表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/42

第25話 昔の話だぞ?

「あれは俺がまだ少年兵として戦場に出ていた時だった」


 懐中電灯を下から当てて雰囲気を出しながら、低い声で話し出す。

 ワナビはまだどこか楽しそうな顔をしてやがる。その余裕の表情がいつまでもつか、見ものだな。


「駐屯地の兵舎の中でな、ある噂が広まっていたんだ」


「ほうほう」


「夜になると、敵襲もないのに突撃ー! という掛け声が聞こえるってな」


「誰かの寝言じゃないの」


 茶々を入れるんじゃない。本当に怖くなるのはここからだ。


「その兵舎はかなり歴史のある場所でな。第二次世界大戦の頃にも兵舎として使われていたという記録があるらしい」


 先の大戦など二百年近く昔の話だから真偽のほどは分からない。だけどそこはそれだけの歴史を感じさせる古さがあったし、何よりも手入れがされていないせいでまるで廃墟のように荒れており、何が出ても不思議じゃないような状況だった。


「古くて汚い兵舎の中、みんなが寝静まったころに聞こえてくるんだよ。『総員、突撃ー!』ってな。最初は俺も信じてなかった」


 俺も人間は死んだら終わり、何も残らないと思っていたからその当時は全く怖くなかった。


「だけどな、ある夜、トイレに行きたくなって目が覚めた時、外が騒がしいことに気が付いたんだよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ