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第126話 何この子?

 田中のおっさんはワナビのラボのすぐ近くの家を選んで住居にしていた。


 なので来た道を引き返すことになったんだが……。


「恵ちゃんはなんでお父さんと手をつながないんだ?」


 さっきからずっとワナビと反対側の手を握っている恵ちゃん。

 鼻歌を歌いながらご機嫌な様子なんだが、さっきからワナビの握力がどんどん強くなってきて……ちょっと痛い。


「え? だって正妻と愛人一号だから、手をつなぐのは当然じゃない?」


 なんだその理屈。というかまだ愛人ネタを引っ張るつもりか。

 

「あははは! 兄ちゃん、うちの娘をよろしくな!」


 笑ってねーで止めろよ、お父さん。

 自分の娘が愛人枠に収まろうとしてるのに、なんで笑ってるんだよ。

 ほんとなんなの、この親子。


「恵ちゃん、愛人なんてそんな簡単になるもんじゃないんだよ。それはいけないことなんだからね」

「何がいけないの?」


 間髪入れずに質問してくるあたり幼さを感じるが、聞いてる内容がなぁ……。


「普通の恋人や夫婦ってのは、一対一の関係が自然なんだよ。愛人なんか作ったら一対二になっちゃうだろ?」

「それって一夫一婦制だよね? 日本ではそれが常識だったらしいけど、そんな価値観はもう崩壊してるし、海外では普通に一夫多妻も認められてたんだよ」


 なんだこの子? ホントに七歳なのか⁉

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