第164話 俺って何?
「あの~ワナビさん?」
「なぁに?」
首をかしげてこちらを見上げるワナビ。その表情に邪念はない。
うーん、かわいい。
いや、そうじゃなくて。
「俺ってワナビの何?」
「今は彼氏で来月から家族」
うん、そのタイムリミットは置いておこう。まだ覚えてたのか、閾値。
「じゃあデッパー君は?」
「うーん、我が子みたいなものかな?」
そっかー子供かぁ。それじゃ彼氏ごときには勝てないかもなぁ。
ってちょっと待て!
「彼氏はロボットに負けるのかよ……」
やばい、本気で落ち込んできた。泣くな俺。
「あははは。本気にしないでってば。デッパー君はお祖父ちゃんの形見だから大事だけど、わたしにとってはお兄さんの方がずっと大事だよ」
じゃーなんで汚泥掃除させようとした。
「お兄さんは自分でお風呂に入れるけど、デッパー君は誰かが洗ってあげないといけないでしょ?」
「いやそれこそロボット同士でやらせろよ!」
「デッパー君の放水機能で洗うとバラバラになっちゃうから」
それは放水能力の設定がおかしいだろ!
もっと圧力下げろよ!
「お兄さんが汚れたらわたしが綺麗に洗ってあげるんだけどね」
「お、おい、それって……」
それはまだ早いって。
「お兄さんならデッパー君の放水に耐えれるだろうし」
洗うのデッパー君じゃねーか!




