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第83話 ノーマルだよ?

「あ、足……」


 さすがに俺もこれ以上はどう答えたらいいのか分からん。

 どこまで続くんだこの無間地獄。


「足なんか使うのは失礼だよね? きっとあれもさっきみたいな特殊な人の趣味なのかな?」


 おぉ! 奇跡が起きた!

 神よ……俺の彼女が何も言わなくても無難な答えにたどり着いてくれました。


「何拝んでるの?」


「い、いや。お前と出会えた幸運を感謝するべきかと思ってな……」


 っていくら誤魔化すためとはいえ、俺はなんて恥ずかしいセリフを言ってんだ。


「ふーん」


 流されたよ。


「……」


 まずい。これは何かを考えている顔だ。この局面で考えることなんてロクなことが思いつかない。


「足でされたい?」


 ほら、ほらぁ!

 さっきの感謝を返せ、神様コノヤロー!


「そんなわけねーだろ。俺はノーマルだ」


 俺はワナビを正しい道に導かなくてはいけないんだ。

 ちょっとだけ興味があるのはナイショ。


「そっか。ノーマルな人はこういうことをしないんだね」


 そう言って端末に視線を戻すワナビ。

 ひたすら真摯な姿勢でエロ本を熟読する少女。絵面的には相当シュールなんだが、俺にとっては何が飛び出してくるか分からないロシアンルーレット。

 そこからしばらくは何も質問してくることなく真剣に黙読してたのだが……」


「ねぇ、お兄さん」


「ふぁ、ふぁい!」


 来たかぁ!

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