6話
「みなさん、おはこんばちわ!地方住み動画配信者の、Qでーすっ!!今日のライブ配信では、〇〇株式会社さん提供の、新型ドローンの試作品を操作して、東京まで飛ばしちゃうよー!関係各所には、1週間前から許可を頂いてまーす!」
Qのチャンネル登録者数は約18万人。ドローンで地方の良いところを見つけよう特集などで、じわじわとファンを増やしている配信者だ。
「今回のゲストは、〇〇会社営業担当の村上さんでーす!あとで試作品についての質疑応答コーナーを予定してるから、コメ欄にどしどしお願いしまっす!」
村上さんはQの隣で微笑みながら、会釈した。
コメ欄には、『そんなに長く飛ばせるの?』『Qさんカッコいい!』『村上さん美女すぎる』などが流れている。
「この試作品の最大の特徴は、新型の長持ちバッテリーを予備含めて2つ搭載してるところなんだって!最大6時間運用見込みらしいんだよ!東京まで飛ばしたら、試作機は〇〇社さんが回収してくれる予定でっす。技術の進歩って凄いよねー!?」
「じーつーはー、ちょっと前から飛ばしちゃってまーす!今映像共有するね?……おっ、もうすぐ鎌倉市が見えてきそう!」
すると、いくつかのコメントが届いた。
『さっきニュースで、首都圏に今朝からE国が侵攻中で、午後から新たな情報が何も入ってこないって言ってたんだけど』
『〇〇社さんの回収担当者、大丈夫なのかな?』
『ドローンって、光り物だっけ?』
「Qさん、すみません。ちょっと席を外させてくださいね」
「わっかりましたー!」
村上さんはコメントを読むと顔色を変え、スマホ片手に席を外した。
「おおっ、見えてきましたー!寄り道して、大仏様見たいなー!あれ……?なんか思ってたより、暗くない?
……ん?この旗、E国の、、」
すると、映像の目の前に、ロボットが現れた。
『攻撃対象ヲ確認。後1cmデモ接近スレバ、排除スル』
「ええ!?ちょっと待って!ただのドローンだよ!攻撃能力無いよ!?」
コメ欄は『ひええええ!?』『逃げてーー!』などが大量に流れていた。
ダンッ
画面が一瞬白い閃光に包まれた後、真っ暗になった……。
Qが呆然とした表情で座っていると、村上さんが青ざめた顔で戻ってきた。
「Qさん。回収予定だった担当者やその部署と、全く連絡が取れません……」
「ごめんなさい、村上さん。試作機、E国のロボに撃ち落とされちゃいました…」
コメ欄では、『親戚が住んでるんだけど!?』『お父さん、一昨日から東京出張に行ってるんだけど連絡つかないし、既読にもならないよ!?』『E国怖すぎる!!』『情報入ってこないのって、報道ヘリも落とされてるのか!?』などが流れていた。




