第154話 難しいもんなんだな?
「で、もうガラスは作れるのか?」
「おう。嬢ちゃんがモリブデンで電極を作ってくれたからな。これで全電気溶解炉ができたから、あとは錫を……」
「あーもういいもういい」
どうせ聞いても分かんねー。
なんだよ森デブって。悪口か。誰だよ森って。
「とにかくできたんならさっそく作ろうぜ。なんだか天気も悪くなってきたしよ」
空がどんどん曇ってきてる。
嵐ってほどではなさそうだけど、少し風も強いからガラスのない窓際が水浸しになる可能性はある。
早く快適な環境で生活させてやりたいしな。
「おう! さっそく作るぜ!」
しばらくして試作品が出来上がった。
「おー。きれいな水玉模様だな。いきなりこんな洒落たもん作るなんて、おっさんやるじゃねーか」
「……それは気泡だ」
「気泡?」
「空気が入っちまったみたいだ。つまり失敗だな! わははは!」
笑い事じゃねーよ。
さっさと次いけ次。
んで、出来上がったのが。
「えらく波打ってるな。前衛的な芸術か?」
「それも失敗だ! わははは!」
だから笑ってんじゃねーよ。
「ワナビ、どうにかならねーのか?」
「不純物を取り除いて、熱を均一化させれば大丈夫」
ワナビがなんかいじりだした。
本当に大丈夫なのかな。
……と思ってたんだけど。
「おお! 綺麗なガラスだ!」
さすがワナビだ。三メートル四方くらいの綺麗な一枚ガラス。
「でけーよ!」




