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第57話 俺はいったいなんなんだ?

「あれ? どうしちゃったの? 頭なんて抱えて」


 ワナビが心配そうに声をかけてくれるが、今俺はそれどころじゃない。

 自分の中に秘められた性癖に気が付いて悶絶しているんだ。


「俺の中の常識が……音を立てて崩れているんだ」


「常識?」


 純粋培養で育ったワナビには分かるまい。

 それに反して男ばかりの組織で少年期を過ごした俺は、周囲にいる青年たちの歪んだ性癖をたくさん耳にして嫌悪感を覚えてきたものだ。それこそ口にするのもはばかれるような変態ばかりだったのだから。

 俺こそは正常だと思っていたのに、俺もあいつらと同じ変態領域に踏み込んでいたなんて。しかもロリコン……。


「何をそんなに気にすることがあるの?」


 無邪気な質問をしてくる純粋なワナビが眩しいぜ。


「俺とお前の歳の差だよ。世がまともならお前はまだ中学生。それに対しておれは大学生もしくは社会人だぞ。こんなの完全にろ、ロリコンじゃねーか……」


 俺の懺悔に少し考える素振りのワナビ。


「うーん。ロリコンってのがどういうものなのかはよく分からないけど、歳の差なんてそんなに気にすることでもないんじゃない?」


 そんな『愛さえあれば歳の差なんて』みたいなことを言われても、魔の領域に明日を踏み込んでしまった俺にとってはそんな簡単に済ませられる問題じゃない。


「だってもし三年経ってから会ってたらわたしは十八歳。お兄さんは二十二歳でしょ。それだったら何もおかしくないんじゃない?」


「!」

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