第十七話
雨に濡れた二人を見つけ駆け寄るレイケツ。
そしてそのまま今は使われていない教室に連れて行くのだった。
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「ふー、全くこんな雨の中あんなとこで青春してるなんてどうかしてるわ」
「すみません、でも先生こそどうしてあんなところに?」
レイケツはヤレヤレといった感じでずぶ濡れの俺たちを見ている。
視線をふと横にやるとルシアがいて安心するも、気恥ずかしくて声をかけることができない。
なにやってんだ俺、これじゃあ何も変わってないじゃないか――。
「あー、ユウジに頼まれちゃってさ。あなたたちを探してたのよ」
「ユウジに?」
俺が授業に戻らないから心配したのだろうか。
でもなぜレイケツに?
「とりあえず着替えを持ってきてもらうように頼んだからここで大人しくしてなさい。授業中にサボってイチャついてるのがバレたらいろいろと問題でしょう?」
「すみません、迷惑かけてしまって」
別にイチャついてたわけじゃないんだが。
俺も必死だったわけで。
ただ思い出すのも恥ずかしい。
それにしても、レイケツが人助けなんて意外だな。
「おーい、お待たせ! あ、本当にびしょ濡れだなあ。悪いなハヤト、俺のせいでこんなことに……」
「たく、ユウジは案外抜けてるのね。もっとよく考えて行動なさい」
別にユウジのせいではない、俺のせいだ。
それにしても、やけに馴れ馴れしいこの二人。
怪しい、教師と生徒の禁断の愛ってやつか?
顔も性格も良いユウジがなぜ彼女がいないのか疑問だったがそういうことか!
「おい、ユウジ。レイケツとやけに親しいな? 一体どういう関係だ?」
「どういうって……生徒と教師だけど?」
いや、そうじゃなくてな。
まあもしそうだとしても言えるわけかない、か。
一瞬、戸惑った表情を見せてたし、何かあることは間違いなさそうだ。
「んー、まあいいか。着替えサンキューな」
「なーに、このくらいお安い御用さ!」
授業中にも関わらず、心配をかけた上に着替えまで持ってきてくれたユウジ。
ルシアのことは話しておいたほうがいいのだろうか。
「はいはい、あんたはもういいからさっさと授業もどりな」
そういってユウジを教室から追い出すレイケツ。
「早く着替えちゃいなさい。風邪ひくわよ?」
「あ、はい。そうですね」
着替えようとするとルシアの視線に気づく。
「こ、ここで着替えるのはまずくないですか?」
「なにいってんのよ、今ここからでたらサボってることがバレちゃうかもしれないわよ? 大丈夫、お互いに背を向けて着替えればいいじゃない。ハヤトくんはあたしが見てるから大丈夫よ」
なるほど、それならルシアも安心して着替えられるな。
ん、待てよ?
「あの……先生が見てたら俺が着替えにくいんですが」
「あらあら、そんなこといってルシアちゃんの着替えを覗く気なんでしょう? そうはいかないんだから」
いや、そうじゃないんだけども。
でも確かにルシアの着替えも気になるといえば気になる。
おっと、いかんいかん。何を考えてるんだ俺は。
「覗きませんよ。だから先生もそっぽ向いててほしいんですが」
「はー、男らしくないわねー、着替えくらい堂々としなさいよ」
それはセクハラですよ、と言いたかったがやめておく。
この先生、こんな性格だったのか?
「あの、私着替え終わったんでもう大丈夫ですよ」
「あ、そう? じゃあ俺も着替えるから、二人とも向こう向いててくれ」
俺がもたもたしていると、ルシアはもう着替え終わってしまったらしい、ちょっと残念。
いそいそとユウジが持ってきてくれたジャージに着替える俺。
うー、下着なしで直接穿くと変な気分だ。
「ふふ、なかなかいい身体してるわね」
「って、向こう向いててって言ったじゃないですか! 何思いっきりこっち見てんですか、てかいつから見てたんですか!」
「うふふ、照れる姿がかわいいわー」
ダメだこの先生、早く何とかしないと。




