表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第一王子のロイヤルサバイブ 乙女ゲーは情報過多  作者: まるいのあっと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/37

◎不夜城 真夜中に会議は踊る③円形会議場で〈サバイバル〉

読んで頂きありがとうございます。

今回はシリアスで初めてシリアスで締める予定でした…が。

オチが無いと話が締められないらしいです(嗤)

王子兄弟が下世話なネタを口走り、ついでに東の辺境伯兄弟が●●松兄弟化しているようです。

収集がつかない肉祭り会場からは以上です。

…このカオスをお楽しみ頂けれは幸いです。


 ◎尊称という名の人柱は嗤う。

 

 首の汗を拭うトビアス君の首元を見てギョッとした。

 ブラウスの襟からチラリと見えた銀色。


 魔力封じの首輪。


 たまに見る、魔力制御の出来ない子供がしている魔力暴走を防ぐ為の首輪。

 そして近年多くなった自爆テロの凶器。

 

 ーー魔力制御の首輪と偽り、魔力暴走を増長させ威力を傘増して爆発させる首輪。

 装着した人間をターゲットの側で爆破させる。ーー


 魔力封じの首輪を付けているのは子供が多い。

 騙して付けさせるのも洗脳して付けさせるのも、大人にしてみれば命の価値の安い、扱いやすい子供。


 胸糞悪い。


 半年位前にもあった。

 王城は一部料金を払えば一般人でも見学出来る区画があるのだが、そこに学園の学生の身分証で入り込んだ子供がいた。

 その首には魔力制御の首輪。


 学園生と偽りの身分証を使っても疑われない子供。


 警備も学生の身分証と平民には割高な料金が払える身分ということで油断した…自爆テロに関する申し送りも連絡も城の衛兵達にはなかった。


 魔力封じの首輪は魔力の高い()()()()()()()()()必要なアイテムであり、魔力が高い子供を持つ親のステイタスでもある。

 こぞって高価な首輪を嵌めることを自慢したい()()()は、容易に他の目立たない()を装着させる事を()()としなかった。


 故に情報は()()()()()()()()と秘匿される


 付き添いの保護者と学園生の子供と、見学の許可が出たが、学生と保護者は係の案内を振り切って見学コースに入っていない図書館棟付近まで入り込んだ。


 首輪を効果的に爆破させる為の場所を探す為。


 アイン殿下の執務室は図書館棟にある。

 

 そして図書館棟の廊下で爆発は起きた。

 護衛騎士達には最近王都内で起こっていた自爆テロに対しての警告を受けていた。


 発見された時首輪は白い光を点滅させていたらしい。


 護衛騎士の一人が即首を落としたが爆発は止まらず騎士は逃げきれず爆発に巻き込まれて重体。

 付き添いとして付いてきて、彼らの行動を静止しようと動いた案内係の者、通りがかりの文官、保護者を自認する者、自爆した本人4名が亡くなった。


 図書館棟外廊下の半径10m以内を煤塵に変え。

 

 だから首輪の魔力が臨界に達する前に一兄(いちあに)や殿下達から引きはがそうとした。

 

 だが、一兄から引き離した時はもう首輪の光が白い点滅に変化していた。


 前の事件の時は首を落としても爆発は止まらなかったという。

 アイン殿下なら魔法解除できるかと思ったがショックを与えてはいけないと前の事件の話を共有していない。


 情報共有、報連相って大事だよな。

 

 そして一番近い第一騎士団の護衛の枠から外されていたアイン殿下。

 速攻バリエ達が対応していたが…。


 それ、ダメだろ? 


 アイン殿下、ツヴァイ殿下。

 前国王陛下、王弟、宰相……。

 欲を言えば兄弟、仲間も護りたい。


 守る人間が多すぎた。


 盾のスキル。

 俺の体から3センチ以内、触れたモノ全て同じ盾で守れる。

 魔法、剣、爆発から…。

 スキルと言うことにしていたが多分この能力は。


 尊称の異能 〈護国の盾〉


 これは国の一大事かな?

 最悪国の行政が止まる。

 

 もしかして此処で尊称持ちとして散るのが俺の人柱としての役目だったのか。


 すまんな殿下。

 すまんな、トビアス君だっけ? 道連れにする。


 そう諦めてトビアス君に覆いかぶさって盾の異能を最大限で発動する。

 魔力、物理も通さない〈護国の盾〉


 俺が覆った

 俺とトビアス君()()


 その時、カチりと歯車がかみ合うような音がした。

 

 尊称を持つ者は世界の人柱である。

 尊称の異能が動くとき、世界が変わる と。

 

 …変わらなかった。


 場を壊す音。


 「はい、人生諦めたらそこで終わりだヨ? 」

 アイルの声が会議場に響く。


 誰に言った?

 俺にか?

 俺たちを人柱にして薪のように焚べる()()にか?


 魔力暴発はなかった。


 気絶したトビアス君を案内された控えの間に運ぶと猫侍女もシレっとついてくる。

 寝かせたソファの頭の近くに椅子を持ってきて、当然の権利と無表情で座る。


 侍女の教育が行き届いているようで…。


 アイルは魔力封じの首輪を外し、調整すると持って行く。


 「爆発物でなければそのままで良くないか」

 「一度臨界まで使用したら魔力(ガス)抜きが必要にゃん」

 笑いながら外した首輪を指で器用にクルクル回す。


 …ソレ、ウッカリ飛ばすの分かっててバルトが良くやってるな…。


 トビアス君が目覚めるまでの休憩と称した肉祭りが始まるらしい。


 神々、女神のレリーフの御前で…。


 〈天には星、地には花 世は全て事もなし〉


 あの文言の下で行われる肉祭りなら大丈夫か。


 俺は肉祭りに参戦する気も起きず、トビアス君の横に備品の椅子を置いて背もたれに顎を載せるように逆位置で座った。


 気がつくのが遅いが、胸元に違和感があった。


 何かが入っている?


 ごそごそと引っ張り出したソレはアイン殿下バトルフィギュア。

 ツヴァイ殿下とアイン殿下を抱き上げてままゴールした時、ツヴァイ殿下がフィギュアを握りしめたままで暴れてた、懐に入ったまま気がつかなかったのだろうか…。


 取り出したフィギュアは胴体から真っ二つになっていた。


 〈blank〉

 あの時聴きつけた微かな音楽。

 一番近くにいた尊称持ちの俺にだけ聞こえる音。

 

 殿下のフィギュアに付けられた尊称。


 〈白紙〉 〈なにものでもない〉…。

 

 もしかして此処で人柱になったのはこの人形?


 まじまじと壊れた人形を見る。

 あの時目があったような気がした。

 殿下と同じ、魔石のような硬質な輝きを放つ


 赤に金が散る瞳。


 俺は彼の道連れにもなれなかったのか。


 殿下方、悲しむだろうな…。


 俺は壊れた人形を持っていたハンカチでくるんで懐に入れなおした。

 

 トビアス君がうなされて身じろぎをする。

 そろそろ目を覚ますか。


 アイン殿下はツヴァイ殿下のフィギュアを、ツヴァイ殿下にもこれと同じアイン殿下のフィギュアを作って貰おう。


 この人形はこっそり王都の景色が綺麗な公園に埋めようと思う。

 王都が一望出来る、高台にある公園は花街の入り口にある、()()公園。


 悪いと思ってる、これで勘弁してくれ。


 俺もそのうち役目が回ってくるんだろう。


 薄く嗤った。


 嗤うしかない。


 神々か運営か知らないが、前世も今も俺の命は安いようだ。

 

 椅子の背を抱えて俯く俺を何故か猫侍女が目で追っていたのは気が付かなかった。


 アイルが魔力制御の首輪を持ってヤバい顔をしていたことも俺は()()()()()しなかった。





 アイルの本当の研究室は空間移動でしか行けない場所にある。


 「誰だか推測でしか言えないけど…やってくれたな」


 猫は如何にも錬金術師の胡散臭い研究室でいつものなつこい家猫の風貌を捨てて獰猛な肉食獣の嗤いで魔力封じの首輪を見ていた。


 魔道士は舐められたら倍返し。


 死に際の諦めが良すぎる護衛騎士の相方には見せない貌。


 元相方のディーオイレ ミネルバ卿には只の魔力封じの首輪ということにしておいたが実際、それは魔力で自爆する首輪だった。

 

 「何処ですり替えられた? 辺境伯領都で捕獲したときは普通に魔力封じの首輪だった、王城で文官用の寮に一泊させた時か? ゴーレム侍女が3体も付いているから大丈夫だと思っていたのが油断だったか…」


 アイルにしては珍しい失敗だった。


 子供の様に思いつきで動いているフリをしているが、付き合いの長い、薄々気付いている連中には〈ショタジジイ〉と影で呼ばれているアイルの中身は妖精族、ケットシーの血を引くと云われる猫人。

 本質は腹黒で計算高い。





 そして肉祭り会議場。 


 猫人、護衛騎士の抜けた肉祭りは盛り上がりに欠け、ツヴァイ殿下はフィギュアを探して半泣き。


 アイン殿下は……無表情に…静かに怒っていた。


 カオス。

 バリエは周りをそう称した。


 「リーダー、早く帰ってきて…」

 肉如きでは王位継承権第一位と二位(の、筈)の殿下方を制御出来ない。


 未だ不夜城の夜明けは遠かった。

 

 「兄上の兄上がない…」

 円卓の下から這い出してきたツヴァイ殿下が半泣きでとんでもないコトを言い始めた。

 肉を配膳していた騎士、書類を眺めて肉待ちをしていた会議メンバーが止まる。

 皆、本当の意味は承知していたが…。


 アイン殿下はツヴァイ殿下を抱きしめる。

 「ツヴァイ、その言い方では私は女のコになってしまう」

 しかし、数秒考えるアイン殿下。

 「王位継承権が下がるなら王女になるのも良いか」


 この世界、上下水道が発達していても男尊女卑が幅を利かせている。

 女性に王位継承権はない訳ではないが、同年代の男性がいれば能力がなくとも其方が優先された。


 前国王と公爵が同じ顔で絶句する。

 流石兄弟! バリエはツッコミそうになって上司になる騎士団統括局の副長を見た。

 〈アイン殿下、可愛いからいんじゃね?〉キョンと首を傾げる副長に勝手にアテレコして勝手にコソッとツッコミを入れた。

 〈止めろや!〉

 「なら王族の身分返上して二人で冒険者になりましょう!」

 〈やめて! 国が滅ぶ〉

 現場にいる人間、上下左右身分差なく平等に同じコトを考えた。

 「僕ら放置されて生活費も出して貰って無いんですから」

 弟殿下、目からハイライトが消えている。

 常在戦場な顔をしている……天使が。

 「未就学児童とはいえ、これだけ働いたなら給料どれくらい頂けるのでしょう?

大人になるぐらいは働かなくて良い位に頂けますよね?」

 そう、兄の肩に顔を覗かせる天使は薄く嗤う。

 

 本当に中に高校生探偵が入っているのか? ミネルバ卿が見たら頭抱えるだろう。


 現に宰相は俯き、公爵は頭を抱え、前国王は天を仰いだ。

 手元にある資料はアイン殿下の給料の試算。

 横領された生活費を添えて。


 「…よんちゃん呼んできた方がよくね?」

 長男は四男坊がアイン殿下達のバランサーになっているのに気がついている。

 が、扉が壁の円形会議場の、弟が何処に居るのかはよく分からなかった。


 危険が無ければ基本放置 他は臨機応変。


 八人も子供がいるミネルバ家の子育て論

 ミネルバ家の城は高級猫足家具に安いシールが貼ってあったり、コリント様式の立派な柱に身長が刻んであったりする。

 代々の子供があちこちでやらかし、ヒトに見せられない子供の落書きが壁に刻まれていた。

 …刻むトコロが凶悪と、代々の執事は目を光らせている。


 「用が終われば放っておいても出てくる」

 次男はもう、脳内肉祭りモード突入している。


 「空気読めないにちょんは嫁の貰い手ないな…」


 にちょん、二ちゃんと口が回らない子供の頃の呼び方が抜けない兄、気にしない次男。


 東の辺境伯家 総領はそう独言(ひとりごと)を呟くが、自身に未だ婚約者がいない事実は遥か上空の棚の上に放った。


 

 

 

 

 


 

肉:新ネタ登場!

…ネタ?

肉:本体がシャリならオレらネタじゃね?

メンフクロウとタカが肉を見ていた。

雷鼠:そいや梟って肉食?

メンフクロウとタカの嘴から涎が…。


お後が宜しいようで……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ