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第82話 間違ってるわけじゃないんだよ?

「ハ、ハ、ハ……」


 人間というのはどうしようもなくなった時、笑いが起きるものなんだな。

 何度も生死の境を潜り抜けてきたが、本物のピンチというものを初めて知ったぞ。

 

 って現実逃避してる場合じゃねぇ!

 どうすんだよ! 純粋培養された無垢なお嬢様の性教育がエロ本になっちまったよ!


「ねぇねぇ。笑ってないで教えてよ。どうして口を使うの?」


 なんて答えるんだよぉ!

 えーとえと……。


「な、な、な、な……」


 あぁ! この先はとてもじゃないが言えない!


「なーお♪」


「?? 猫?」


 それだ!


「そうそう、犬や猫でも仲がいいとお互いをペロペロってしてるだろ? それと似たようなものじゃないかなぁ! あはは……」


 よりによってグルーミングと同じにするとは、何考えてんだ俺。

 人間切羽詰まるととんでもない考えが浮かぶものなんだな。


「そっか。それじゃ、人間でも親しい人にはしてあげた方がいいの?」


「それだけは絶対ダメ!!」


 うちの彼女がとんでもないビッチになっちまう!

 

「犬猫は仲がいいだけでするけどな、人間の場合は恋人や夫婦の間でしかしないものなんだ」


 そう、それこそが人間と動物を隔てる部分。人間は尊いんだ!

 ヤバい、自分でも何を言ってるか分からなくなってきた……。


「それじゃ、足を使うのは?」


 知らんがな!

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