いすぎる。

 背中を嫌な汗がたらたらです。

 

 「で、お詫びの品というわけではないのだが」

 腰の小物入れをごそごそする強面イケメン、略してコワメシ……じゃなくてコワメンズ。

 小さな陶器のクリームの瓶を出した、白い陶器に青い小花の散る可愛い瓶、化粧品?

 

 「君の首、魔力封じの首輪でかぶれて赤くなってるだろ? 良かったら使ってくれ」

 あ、笑うと悪ガキみたいな顔になるんだな。

 

 「使いかけで悪いが性能は保証する」

 

 トクゥン…なんてトキメかないから!

 筋肉に!

 

 だが、きゅるると蓋を開けるとイキナリ左手人差し指を突っ込んだ!

 

 は?

 

 すぼっっと音がするほど勢いよく指を抜くと瓶を持ち替えて右手だけしていたグローブ(ステゴロ様専用アイテム?殴るときに嵌めるヤツ? )を口で咥えて脱ぐ。

 

 頂きました! 

 推しがやるとトキメクポーズ!

 

 …マジか。

 ちくしょう、コワメンズでも絵になる。

 

 脱いだ手袋の手の甲が棒で叩かれたように赤くなってる。

 あー…ウチのヨメが…戦闘時に蹴りいれてました、申し訳ありません。

 

 ぬーりぬーり…。

 黙ってみているしかない僕。

 ぬーりぬーり……。

 

 クリームを塗ったのは毒味だったのだろうか。

 「毒は入ってないから」

 

 なんてことでしょう!

 あれだけ赤くなっていた手の甲が!

 

 コワメンズは薬を塗った手の甲を見せて来る。

 手の甲の赤い跡はキレイになくなっていた。

 

 素晴らしい効能ですわ!

 でもお高いんでしょうねぇ…?

 

 と…通販番組みたいに反応したほうがいいのでしょうか?

 

 「ありがとうございます」

 素直に貰っとく。

 

 「ヨメに後で首に塗って貰うといい」

 

 瓶をヨメが座る椅子の脇、水差しとコップが置いてあるサイドテーブルに乗せる。

 …オレノヨメはシリーズ名なんです。

 ちゃんと個体名あるんです。

 

 ソファに座りなおしながらモヨっとしているとコワメンズは椅子をくるりと回し、僕と対面で座るように置きなおして座りなおす。

 

 凶悪な面構えでニヤリと嗤いながら。

 

 え? 圧迫面接?


 「アイン殿下、バトルフィギュア零号機 の作者ですよね? 」

 

 え?

 

 前世のフィギュアの要領で作ってみたくて、手慰みで作ったら衣装はこちらで作ると、シュピーゲルング キント〈Kinder〉商会の双子に持っていかれた。

 服やら装飾品やら防具を作るのも楽しみなのに!

 

 だけど、本格的に布で作る服もちょろっと興味があったので作りかけてた防具やら付属品と共にデザイン画も送ったが…どうなったのか?

 

 「ツヴァイ殿下のお気に入りなんですが壊れてしまって…治りますか?」

 そういって懐からハンカチに包まれたモノを出した。

 アイン殿下のフィギュアは腹から腕、の先の一部が折れてしまっていた。

 

 「どうして折れたのですか? 」

 

 服を剥いだら結構ひび割れている? 強化魔法がかかっていてちょっとやそっとで壊れない筈だったのに。

 ひっくり返したりして傷を見ていたら何だか空気が動いたのでそちらを振り向く。

 

 いつの間にかヒザ突き合わせる距離までコワメンズが近づいてきていた!?

 なんで?

 

 薄く嗤うコワメンズ。

 

 聞いてはいけないモノだから? 。

 クワバラクワバラ…ツッコむのはやめよう。

 …やめるから近づいて来ないで!

 

 人形を色々な角度で観察したいんですが、メチャコワメンズ君が近づいて睨んでくる…。

 …怖いのでみつめないで…ドキドキ…恐怖のあまり冷や汗。

 

 「君を道連れに心中しようとした時壊れてしまったらしいんですよ」

 

 言い方!

 

 人形は3つ入れた魔石の一つが粉々になっていた。

 「人のように動ける魔法」

 「人の命令を聞く魔法」

 「行動を学習する魔法」

 の3つを一つずつの魔石に入れて人形(ゴーレム)にした。

 今回、「人の命令を聞く魔法」の石が壊れたのでそこを入れ替えて折れた部分を繋げれば治るだろう…が。

 

 「治らなければこちらで埋葬しますので新しい人形を作って貰えますか?」

 

 埋葬…してくれるんだ。

 只の人形なのに。

 

 いつの間にか息がかかる距離まで来たぁ!

 

 眼が合う。

 

 この人は人形が

 ()()()()()返す でも

 ()()() でもなく

 ()()してくれるという。

 

 コワメンズ…じゃない、ミネルバ卿を見た。

 

 護衛騎士で領主の息子で…己の命を軽く見積もる人なのに……。

 

 ロマンチスト?

 

 「時間かければ直せます、でも一から作るより時間かかります」

 「どうされます?」

 

 「修理と新規での作成をお願いします、料金は私が支払いますので」

 即答したね? ぼったくって良いかな?

 

 「アイン殿下とツヴァイ殿下のフィギュアを2体ずつ、と修理を」

 ブッコンできましたね? 数多いよ。

 

 「と…その前に」

 

 「?」

 

 コワメンズが見つめて来る? 顔近いよ? 何で両手を取る?

 どんどん近づくミネルバ卿。

 息のかかる距離っておかしい!

 

 「いいハコ(1185)つくろう…」

 

 「?」

 はい?

 

 ミネルバ卿ちょいと首を傾げる。

 傾げる姿もイケメン。

 声もイケボ。

 くそっ。

 

 「虫殺し(645)…」

 「え?」

 「……」

 「最古の銅銭(どうせん)

 「銅線(どうせん)?」

 紐をのばすようなポーズをしてみた。

 「?」

 

 何かが合わない…が、ナニかが分からない。

 

 凄いミネルバ卿の顔が迫ってくる?

 なんで? なんで覆いかぶされてるのかな?

 逃げ場がない!

 

 「夏、冬2回あるイベントの会場!」

 ミネルバ卿必死! 鼻息荒い! 助けてぇ!

 「と…東京●サイト?」

 「ピンポーン!」

 ミネルバ卿が雄叫びを上げながらガッツポーズを作る。

 …人の腹の上で…。

 

 どいて?

 

 「転生者だろ! お前」

 イキナリ話し言葉が崩れましたぁ!

 

 「えーと…ミネルバ卿も…?」

 僕の胸に顔を埋めてぐりぐりしてる? なんで!

 「いいハコ(1185)つくろう! ったら●倉幕府だろ」

 ナニイッテルンデスカ。

 「…(1192)作ろう●倉幕府ですよ? 」

 「虫殺し(645)乙巳の変(いつしのへん)は?」

 「虫殺し(645)は大化の改新(たいかのかいしん)では?」

 というか、イッシノヘンってなんですか?

 「「………」」

 「というか何で日本史語呂合わせ?」

 「…わかりやすいかなと……」

 

 もう、ミネルバ卿がそこいらの兄ちゃんに見えて来た。

 返せ! 俺の中のイマジナリー・コワメンズ護衛騎士を!

 

 「…因みに生まれた年号覚えてますか?」

 

 もしかしたらと思い、聞いてみる。

 

 「…平成」

 「……僕、昭和です」

 「死んだのは多分令和」

 「俺も」

 

 ミネルバ卿、とうとう私から俺になった。

 

 「昭和……もしかして年上…」

 「第二次世界大戦を生き抜いた(つわもの)…」

 「違います! 僕が生まれたのは終戦して大分たってます」

 たまに若い子に言われたことを、またここでも……(おこ)です僕。

 

 ミネルバ卿、人の上で乙女のように口に手を持ってきておののく。

 いい加減どいてください。

 

 「何歳位で儚くなりましたか?」

 「……30半ば?」

 「僕、多分40代、過労死です」

 「先輩?」

 「何のです!」

 

 いい加減重いですミネルバ卿!

 どいて!

 

 「お仕事は? 」

 「今度は見合いの席ですか!」

 「造形師やってました アニメや漫画のキャラクターの人形、作ってました」

 「年収は…」

 「今は学生です!」

 完全に僕の中のミネルバ卿のイメージはゲームの中だけの人になった。

 てか、ゲームにいなかったけど この護衛騎士。

 

 「アイン殿下が攻略キャラのゲームの名前は?」

 また質問 眼が怖い!

 

 「乙女ゲーム ノイエクラッセの薔薇姫!」

 

 ミネルバ卿が俺の上につっぷした。

 息、浅いですよ? 過呼吸ですか? 大丈夫ですか?

 

 本当に過呼吸になりかけている、袋かぶせるんだっけ?

 違う、とりあえず落ち着かせて腹式呼吸を……。

 

 ヒューヒューしてる、汗凄い。

 とりあえず抱きしめて背中をさする。

 「落ち着いて下さい、大丈夫です」

 いや、この人筋肉厚くて抱きしめないと背中さすれない…。

 

 と、何かが落ちる音がした。

 

 そちらを振り返ると、隣の会議場の喧騒を背景に、扉を開けて入って来た赤毛の護衛騎士が持っていた皿を落としていた。

 

 山盛りの肉の皿、もったいない…。

 

 「りーだぁー… 未成年はダメですよ? 」

 

 その護衛騎士は可哀そうなものを見る眼でミネルバ卿をみていた。

 

 あ、この護衛騎士、見たことある。

 アイン殿下の護衛騎士、バルド スキャン オストーゼ。

 軍閥貴族の次男坊、残念ながら攻略対象ではない モブ。

 

 「「違うわ!」」

 

 残念なことに、まるで恋人同士のように声がハモった。

 落ち着いてきたけど涙目でぜいぜいしているミネルバ卿は僕にしがみついたままだった。

 

 オレノヨメ、助けて。

 

 ヨメは先ほどの席から微動だにせず、ミネルバ卿に貰ったクリームをCMモデルのように捧げ持っていた。

 

 …違うから……。


 


ぬいって何?

掌に収まる俵形のぬいぐるみ。

ゴーレムマスターの妹ちゃんが作成。

人肌に擦り寄ります。嬉しいとジャンプします

悲しいとしっとりします。

お風呂上がりもしっとりです。(笑)

俵形って何?

次回はあひる隊長をサービスサービスぅです。

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