第53話 べ、勉強の成果は?
「それで、勉強の結果何がわかったんだ?」
若干の不安を覚えながらも、本当に恋愛というものを理解したのか聞いてみる。
かくいう俺も詳しいことが分かっていないのが実情なのだが。
「ふふん。いろいろ読んだからね。今ではお兄さんよりも知識が豊富かもしれないよ。でももっと奥深いものだと思うけどね」
元々が学者肌なので知識というものに貪欲なのか、どうやら読んだのは一冊だけじゃないらしい。
少しの知識を得たからって全部を知った気にならないのは、さすが研究者。
「でも全部男の子同士だったから、男と女でどういうことをするのかはよく分かんないんだよね。わたしにないものもあるし」
おい!
男と女でわたしにないものって!
ワナビのお母さんが読んでたのはただのBLじゃなくてまさかの18禁かよ!
恋愛入門にそんなものを読んで、コイツの価値観は本当に大丈夫なんだろうか。
「ひとつだけ言っておく。男同士、それだけじゃなく女同士であろうが、同性で恋愛するのは割とレアケースだからな。本来恋愛というのは異性の間でするもんだ」
「やっぱりそうだよね! おかしいと思ってたんだ。お父さんとお母さんは男女だったし、同性同士では子供もできないもんね。あの本は何だったんだろう」
そう言って考え込むワナビ。
やめてやれ。
お母さんの性癖を分析しようとするんじゃない。




