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初星  作者: 音音


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姉妹

 


  着信を知らせる携帯に表示された相手に、珍しいと思う。


『お姉ちゃん』 


「どしたんな? あんたが前もって確認せんで連絡してくるなんて珍しいなぁ」


 普段ならメッセージで確認してから電話をかけてくる妹に何かあったのかと心配が(つの)る。


 住んでる場所まで距離があるため、すぐに駆けつけることができないことに、お互いにもどかしさを感じることも多い。


『どうしたらええかわからんで。ごめんね。姉さんも大変な(えらい)ときに相談して」

 妹の沈んだ声に、これはしっかり聞かないとと、通院と仕事の予定を書き込んでいた手帳を閉じた。




 電話の内容は子供が学校に行けなくなってしまったことの相談だった。

 行けなくなった理由がわからないため、一人で留守番させておくのが怖いという妹に提案する。


「――ちゃんが大丈夫なら、こっちに来させたらええわい。

 うちのも離れに部屋移動して困っとったけん、離れで一緒に過ごしてくれると助かるわ」


『なんで離れにおるの? 戻ってきとるのは知っとったけど、部屋が余っとるから言うて帰省のときに使うたらええと、お姉ちゃん母屋にそのまま部屋残しとったじゃろう』


「兄貴が結婚して子供生まれたときに困るじゃろう言うて」


『お相手おるの?』


「おらんよ。叔父さんの昔話みたいに、大恋愛して結婚できたらええけど、そんな様子も見えんのよ」


『――ちゃんに懐いとったし、行かしてもええなら安心やけど……』




 娘に確認して改めて電話するという妹に了承して通話を終えた。





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