進化先.解放
──ああそっか、と私は現状に不思議と納得していた。その理由というのも《血のドーピング》の説明文を見てあることを思い出したからである。
《血のドーピング》
〈全身を流れる血液を一部分に集中させることで飛躍的に身体能力を高めるスキル。使用時間が長すぎると様々なデメリットがあるが、不死者に対してはそのデメリットがないため、アンデッドはこのスキルを自然に行使している。
因みに酷使すると最悪血管が破裂する。〉
このスキルの最たるデメリットを引いてしまったんだと気づくのに時間はかからなかった。
思えば《ゲノムシーカー》に進化してからというのも、同格以上の戦闘では《血のドーピング》に頼りきりで、いつもボロボロにされながら必死に格上に殴りかかっては強引に勝負を決めていた気がする。
……そんな手法が通じないランク差の相手に当たったというだけだった。C+ランクの《エイルドラゴン》に勝つためには最低でもCランクにはのってなきゃいけなかったのだ。
今からでもできる進化があるか確認したい。ステータスを見せてくれ。
[ステータスの一部が破損しているため、正確な翻訳ができませんでした。]
────────
名称.《レン》
種族.《ゲノムシーカー》
ランクD+
状態.《欠損》
Hexagram.《6》
ATK.67
DEF.81
BMP.44
SPD.59
────────
──スキル──
物理スキル
《噛みつき》
《ヘッドバット》
《切り裂き》
──────
魔法スキル
《ポイズンマーカー》
《ダーク》
《血のドーピング》
《吐血攻撃》
《繝?せ繝壹Ν》
──────
固有スキル
《忍び足》
《気配感知》
《変色》
《暗視》
──────
言語スキル
《セラ言語理解》
《セラ言語》
《蜻ェ縺??險?隱》
──────
称号
《吐瀉の姫》
《不動なる不死者》
《豸?ァ?r豁ゥ縺上b縺ョ》
──────
謎のエラーを吐きながらステータスを表示する[デッドレコード]。よく見てみると、称号と言語、魔法スキルに新しい何かが追加されていたのだ。
魔法は《エイルドラゴン》が使ったものと同じものの気がしたが、称号の文字列はこれまで見たことのないものだった。
寧ろ私が引っ掛かりを感じたのはそこではなく、謎のスキルが″言語スキル″に追加されていたということだ。
勿論思い当たる節はある。
《エイルドラゴン》の陥った状態異常《憤怒》は最初文字化けして読めないはずだったが、ヤツの動向を見たことで完全な文ではないが読めたのだ。それによって私が何かを習得したということだろう。
そしてこの文字化けが理解できたということは恐らく、新しい進化先の言葉が読めて理解できることに他ならない。
頼む[デッドレコード]、進化先を表示してくれ。
〔それでは変化先を表示します。状況により強制変異する可能性のあるものについては強調表示します。〕
────────
〈ゲノムシーカー〉ランクD+
↓
〈ワルト=ガ〉ランクC+
〈アサシンスワンプ〉ランクC
〈アンデッドパーティ〉ランクC
〈アインベル〉ランクC
〈ダークウォーター・インワーマー〉ランクC-
───────
……そうか。新しい進化先の名前は《アインベル》というのか。文字化けされてるだけあってかなり嫌な予感がしていたが今の私は出し惜しみなんてことはしない。とりあえず説明を頼んでもいいか?
《アインベル》ランクC
〈六芒星の六番目に位置する、現在は失われたとされる種族。呪いと涅闇の魔法に長けておりその代償によって黒く染まった腕を振るい対象を直接呪い苦しませる。
身体のあらゆる部分に呪いが蔓延している。〉
[進化条件 ★《蜻ェ縺??險?隱》の習得]
……説明文を聞くと今まで文字化けでロックされていた理由がはっきりと理解できた。普通に《アンデッドパーティ》とどっこいどっこいのヤバイ奴じゃないか。
そして属性を表す気質を六つに分けた六芒星の六……すなわち闇属性を司る種族であるらしい。ちょうど私の属性も六番目の闇属性で、正直そこには運命としか思えないなにかを感じていた。
《アサシンスワンプ》の説明文も微妙だと思ってたところでこの進化先は天命のように思えた。
(ふう……)
私は大きく深呼吸して[デッドレコード]に訴えかける。
……《アインベル》に進化すると。
[かしこまりました。ただいまより《アインベル》へと進化します。その場から動かず周囲の安全を確認してください。10…9…]
私の身体が[デッドレコード]の通知と共に大きく変形していくような感覚が襲う。失った両足が戻ってくるような感覚と、服を纏っているような温かさ……じゃなくて熱さを感じる。クソめっちゃ熱い!!
[1…0。《アインベル》に進化しました。魔法 《デスペル》を習得しました。《デスペル》の習得により一部のコードが解放されます。]
私の身体が完成したのか、身体を包んでいた熱が冷めきり視界も鮮明になる。見たくなかったスバルの死体や恐々しくこちらを睨む《エイルドラゴン》の姿までハッキリと見えた。
私は《エイルドラゴン》を睨み付けつつも、自分のステータスを見せてもらうことにした。向こうは私の変わりように驚いて攻撃に踏み込めないでいる。
────────
名称.《レン》
種族.《アインベル》
ランクC
状態.《憤怒》
Hexagram.《6》
ATK.75
DEF.85
BMP.60
SPD.62
────────
──スキル──
物理スキル
《噛みつき》
《ヘッドバット》
《カースクロウ》
──────
魔法スキル
《ポイズンマーカー》
《ハイダーク》
《血のドーピング》
《吐血攻撃》
《呪縛の風》
《デスペル》
《ダークスピア》
──────
固有スキル
《忍び足》
《気配感知》
《変色》
《暗視》
《邪眼》
──────
言語スキル
《セラ言語理解》
《セラ言語》
《呪術言語》
──────
称号
《吐瀉の姫》
《不動なる不死者》
《涅闇を歩くもの》
──────
先程まで文字化けしていた筈のものがちゃんと意味をなす言葉として見える。そればかりか新しいスキルが追加されたり、既存のスキルが進化しているのが目に見えてわかる。
まだやれる……いや、寧ろこれからだと私は異様に肥大化した右腕を振りかぶった。
感想一件、ありがとうこざいます(。・ω・。)
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P.S文章力がどっかいってるのでとりもどしたら文改訂するつもりです……




