第133話 もう出かけるの?
「はふぅ。美味しかったぁ」
そらようござんした。
こっちはカオスに巻き込まれてたってのによ。
……ワナビはこっちの方がいいけどな。
「ほら、またニヤニヤしてる」
「食欲が満たされたら今度は、って感じだね」
そこ女二人!
まったく、人をモンスターみたいな扱いするんじゃねーっての。
まぁ。そういう欲が全くないとは言わないが。健全な若者だしな。
「何考え込んでるの? 早く川まで行こうよ!」
満腹ですっかり元気になったワナビが、さっそく出かける準備を済ませている。
元気ですねぇ。
食べてすぐ動き回ったら横っ腹痛くなるぞ。
「ワナビお姉ちゃん! 今度はメグと手、つなご!」
恵ちゃんもやっぱり元気なもので、ワナビの手を取って飛び跳ねている。
なんだかんだでやっぱりこういうところは子供らしいんだよなぁ。
「なんでわたしと手をつなぎたいの?」
「お兄さん、発情してて妊娠させられそうだから!」
前言撤回ー!
何なのこの子? 耳年増とかそういった次元じゃねーよ、もはや。
じろりと田中夫妻を睨むけど、本人たちは俺が何を問題に思っているかもわからないようで、すっとぼけた顔してやがる。
「若いもんはいいねぇ。なぁ、母さん。こいつらの若さに当てられてそろそろ二人目が出来ちまいそうだな」
「今晩当たりいいかもね」
他人の前で生々しい会話すんじゃねーよ。
この親にしてあの子あり……か。




