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第129話 たまにはいいもんだろ?

「まぁ、下世話な話は置いといて。でも仲がいいのは間違いないですよ」


 そう言ってワナビの頭に手を乗せる。

 抱き寄せようかとも思ったけど、この人の前でそんなことしたらどんなリアクションが来るのか怖い。


 でもワナビにはそれで十分だったようで、ようやくいつもの笑顔を取り戻してくれた。

 うん、やっぱりコイツには笑顔が一番似合ってる。


「まぁまぁ。もうすっかりしっぽりって感じだわね」


 その表現ヤメロ。


「とにかく、今日はワナビ市長さんが用意してくれた食料でご馳走作ったから、いっぱい食べて言ってちょうだい」


 そう言われて勧められるまま席に着くと、田中一家が総出で料理を運んでくれた。

 テーブルには俺自身も初めて目にするような料理が並んでいき、隣にいるワナビも目を輝かせている。


「お、おいしそう……」


 ワナビ、よだれよだれ。

 ヤキモチ焼きだけど、こういう面ではまだ色気より食い気って感じだよなぁ。


 料理が全部並び、全員が席に着いたところで声を合わせて「いただきます」をした。

 こういうの、なんだかいいよな。


 ワナビも賑やかだった昔を思い出しているのか、その笑顔はどこか柔らかい。


 うん、やっぱり人を集めてきたのは正解だったな。


「それでな。市長の技術力を見込んで相談があるんだが」


 田中のおっさんが切り出したのは、生活に関する提案だった。

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