第94話 くっつきすぎじゃない?
「い、いいから。さっさと帰るぞ」
これ以上エロ本ネタを引っ張られたらキャパオーバーになるので、バイクにまたがり学を促す。
「はあーい」
俺の後ろに回り、来る時よりもさらにしっかりしがみついて密着してくるんだが……。
名前で呼ばれたことがそんなに嬉しかったんだろうか。
「じゃ、じゃあ出発するぞ。振り落とされるなよ」
落ち着け、落ち着け俺。
学に他意はないはずだ。ただ俺への気持ちが溢れてるからいつもより密着しているだけ……。
それなのに……。
半日間エロ本を見続けていたせいか、神経が過敏になってしまっている……。正確に言うと、背中に押し付けられた二つのふくらみが……。
幼い体つきのくせにけっこうありやがるな。
ってそうじゃない俺! ここで欲情してどうする!
「お、おい、学!」
少しスピードを落とし、聞こえるように話しかける。
「なーにー?」
相変わらず上機嫌で返事を返してくる学。これを見る限り、やっぱり無意識のうちに密着してるみてーだな。
「そんなに力いっぱいくっついてて疲れねーか? もっとゆったり構えてくれててもいいんだぞ。ちゃんと安全運転するからよ!」
運転中は前かがみになっているから問題ないとはいえ、このままだとバイクから下りれなくなる可能性がある。
街につく前には平常心を取り戻しておきたいしな。
「どうして?」
は?
「こうして胸を押し付けると男の人は喜ぶって書いてあったんだけど」
早速いらん知識を活用してやがった!




