表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
62/138

第61話 ここが俺の居場所なのか?

「ほ、本当に俺でいいのか?」


「もう、お兄さんいつまで言ってるの? わたし達はもう恋人なんだから、そういう確認は野暮だよ」


 俺の言葉を遮るように、ワナビは無防備な俺の腕に絡みついてきた。

 ち、近い! ワナビの体温が直接伝わってくる……。


「私の気持ちは何を言われても変わらないよ。だってお兄さんの事が大好きなんだもん」


 幸せそうな表情で、俺の腕に頭を預けてくる。

 そんな顔を見せられたら俺の小さな戸惑いなんて、くだらないものに思えてくる。

 親しい身内を相次いで失い、一人孤独にロボットたちと暮らしてきた少女。

 その心中はどのようなものだったのか。

 そんな中、ようやく表れたのが俺という存在。どういう基準なのかは分からないが、彼女は俺を信頼し、ここまで心を開いて「恋人」とまで言ってくれている。

 まだ幼さの残る少女がようやく見つけた安寧の地を、容赦なく取り上げるような無情さを俺は持ち合わせていない。


「わかったよ。俺もワナビの事、す、好きだから」


 これから先は俺がコイツの拠り所となり、心の支えになっていこう。

 当てもなく旅を続けてきたけれど、俺の旅の終着点はきっとここだったんだ。

 俺もまた、孤独の檻から解き放たれ、誰かと共に進んでいく道を見つけたということなんだろう。


 まだぎこちなさが残る恋人と目の前に広がる雄大な景色に目を向けながら、俺はそっと息をついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ