第41話 待ったか?
【イラッシャイマセ】【セイリケンヲオトリクダサイ】
相変わらずうるせーなこいつら。
でもこれからは整理券が必要になるかも知んねーな。
それにしても増えすぎだろ。
確かに出来るだけたくさん作れとは言ったけどよ。さっと見渡す限りで千を軽く超えてるから、農場で働いてる奴らも含めたらいったい何体作ったんだろう。
「今来たばっかりなのに待ち人数なんていねーだろが。相変わらずポンコツだな」
少し懐かしく感じたが、やっぱり小うるさいので悪態をついた。
「うちの可愛い子たちにポンコツとはずいぶんな言いぐさね!」
たった一か月なのに、随分と懐かしく感じる声が上の方から聞こえてきた。
あの日と同じ。顔を上げれば派手な電飾看板の横に。
やっぱりいた。あの人何も変わらないポーズでこちらを見下ろしてやがる。
懐かしい顔とその声を聞いて安心した俺は、思わず考えたことをそのまま口に出してしまっていた。
「ただいま」
俺のその言葉にワナビは笑顔を弾けさせ、はしごを急いで降りてくる……かと思いきや半分も行かないうちに飛び降りた。
「あぶねぇ!」
そっさに走り寄った俺はその華奢な体を受け止める。
こいつ、意外と軽かったんだな。
「おかえり!」
受け止められた格好のまま、首に腕を回して抱き着いてくるワナビ。
「おーおー。いきなり見せつけてくれるじゃねーか、あんちゃん」
背後から冷やかすような声がした。




