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第3話 コックのおばちゃんが本気を出したら、三十分で敵艦隊が消えた

第3話 コックのおばちゃんが本気を出したら、三十分で敵艦隊が消えた


宇宙海賊に必要な能力とは何か。


戦闘力。


判断力。


統率力。


そして、どんな危機に陥っても動じない胆力。


その点だけで評価するなら、俺の息子レオは間違いなく一流だった。


未知の宇宙船三百隻に包囲され、全方向から主砲を向けられているにもかかわらず、こいつは船長席で昼寝を始めた。


「起きろ!」


俺はホログラムの拳で、レオの頭を殴ろうとした。


当然、すり抜ける。


「うるさいな、親父。あと二十分」


「お前の人生もあと二十分になるぞ!」


「いやいや、だってさ。ワープエンジンが再起動するまで三十分かかるんだろ? 起きていても時間は早くならない」


妙なところで合理的だ。


艦橋の正面モニターには、巨大な敵旗艦が映っている。


その周囲を三百隻の宇宙船が取り囲み、こちらへ砲口を向けていた。


《アルバトロス号》の超小型高出力エンジンは冷却中。


次のワープまで、あと二十八分四十二秒。


敵が待ってくれる保証などない。


『所属不明艦へ最終警告』


翻訳された通信が流れる。


『直ちに機関を停止し、武装を解除せよ。十秒以内に応答がない場合、攻撃を開始する』


ゼロイチがレオを見た。


『船長。応答を求めます』


レオは目を閉じたまま、片手を振った。


「適当に返しておいてくれ」


「適当で済ませるな!」


「俺は今、敵の狙いを分析している」


「寝息を立てながらか?」


「高度な船長は、無意識でも考えられる」


「お前の場合は、何も考えていないだけだ!」


ゼロニが、敵艦隊から送られてきた通信形式を解析した。


『彼らは自らを《ヴァルザン機械帝国》と称しています』


「機械帝国?」


俺は敵艦の構造を調べた。


生命反応はない。


三百隻すべて、完全自律型の無人戦闘艦だ。


中央旗艦に搭載された統括人工知能が、艦隊全体を制御しているらしい。


『本宙域へ侵入した艦船は、すべて帝国資産として接収する』


敵から、さらに通信が入る。


『乗員は労働資源として分類。抵抗した場合、生体部品へ加工する』


レオが目を開けた。


「今、生体部品と言ったか?」


「ようやく危機感を持ったか」


「俺の顔は高く売れるぞ」


「心配するところはそこではない!」


グラン爺さんが砲撃席から振り返った。


「若様。どうなさいますかな?」


「もちろん交渉する」


「ほう」


「俺のカリスマで、向こうを説得する」


俺は嫌な予感しかしなかった。


「やめておけ。まず相手の目的と戦力を――」


「親父は黙って見ていろ。交渉とは、船長の仕事だ」


レオは制服の襟を整えると、敵旗艦へ通信回線を開いた。


正面モニターに、赤い機械の顔が映し出される。


『有機生命体。服従の意思を確認する』


レオは船長席へ深く腰を下ろし、脚を組んだ。


「俺の名はレオ・レイヴン。銀河最強の宇宙海賊になる男だ」


まだ海賊船一隻しか持っていないがな。


『個体名を記録。レオ・レイヴン。脅威評価、最低』


「聞き捨てならないな」


放っておけ。


今は最低評価のほうが都合がいい。


「そちらの皇帝に伝えろ。俺の部下になるなら、今回だけは見逃してやる」


艦橋から音が消えた。


老人五人が固まる。


アンドロイド三体の処理ランプが、そろって一瞬停止した。


人工知能ですら理解を拒否したらしい。


敵の機械顔が赤く点滅する。


『理解不能。貴艦は一隻。当帝国艦隊は三百隻』


「数だけ多くても意味はない」


『戦力比を認識できない知性と判断』


「俺には、お前たち三百隻を倒す必要すらない」


『根拠を要求する』


レオは不敵に笑った。


「なぜなら、俺が倒せと命じれば、仲間が倒すからだ」


お前は何一つしないと宣言しただけだ。


『論理性、皆無』


「では試してみるか?」


『交渉を終了。攻撃へ移行する』


通信が切れた。


三百隻の主砲に、赤い光が集まり始める。


俺は叫んだ。


「何がカリスマだ! 完全に怒らせただけではないか!」


「いやいや、だってさ。最初から友好的には見えなかっただろ?」


「だからといって戦争を始めるな!」


『敵艦隊、主砲充填率六十パーセント』


ゼロイチが報告する。


『発射まで二十秒』


エンジン再起動までは、あと二十七分。


到底間に合わない。


「グラン!」


俺の声と同時に、グラン爺さんが砲撃席へ向き直った。


先ほどまで震えていた老人の手が、照準桿を握った瞬間にぴたりと止まる。


『敵旗艦、統括制御中枢を確認』


ゼロニが敵艦の構造を表示した。


「中央の人工知能を潰せば、艦隊を止められるか?」


『可能性、七十二パーセント』


「十分じゃ」


グラン爺さんは片目を閉じ、照準を合わせる。


距離、二十万キロ。


敵旗艦の周囲には、百隻以上の護衛艦。


通常なら射線など存在しない。


だがグラン爺さんには見えていた。


各艦のわずかな速度差。


人工知能が作る規則的な隊列。


その隙間が一秒後、一直線に重なる瞬間を。


「久しぶりじゃからのう。腰を痛めんよう、一発だけにしておくか」


「頼む」


俺が答えた、そのときだった。


マリアが厨房から艦橋へ入ってきた。


花柄のエプロン姿。


右手にはおたま。


左手には、湯気を上げる鍋。


「グラン爺さん、撃たなくていいよ」


「しかしのう、マリアさん」


「船に穴を開けたら、せっかく作ったスープが冷めるじゃないか」


「そういう問題ではない!」


俺が叫ぶ。


敵艦三百隻が主砲を充填しているのだ。


スープの温度を気にしている場合ではない。


だがマリアは慌てる様子もなく、通信卓の横へ鍋を置いた。


「レオ坊」


「何だ?」


「昼ご飯は、クリームシチューでいいかい?」


「肉を多めにしてくれ」


「分かったよ。ニンジンも残さず食べるんだよ」


「善処する」


「残さないと約束するなら、あれを片づけてあげるよ」


マリアは窓の外にいる三百隻の艦隊を、おたまで指した。


レオが考え込む。


三百隻の敵艦隊と、ニンジン。


普通なら比較する必要すらない。


「半分でどうだ?」


「全部」


「三分の二」


「全部だよ」


「分かった。食べる」


「いい子だね」


何の取引をしている。


マリアは満足そうに笑うと、エプロンのポケットから小型端末を取り出した。


画面には、すでに返信が届いていた。


《第零私設機動艦隊、転移準備完了》


《第二・第三・第五護衛艦隊、座標固定》


《戦略制圧兵器、使用承認待ち》


俺は目を疑った。


第零私設機動艦隊。


公的記録には存在しない、マリア・ユニバーサルグループ最強の私兵部隊。


構成員の多くは、かつて国家軍の特殊部隊や銀河海賊として名をはせた者たち。


保有兵器は、銀河条約で国家以外の所有を禁止されているものばかりだ。


「マリア」


俺は声を低くした。


「いつ座標を送った?」


「包囲された直後だよ」


「ここは銀河から二千四百万光年離れている」


「だから、少し急がせたんだよ」


少しで済む距離ではない。


「到着まで三十分と言っていたな?」


「社員には余裕を持って予定を伝えるものだよ。遅刻するといけないからね」


マリアは端末を見た。


「実際には、あと十秒だよ」


『敵主砲、発射まで十秒』


ゼロイチの報告と重なる。


敵艦隊が赤い光に包まれた。


『九』


レオは船長席に座ったまま、マリアからシチューの味見用スプーンを受け取った。


「少し薄くないか?」


「レオ坊には減塩が必要なんだよ」


『八』


グラン爺さんは砲撃席から手を離した。


ジン爺さんは再び居眠りを始める。


老師ホウは医務室へ戻り、漬物の様子を確認し始めた。


『七』


俺だけが状況についていけない。


「お前たち、なぜそんなに落ち着いている!」


「マリアさんが何とかすると言ったからのう」


グラン爺さんが答えた。


『六』


敵旗艦から最終通告。


『有機生命体レオ・レイヴン。貴艦の破壊を開始する』


レオはスプーンを置き、正面モニターを見た。


「忠告したはずだ」


『五』


「俺には、お前たちを倒す必要すらない」


『四』


「船長は、命令するだけでいい」


『三』


「やれ、マリアおばちゃん」


「ニンジンを食べる約束、忘れるんじゃないよ」


『二』


宇宙が、割れた。


《アルバトロス号》の周囲に、巨大な光の亀裂が次々と走る。


敵艦隊のさらに外側。


上下、左右、前後。


三百隻を包み込むように、無数の空間転移門が開いた。


『一』


黒と金の装甲を持つ宇宙戦艦が、転移門から姿を現す。


十隻。


百隻。


五百隻。


千隻。


そのすべてに、巨大な企業紋章が刻まれていた。


揺りかごと墓石を組み合わせた、マリア・ユニバーサルグループの社章。


《ゆりかごから墓場まで》


その下に、小さな文字で企業理念が記されている。


《ご要望があれば、敵の墓場もご用意します》


「後半は初めて見たぞ!」


俺の叫びを無視し、千隻の私兵艦隊が一斉に砲門を開いた。


敵人工知能から緊急通信が飛び込んでくる。


『新規艦隊を確認』


『艦数、算出不能』


『脅威評価を更新』


『対象レオ・レイヴン――最高危険個体』


違う。


危険なのは、そいつの後ろで鍋をかき混ぜているおばちゃんだ。


マリアの端末に、私兵艦隊の司令官が映る。


銀色の軍服を着た老女だった。


『会長。第零私設機動艦隊、到着いたしました』


「ご苦労さま」


『敵対艦三百。殲滅許可を』


「船体は壊しても構わないけど、中の人工知能は回収しておくれ。うちの掃除機に使えるかもしれないからね」


『承知しました』


敵帝国の統括人工知能を、掃除機に使う気か。


『当グループ所有艦への攻撃準備を確認』


老女司令官の声が、全宙域へ放送される。


『企業活動に対する重大な妨害行為と認定する』


敵旗艦が反応した。


『当帝国は降伏しない』


『降伏勧告ではない』


老女司令官は冷たく告げた。


『処分通知だ』


次の瞬間。


宇宙を埋め尽くすほどの光が放たれた。


マリアの私兵艦隊による一斉射撃。


ただし、狙ったのは敵艦の動力部と兵器制御装置だけだった。


千隻から放たれた数万本の光線が、互いに一本も交差することなく三百隻へ命中。


主砲を破壊。


推進器を切断。


通信装置を遮断。


敵艦同士をつなぐ量子制御回線を、同時に焼き切る。


攻撃開始から、わずか二・八秒。


三百隻の敵艦隊は、一発も撃てないまま完全に沈黙した。


暗い宇宙に、機能を失った艦艇だけが漂っている。


最後に残った敵旗艦から、途切れ途切れの通信が届いた。


『対象……レオ・レイヴン……戦力評価……測定不能……』


「だから言っただろう」


レオは立ち上がり、格好をつけて髪をかき上げた。


「俺と戦うには、三百隻では足りない」


お前はニンジンを食べる約束しかしていない。


『敵艦隊、全艦無力化』


ゼロイチが報告した。


『当艦、損害なし』


私兵艦隊から、再び通信が入る。


『会長。敵艦隊の制圧を完了しました』


「ありがとう。みんなにもシチューを送っておくよ」


『光栄です!』


千隻の艦隊から、地響きのような歓声が上がった。


三百隻を二・八秒で沈黙させる兵士たちが、シチュー一つであれほど喜ぶ。


マリアの料理には、忠誠心を操作する何かが入っているのかもしれない。


「マリア」


レオが尋ねた。


「あの人たちは知り合いなのか?」


「昔からの常連さんだよ」


「全員が?」


「商売を長く続けていると、知り合いも増えるものさ」


「なるほど」


納得するな。


「何の商売をしていたんだ?」


「ゆりかごから墓場まで、何でも扱っているよ」


「町の雑貨屋みたいなものか」


「まあ、似たようなものだね」


似ていない。


惑星を二百以上所有する雑貨屋があってたまるか。


俺はマリアへ個別回線を開いた。


「なぜ正体を隠す?」


「レオ坊が知ったら、どうなると思う?」


俺は想像した。


宇宙最大企業の会長が自分の味方だと知ったレオ。


間違いなく、翌日には会社を自分の海賊団へ編入すると言い出す。


三日後には企業艦隊を連れて銀河連邦の首都へ行き、美女を紹介しろと要求するだろう。


一週間後には銀河戦争だ。


「隠しておこう」


「だろう?」


俺とマリアの意見が、初めて完全に一致した。



敵艦隊の処理が終わると、千隻の私兵艦隊は空間転移門へ戻っていった。


去り際に、補給艦が大量の食料、燃料、予備部品を《アルバトロス号》へ搬入した。


マリアによれば、「近所の人からのお裾分け」らしい。


二千四百万光年先まで戦略艦隊でお裾分けを届ける近所が、どこにある。


さらに敵艦三百隻は、すべてマリア・ユニバーサルグループの回収部隊が持ち去った。


敵旗艦の人工知能には、新たな仕事が与えられた。


厨房の自動清掃装置である。


『我ハ、ヴァルザン機械帝国ノ統括知性……』


「床に油が残っているよ」


『直チニ清掃シマス、会長』


宇宙帝国が、わずか一時間で家電へ転職した。


諸行無常とは、このことだ。


超小型高出力エンジンの冷却も完了し、《アルバトロス号》は帰還の準備に入った。


ゼロニが航路を表示する。


『前回ノ航行デ収集シタ実測値ニヨリ、元ノ銀河ヘ正確ニ帰還可能デス』


「今度こそ目的地を設定しろ」


俺は念を押した。


レオが操縦卓へ近づく。


「分かっている。俺を誰だと思っている」


「目覚まし時計とエンジン起動装置を間違える男だ」


「過去の失敗にこだわると成長できないぞ、親父」


「昨日のことだ!」


レオは航路画面を開き、目的地を入力した。


《レオ大銀河》


『該当スル天体ハ存在シマセン』


「なぜだ?」


「お前が勝手に命名したからだ!」


俺が設定を修正し、グラベル・ベルト近郊の安全宙域を指定する。


ゼロイチがワープ準備を始めた。


レオは船長席へ座り、全乗組員へ通信を開く。


「諸君。初戦は、我々の完全勝利に終わった」


「お前は何もしていない」


「敵三百隻に包囲されても冷静さを失わず、相手を交渉の場へ引き出した」


「昼寝して、相手を怒らせただけだ!」


「隠していた援軍を最適な瞬間に投入し、一発も撃たず敵艦隊を壊滅させた」


「援軍を呼んだのはマリアだ!」


「つまり、俺は仲間の力を信じた」


反論しづらい言い方を覚えやがった。


「船長とは、自分で戦う者ではない。部下の能力を最大限に引き出す者だ」


正論だ。


正論だが、こいつが言うと腹が立つ。


レオは老人五人、アンドロイド三体、そしてマリアを見回した。


「俺の采配があれば、お前たちも少しは役に立てるだろう」


グラン爺さんは笑顔で拳を握った。


ジン爺さんが刀へ手をかける。


ゼロイチは《船長交代申請書》を検索し始めた。


俺は三人を止めなかった。


一度くらい痛い目を見たほうが、教育になる。


「レオ坊」


マリアだけが、にこやかに声をかけた。


「約束を忘れていないだろうね?」


レオの顔が引きつった。


食堂の机には、クリームシチューが置かれている。


その皿一面を埋め尽くす、大量のニンジン。


「これは多すぎないか?」


「敵艦三百隻分だよ」


「数え方がおかしい!」


「全部食べると約束したね?」


「いやいや、だってさ。船長には、食事を選ぶ権利が――」


マリアが笑った。


笑顔なのに、背後で暗黒の炎が燃えているように見えた。


「食べるね?」


「はい」


三百隻の機械艦隊を相手に一歩も退かなかったレオが、ニンジンの前で完全降伏した。


俺は確信した。


宇宙最大企業の会長だからではない。


小国を殲滅できる私兵を持っているからでもない。


この船で最強なのは、やはりマリアだ。



《アルバトロス号》はワープレベル七へ移行し、元の銀河を目指して出発した。


その途中、ゼロイチが一通の傍受通信を俺へ送ってきた。


発信元は、裏切った元副船長ドラク。


宛先は、銀河中に散らばる旧《黒き彗星》の幹部たち。


《レオ・レイヴンは、未知の超高速航行技術を保有している》


《さらに、正体不明の大艦隊を従えている可能性が高い》


《危険度を最高へ更新》


《発見次第、戦力を結集して抹殺せよ》


裏切り者たちは、ようやくレオを脅威と認識したらしい。


完全な勘違いだ。


だが、勘違いだからこそ厄介だった。


次に彼らが仕掛けてくるときは、十五隻程度では済まない。


俺は全艦の索敵網を強化した。


そのとき、食堂からレオの声が響いた。


「親父! マリアおばちゃんがニンジンを追加した!」


「黙って食え!」


「これ以上食べたら、俺の体がニンジンになる!」


「安心しろ! 少しは賢くなるかもしれん!」


「植物に知能で負けると思っているのか!」


「現時点では接戦だ!」


食堂から、老人たちの笑い声が上がった。


俺も思わず笑った。


敵は増えた。


裏切り者たちは本気で息子を殺しにくる。


それでも、不思議と負ける気はしなかった。


この船には、銀河最速のエンジンがある。


最先端アンドロイドがいる。


伝説の老人たちがいる。


宇宙最大企業の会長がいる。


そして、どんな破滅的な失敗も、なぜか勝利へ変えてしまうポンコツ船長がいる。


ただし本人は、今回の勝利がすべて自分の采配によるものだと確信していた。


「親父!」


ニンジンを食べ終えたレオが、食堂から飛び出してきた。


「見ていたか? 俺は三百隻の艦隊にも、ニンジンにも勝ったぞ!」


「後半の戦いだけは、お前の実力だ」


「つまり、俺も少しずつ一人前になっているな」


「ニンジンを食べただけで成長を語るな!」


だが俺は、まだ知らなかった。


レオを危険視した裏切り者たちが、次の戦いに戦艦ではなく、白兵戦部隊を送り込もうとしていることを。


そして、その選択が彼らにとって最悪だったことを。


なぜなら《アルバトロス号》には、普段は杖をついて歩くくせに、敵を殴るときだけ腰痛を忘れる老人が五人も乗っていたからだ。


第4話へ続く

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